福島第一原発の事故処理はウソやごまかしばかりだ!『除染と国家』著者・日野行介インタビュー【前編】
https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2018/12/14/107763/

――この本の中心的命題ですね。環境省の秘密会議の議事録の改ざんとか。
日野 そうですね。彼ら官僚は、最初から、
「結論ありき」で政策を決めるんです。その
典型例としてあるのが、汚染土の再利用。
「これからこういう政策を決めていきます」という際に、官僚たちも一応ポーズを取らなければいけない。「ちゃんと有識者にも話を聞いて、一般の人の意見も聞いてますよ、これは
正当な政策ですよ」という体裁を取らなく
ちゃいけない。でも本当にそれをやってしまったら、その政策が取れなくなるんですよね。
――有識者の意見が予想と違ったり一般の人
が反対すると、最初に「結論あり」で決めた
政策が取れない?
日野 ええ。だから秘密裏に集まって「こういうウソをつこう」「こういうごまかし方を
しよう」って検討しなきゃいけなくなる。
「こういうごまかし方なら、イケるんじゃないか」となったときに初めて、「この政策をします」というのを表に出して。
でも、そんなウソやごまかしをいっぱい並べたら当然バレるし「そんなのおかしいじゃないか」ってなりますよね。でも国民がそう言った
ときには「いや、もう決まっていますから。
閣議決定したわけですから」と言って押し通して、そのまま突き進もうとする。原発事故の
処理というのはほとんど、その繰り返しなんです。