4月21日投開票の衆院沖縄3区補欠選挙に「オール沖縄」勢力の支援を受け立候補を予定しているフリージャーナリストの屋良朝博氏(56)は10日、沖縄市内で政策を発表した。最重要政策として、名護市辺野古の新基地建設によらない米軍普天間飛行場の即時全面返還を掲げた。

米海兵隊の運用見直しにより、部隊の大幅な削減が可能になるとの考えを示し、「何が一番現実的かという議論が政治の責任でなされるべきだ」と訴えた。

 一方「海兵隊は必ず沖縄でないと運用できないのかなどの議論が国内で全くない」と指摘。これまで米国が提案した米軍本土移転は日本政府が拒否してきたとした上で「(普天間問題を)難しくしているのは日本の政治で、その意識を変えていく」と意欲を示した。普天間飛行場の機能停止に関しては「すぐにでもできると考えている」とした。

 一方、経済振興や暮らしの質向上に向け、輸送コストの低減や中北部地区への物流中継拠点の形成、観光拠点整備による北部地域の活性化などを提案した。

 また、公共工事の増加により社会保障などの扶助費を削減している自治体があるとし「沖縄振興は人に投資する仕組みが急務だ」と述べ、振興策を構造的に見直す必要性を示した。

 さらに、返還跡地の再利用や基地従業員の雇用不安の解消にも取り組むと説明。日米地位協定第3条で米側に認めている施設管理権の日本への移管や基地使用協定締結も盛り込んだ。

沖縄タイムス
2019年3月11日 05:41
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/394821