カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、東京地裁は10日、衆院議員の秋元司被告(48)=収賄罪で起訴、自民党を離党=の保釈を認めた。自民党の二階俊博幹事長は同日の記者会見で「本人の無罪の主張を信頼している」と秋元議員を擁護。野党からは、秋元議員の証人喚問を求める声も出た。

 二階氏は会見で「(秋元議員)本人も無罪を主張している。我々は本人の主張を信頼し、晴れてそうなることを期待している」と述べた。秋元議員が国会で説明責任を果たすべきかどうかについては「本人の判断次第だ」とした。秋元議員は自民党を離党したが、二階氏が会長を務める二階派に特別会員として所属している。

 一方、共産党の小池晃書記局長は「カジノを担当する副大臣に起訴されるだけの疑惑がかけられている以上、政府は秋元氏に真相解明を強く求めるべきだ」と主張。その上で「同時に国会は直ちに証人喚問を行うべきだ。与野党関係なく真相解明のための責任を果たすべきだ」とした。

 自民の岸田文雄政調会長も「(起訴内容が)事実であるならば断じて許されない。強く憤りを感じる。自らの疑惑は本人がまずしっかりと説明責任を果たすことが大事だ」と述べた。(西村圭史)

朝日新聞
2020年2月10日19時44分
https://www.asahi.com/articles/ASN2B6F3BN2BUTFK012.html