「スーパークレイジー君」当選無効確定 最高裁 上告退ける判決
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220304/k10013514631000.html

2022年3月4日 19時27分

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去年1月に行われた埼玉県戸田市の市議会議員選挙で初当選した議員が市内に3か月以上住んでいた実態がないことを理由に当選を無効にされたのは不当だと訴えた裁判で、最高裁判所は議員側の上告を退ける判決を言い渡し、当選の無効が確定しました。

「スーパークレイジー君」の通称で去年1月の戸田市議会議員選挙で初当選した西本誠さん（35）は、市内に3か月以上住んでいた実態がないとして、県の選挙管理委員会が当選を無効とする決定をしたため、不服として決定を取り消すよう求めていました。

1審となる東京高等裁判所は「戸田市内の共同住宅の部屋を友人に借りて生活の拠点にしていたというが、日常的に生活していた事実はないと考えられる。選挙での住所要件を満たしておらず、被選挙権はなかった」として訴えを退けました。

これについて西本さん側は、公職選挙法の住所要件は被選挙権を不当に制限するもので憲法に違反すると主張して上告しましたが、4日の判決で最高裁判所第2小法廷の三浦守裁判長は憲法には違反しないとして上告を退け、当選の無効が確定しました。

西本誠さん「悔しい気持ちと悲しい気持ち」

当選の無効が確定したことについて「スーパークレイジー君」の通称を使っている西本誠さんは「覚悟はしていたが、悔しい気持ちと悲しい気持ちです。これで諦めるわけではなく、自分の反省点もあるので、投票してくれた人の気持ちを忘れずに、今後の活動も頑張っていきたい」と話していました。
戸田市選管「これまでの主張認められた」

当選無効の決定が確定したことについて、戸田市選挙管理委員会は「これまでの主張が認められたものと考えております。引き続き、選挙の適正な執行などの使命を全うしてまいります」とコメントしています。

戸田市選挙管理委員会は公職選挙法に基づき、この選挙で落選した次点にあたる三浦伸雄氏を当選させる手続きを今後、進めることにしています。