沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐり、岩屋防衛大臣は、名護市辺野古の埋め立て予定地への土砂の投入を、来週14日にも始める方針を表明しました。移設に反対する沖縄県との対立は、今後、さらに深まる見通しです。

アメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐって、岩屋防衛大臣は3日午前、記者団に対し、名護市辺野古の埋め立て予定地への土砂の投入について、「作業の開始予定日は12月14日とし、沖縄県に通知した。護岸工事の状況を踏まえて14日ごろには埋め立てを開始できる状況になった」と述べ、来週14日にも開始する方針を表明しました。

そのうえで、政府と沖縄県の協議が平行線に終わったことを踏まえ、「1か月にわたってトップどうしの対話も含め、話し合ってきた。政府としては、十分に丁寧な段取りを踏んだと考えている。工事を前に進めさせてもらいたいということで今回の判断に至った」と述べました。

そして岩屋大臣は、埋め立てに必要な土砂を運ぶため、名護市内の民間の桟橋を使うことを決め、3日から土砂を搬出用の船に積み込む作業を始めたことも明らかにしました。

この問題をめぐって、移設に反対する沖縄県は、国と地方の争いを調停する「国地方係争処理委員会」に審査を申し出たほか、来年2月には、移設の賛否を問う県民投票を実施することにしていて、政府と沖縄県の対立は今後、さらに深まる見通しです。

NHKニュース
2018年12月3日 10時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181203/k10011732441000.html