【ソウル=豊浦潤一】韓国の文在寅ムンジェイン大統領は14日、大統領府の内部会議で、日本政府が東京電力福島第一原子力発電所の「処理水」を海洋放出する方針を決めたことに関し、仮処分にあたる暫定措置も含めて国際海洋法裁判所への提訴を積極的に検討するよう指示した。大統領府報道官が記者会見で明らかにした。

 また、文氏はこの日、相星孝一駐韓日本大使に対し、海洋放出について「地理的に最も近く、海を共有する韓国の憂慮はとても大きい」と伝えた。

 大統領府報道官によると、大統領府で相星氏に信任状を手渡した後の懇談会で発言したもので、文氏は「この話はしないわけにはいかない」とし、「韓国政府と国民の憂慮を本国に伝えてほしい」とも語った。

読売新聞
2021/04/14 18:25
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210414-OYT1T50182/