【琵琶湖畔のカメムシの国】

我々は カメムシが 何故 支持率調査表を貼ったり なりすまし嵐をしたりして暴れるのか という疑問を解決するため、
カメムシの故郷である琵琶湖湖畔の山中に向かった。

「 まさか 日本にこんな虫の国があったのか … 」
思わず口に出てしまった言葉を 同行したスレ民に 多様性は力だと咎められた。

虫の住むらしい巣、継ぎ接ぎだらけの服を着たさまざまな虫たち、
そして彼らは 自分たちの言葉の通じない我々人間を監視する様に見詰めている。
リーマンショックだの、3.11だの、到底成功しそうに
ない東京オリンピックだので
陰鬱な思いでいた我々も 今更ながらに虫の国の現状を噛み締めていた。

ボロ屑のような巣に居たのは老いたカメムシの母一匹
我々を見るなり全てを悟ったのか
触角を震わせ 我々に何度も鳴いて詫びた。

我々はこの時 改めてカメムシを問題だと思った。
環境が悪いだけでなく カルトに嵌り引きこもる 独善的な性格が問題なのだ。
我々はカメムシの母親から貰った草の汁を指につけ
嘆息しつつ人間の世界へと帰路についた。