https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201912/CK2019122802000152.html


 立憲民主党の福山哲郎、国民民主党の平野博文両幹事長は二十七日、東京都内で会談し、両党が合流して一つの政党になることで基本合意した。両党の間には「原発ゼロ」を巡る政策の隔たりや、七月の参院選で一部の候補者が競合したしこりが残る。合流の方向性では一致したものの、積み残された課題に関する協議は、年明け後の両党の党首会談に持ち越される。両党が合流すれば、衆参両院で百五十一人の勢力となる。

 協議後、福山氏は記者団に「一つの政党になることを目指し、政権を担える強力な体制を築く必要性を共有した」と強調。平野氏は「政治的な判断は党首会談に委ねる」と述べた。

 参院選での競合の影響で対立が続く両党の参院執行部間の信頼醸成に努め、衆参一体で合併する方針も確認。次期衆院選に向け、小選挙区と比例代表に重複立候補する候補者の比例名簿順位は同一にし、両党の議員・候補予定者が重複している選挙区については調整を急ぐことにした。

 立民の枝野幸男代表は今月六日、国民のほか、社民党、無所属議員に立民への合流を提案。枝野氏は立民の理念・政策の維持を主張し、国民の玉木雄一郎代表は党名や政策、人事を対等に協議するよう求め、幹事長間で議論を続けていた。

 立民は合流を主導する立場は譲らなかったが、玉木氏が重視していた参院の信頼醸成や衆参一体での合併を基本合意に盛り込み、一定の配慮をした。 (大野暢子)