野党が失言問題などから罷免(ひめん)を求めている桜田義孝五輪相が、21日午前の衆院予算委員会に3分ほど遅刻した。野党は猛反発し、審議が4時間半にわたり中断。今回は審議日程にも影響しており、新たな失点を重ねた桜田氏に対し、政権内から厳しい声も出始めている。

 桜田氏は立憲民主党会派の今井雅人氏に出席を要請されていたが、質問時間までに委員会室に現れなかった。これを受けて野党は退席。質疑は午前10時過ぎから昼を挟み、午後3時半まで止まった。

 遅刻の理由について、自民党の森山裕国会対策委員長は「(今井氏の前の)質疑が少し遅れており、桜田大臣への質疑の(開始)時間がずれ込むのではと(秘書が)判断をした」と説明。桜田氏は再開後の予算委で陳謝した。

 新年度予算案を今年度中に自然成立させるには、3月2日までに衆院を通過させる必要がある。同日は土曜日のため、3月1日が衆院通過のリミットだ。

 与党側は、野党が審議に復帰する条件として28日に安倍晋三首相が出席して集中審議を行うことに応じた。森山氏は「28日(の衆院通過)を目指してきたが、非常にタイトな日程になった」と国会内で記者団に語った。自民党の国対幹部は「今回のことで日程にほとんどのりしろがなくなった」と頭を抱える。

 桜田氏は五輪相に就任以降、失…

朝日新聞
2019年2月21日22時35分
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