日銀は25日まで開く金融政策決定会合で、今の大規模な金融緩和策を維持する見通しです。一方で、2%の物価目標の実現にはさらに時間がかかると見込まれることから、粘り強く緩和を続ける姿勢を打ち出すことなどを議論すると見られます。
日銀は24日から開いている金融政策決定会合で当面の金融政策を議論するとともに、最新の経済と物価の見通しを取りまとめます。

この中で日銀は、長期金利と短期金利に誘導目標を設けた今の大規模な金融緩和策を維持する見通しです。

一方で、最新の物価の見通しでは、今回初めて公表する2021年度にかけて、物価の伸びが目標の2%に届かない見込みです。

金融緩和の一段の長期化が避けられなくなることから、日銀は25日の会合で、「フォワードガイダンス」と呼ばれる今後の政策方針の中で、粘り強く金融緩和を続ける姿勢を打ち出すことなどを議論するとみられます。

今の大規模な金融緩和をめぐっては、導入から6年が過ぎても物価目標の実現にめどがたたないうえ、金融機関の収益が低下し、国債の取り引きが低調になるなど副作用への懸念も強まっていて、日銀は引き続き難しい政策運営を迫られることになります。