神奈川県内で21日、新型コロナウイルスに感染した7人の死亡と、731人の感染が明らかになった。353人が感染経路不明。県や、横浜、川崎など6市の保健当局が発表した。

 県は、オアシス湘南病院(海老名市)で20代と70代の男性入院患者、介護老人保健施設「メイプル」(綾瀬市)の90代女性入所者の計3人が死亡したと発表した。いずれの施設もクラスター(感染者集団)が発生していた。

 新規感染者は179人。県西地区の高齢者入所施設で職員1人と入所者5人が感染。感染者は計7人となり、クラスターと認定した。南大和病院(大和市)では職員1人が感染し、クラスターは15人になった。
 横浜市は70〜80代の男女の死亡と267人の感染を発表した。死亡した2人はクラスターが発生した元気会横浜病院(緑区)の入院患者。新規感染者のうち横浜市立大付属病院(金沢区)で患者9人、県立がんセンター(旭区)で患者5人の陽性が分かり、感染者はそれぞれ計17人、8人となり、クラスターに認定した。
 川崎市はクラスターの起きた市内の病院に入院していた中原区の90代女性の死亡と119人の感染を発表した。クラスターの出た幸区の有料老人ホームで職員2人、市南部の病院で看護師が新たに陽性となり、両施設の感染者は計29人、計15人となった。
 相模原市は50人の感染と、このうち90代男性の死亡を発表した。男性は東京都在住で、18日に高熱が出て市内の医療機関に救急搬送され入院。酸素吸入が必要な中等症で、翌日に死亡した。新規感染者のうち、クラスターが発生した緑区の高齢者グループホームで職員2人と入所者1人の感染が分かり、感染者は計9人となった。
 横須賀市は49人の感染を発表した。利用者2人の感染が分かっていたデイサービス事業所「セカンドアルバム とりむ」で3人の感染が判明し、クラスターと認定。市内医療機関でも患者と看護師の感染が分かり、計5人のクラスターとなった。このほか20代の女性看護師は市立うわまち病院の感染症病棟で勤務している。
 藤沢市は49人の感染を発表した。うち病院職員の30代女性と看護師の20代女性はクラスターが発生した湘南藤沢徳洲会病院に勤めており、同病院に関連する感染者は計15人となった。またクラスターが発生した市内の高齢者施設でともに介護職の30代男性と60代女性の感染が判明。施設関連の感染者は計7人となった。
 茅ケ崎市は18人の感染を発表した。このうち職員4人の感染が確認されていた管内の障害者福祉施設で新たにパート職の60代女性、利用者の10代男女3人の感染が判明。感染者は計8人となり、クラスターに認定した。

東京新聞
2021年1月21日 21時46分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/81258