陸上の「北海道・札幌マラソンフェスティバル」が5日、札幌市内で行われ、東京五輪のマラソンのテスト大会を兼ね、五輪と同じコースを使用したハーフマラソンには男女4人の五輪代表が出場した。
 新型コロナウイルスの感染状況が悪化する中でのテスト大会。運営サイドは観戦自粛を呼び掛けるスタッフを沿道に770人配置する厳戒態勢をとった。目立った混乱はなく、視察した東京五輪組織委員会の橋本聖子会長(56)も「大会が安全安心だと実証していただいた」と強調した。
 組織委によると、海外からは選手、関係者合わせて19人が来日し、入国後は行動制限を徹底。複数回の検査では全て陰性だった。懸念された沿道での「密」に関しても「沿道の観客は大変少なかった」(担当者)。いい意味でひっそりと大会を終えた。
 大会には世界陸連のセバスチャン・コー会長(64)も視察に訪れた。ロンドン五輪では組織委会長を務めており、会見では「東京大会の組織委会長でなくてよかった。ロンドンでは、今回のように歴史的に人々の理解を超えるような挑戦はなかった」と語った。

中日スポーツ
2021年5月5日 19時17分
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