河井克行前法相(57)と妻の案里参院議員(46)は6月18日に逮捕されて以来、2カ月以上にわたって東京拘置所(東京都葛飾区)に勾留されている。関係者によると、前法相は地元議員ら事件関係者の供述調書の写しを読み込むなどして、公判に向けて熱心に準備を進めている。

 逮捕後も妻の身体を絶えず気遣っていたという前法相。7月の起訴後に弁護人が行った2度の保釈請求はいずれも退けられたが、関係者によると、「案里を置いて自分が先に保釈されるわけにはいかない」と口にすることもあった。
 周囲にパンの差し入れなどを要望。房の中では、妻への投票や票の取りまとめを依頼したとされる100人との関係や、現金を渡した理由などをノートにびっしりと書き出し、裁判対策にいそしんでいる。
 法務行政トップとして赤じゅうたんの上を闊歩(かっぽ)した身分からがらりと変わった生活にも落胆はみせず、自分の主張をしっかり訴え、買収目的ではなかったと分かってもらいたい様子がうかがえるという。

時事通信
2020年08月23日07時15分
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