憲法改正ができず、核兵器も持たない日本にとって、中国の帝国主義に
抗して、自国とアジアの平和を守るには、当分の間は米国との軍事同盟
(日米安全保障条約)は不可欠である。自主防衛力を強化しながらも、
日米関係をさらに緊密化し、この対中対決を勝利に導く以外に、日本の
進むべき道は存在しない。

 こうした世界情勢の中で、沖縄の動向は極めて重要となる。

 米中の軍事的衝突が有り得るとすれば、その可能性が最も高い地域は
南シナ海である。次に、台湾独立問題をめぐる衝突も可能性としてある。

いずれにしても、米軍のアジアでの展開力が決定的重要性を持つ。日本全体が、
米国の「前進基地」の位置付けだが、中でも、沖縄はまさに平和を守る
キーストーン(要石=かなめいし)といえる。

 別の言い方をすれば、沖縄の米軍こそが日本の安全保障の要石であり、
アジア全体の平和の要石でもあるのだ。しかし、沖縄県の24日の
県民投票を見ると、どうやら基地移設反対派は相当数を占めている。

 米軍を沖縄から追い出して一番喜ぶ国は中国であり、次に北朝鮮である。
沖縄ではマスコミの偏向や、その他の要素が重なり、県民の多くは「中国の
脅威」について正確に認識していない。