ロシア側の怒り「予想外」 日ロ首脳会談に影響は?

大きな意見の違いがあるとロシア側は態度を硬くしているわけですが、来週からの安倍総理大臣とプーチン大統領との会談はどうなるのでしょうか。モスクワから報告です。

 (長谷川由宇記者報告)
 日本とロシアの外務省の幹部が安倍総理の訪ロについて詰めの調整を行っています。ただ、来週の首脳会談は極めて厳しい環境のなかで行われることになりそうです。14日の外相会談について、日本政府関係者は「正直、ロシア側があそこまで怒っているとは予想していなかった」としています。これで、安倍総理が関係修復からやり直すことになり、6月のG20でプーチン大統領が来日した際に大きな成果を発表しようというスケジュールへの影響は避けられない状況です。

 (Q.ロシア側がなぜ、ここまで強い態度に出ているのか?)
 プーチン政権が強気というよりは、むしろ北方領土の引き渡しに反対する世論の高まりを受け、強気に出ざるを得ない状況に追い込まれているということだと思います。平 和条約交渉が動き出した去年の年末からロシアでは非常に珍しいことですが、北方領土の引き渡しに反対するデモが頻発しています。安倍総理の訪問を控えた20日にもモスクワで大規模なデモが計画されています。プーチン政権は元々、「強いロシア」を訴えて求心力を得てきたので、外国との領土交渉に応じて「弱腰」とみられることは政権の存亡に関わる問題です。今後、日本側はプーチン大統領の決断力だけではなく、ロシア世論の動向を慎重に見極めるという非常に難しい交渉を迫られることになります。

テレ朝news
1/15(火) 17:24
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