https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210509/for2105090002-n1.html
 日本政府が、東京電力福島第1原発の放射性物質トリチウムが含まれる処理水の海洋放出を決定したことを受け、北朝鮮外務省は「全人類を犠牲にする不法国家」などと批判してきた。日本の決定は、米国や国際原子力機関(IAEA)も理解を示しており、北朝鮮の主張は意味不明だ。そもそも、日本海沿岸には、韓国だけでなく、北朝鮮から排出されたプラスチックごみなども大量に漂着している。フリーライターの金正太郎氏がリポートする。

 日本は海洋放出にあたって、トリチウムの濃度を国が定める基準値の40分の1程度、世界保健機関(WHO)の飲料水水質ガイドラインの7分の1程度にまで薄める。北朝鮮外務省は「日本が人類の財産である海を汚そうとしている」とホームページに記したが、批判は当たらないといえる。

 この挑発と前後して、日本海沿岸に、漁網とビニールひもで縛られた直径1メートル近くあるプラごみの塊が漂着した。漁網の中には、計117本ものペットボトルがぎっしり詰め込まれていた。

 このうち、89本に北朝鮮のラベルが確認できた。大半が2018〜19年製で、最も新しいものは20年4月だった。金正恩(キム・ジョンウン)総書記が現地指導した「松涛園(ソンドウォン)総合食料工場」の焼酎や、正恩氏が品質を絶賛した「5・1健康飲料総合工場」の果実ジュースや乳飲料のペットボトルの比率が高かった。


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