公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張している河井克行元法務大臣について裁判所は、保釈に反対する検察の抗告を退け、改めて保釈を認める決定をしました。元大臣はまもなく東京拘置所から保釈される見通しです。

元法務大臣の河井克行被告(57)は、妻の案里元参議院議員が初当選したおととしの選挙をめぐり、地元議員など100人に2900万円余りを配ったとして、公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。

河井元大臣の弁護団は、先月24日に5回目となる保釈請求を行っていましたが、東京地方裁判所は3日、保釈を認める決定をしました。

保釈金は5000万円で、裁判所によりますと、すでに納付されたということです。

検察は、決定を不服として抗告しましたが、東京高等裁判所は退ける決定をしました。

元大臣は、去年6月の逮捕以来、8か月余り勾留されていた東京拘置所からまもなく保釈される見通しです。

裁判所は、これまで40回余り開かれた審理で証人尋問の大半が終わり、証拠隠滅のおそれが低下したと考えられることや、今月23日から始まる被告人質問に向けて準備を進めさせる必要があることから、保釈を認める判断をしたとみられます。

NHKニュース
2021年3月3日 19時44分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210303/k10012895981000.html