https://www.recordchina.co.jp/b866097-s0-c10-d0058.html
2021年1月8日、韓国・中央日報によると、元慰安婦ら12人が日本政府に損害賠償を求めた裁判で韓国のソウル中央地裁は日本政府に1人当たり1億ウォン(約950万円)を支払うよう命じる判決を下した。しかし、原告の1人である元慰安婦の李玉善(イ・オクソン)さんはこれについて「うれしくない」との感動を述べている。

記事によると、李さんは同日、インタビューに対し「私たちの心が晴れなければ本当の解決とは言えない」とし、「(心を晴らすためには)お金ではなく、日本の謝罪が必要だ」と述べた。

李さんは現在、共に訴訟を起こした姜日出(カン・イルチュル)さんら4人と共にソウル近郊・京畿道にある元慰安婦支援施設「ナヌムの家」で暮らしている。同施設によると、姜さんは認知症を患い意思疎通が難しい状況で、李さんも健康状態が悪化している。同施設関係者は「訴訟を起こした5人は体が不自由で健康状態も悪いため判決公判には出廷できなかった」と話したという。

元慰安婦が日本政府を相手取り韓国の裁判所に起こした損害賠償請求訴訟のうち判決が出されたのは今回が初めて。この訴訟も、日本政府が「(国際法上の国家は他国の裁判で被告になり得ないとする)主権免除の原則」を主張して関わりを拒否し続けたため、一審判決が下されるまでには5年もの時間を要した。その間に原告の元慰安婦12人のうち7人がこの世を去ったという。

なお日本政府は今回の判決に「受け入れられない」との立場を示している。

このニュースを見た韓国のネットユーザーからは「当然だよ。高齢の元慰安婦にお金は必要ない。彼女らの心を癒すことが最も重要で最優先に行うべきこと」「お金があるとまた新たな問題が生じ、悩みの種が増えるだけ」「元慰安婦には謝罪が必要。お金が必要なのは尹美香(ユン・ミヒャン)議員だ(元慰安婦支援団体前代表で支援金流用の疑いなどで起訴されている)」「尹議員がそのお金を狙っているから気を付けて」などの李さんに共感する声が上がっている。

一方で「日本は何度も謝罪しているけど?」「小泉首相の時代に日本政府は謝罪の手紙を書き、金銭的支援もした。それなのになぜ今さら謝罪を求める?」と指摘する声や、「この戦いはもう終わりにしよう。未来のために今の韓国を自由にしてほしい」と願う声も見られた。(翻訳・編集/堂本)