ロシアの政府系メディアが、日本国内最大級のポータルサイト・ヤフージャパンのニュース配信サービス「ヤフーニュース」の読者コメント欄をロシア語に翻訳して転載する際、元の投稿の文章を改ざん・加筆した疑いがあることが分かった。複数の例を毎日新聞が確認した。同盟国・米国からの離反をあおるような内容もあり、専門家はロシアが欧米などを標的に展開する情報工作との類似性や、ロシア国内の世論を固める狙いがあると指摘する。

日本読者装い「米は救ってくれない」

 改ざんの疑いが確認されたのは、ロシアのネットメディア「イノスミ」。スプートニク通信などと同じ政府系メディアグループの傘下にある。

 イノスミは海外で報じられたロシア関連ニュースやブログ、読者コメント欄などを翻訳して紹介している。

 2021年9月10日には「ニューズウィーク日本版」の「新たな東西対立が始まる世界で日本に求められるもの」と題するコラムに加え、「日本の読者のコメント」として、記事を配信したヤフーニュースのコメント欄から7件の書き込みが掲載され…

毎日新聞
2022/1/1 05:00
https://mainichi.jp/articles/20211230/k00/00m/030/333000c