「加計疑惑」で参考人招致された経産省の柳瀬唯夫審議官(57)の退任が決まった。24日、経産省が発表した。

 安倍首相を守るために、誰もが嘘と疑う苦しい説明を続けた柳瀬氏。ご褒美で事務方トップの事務次官への昇進もウワサされたが、さすがに安倍官邸も露骨な人事はやれなかった。

 しかし、安倍首相を守り通したことでバラ色の“セカンドライフ”が保証されているとみられている。

 財務省の佐川宣寿前国税庁長官や、福田淳一前次官のように退職金もカットされない。手にする退職金は巨額だ。

 国家公務員の退職手当は、「退職日の俸給月額」に「国家公務員退職手当支給率」をかけて、「調整額」を加えたもの。審議官だった柳瀬氏の俸給月額は、約110万7000円、勤続年数は34年だ。ざっと計算すると退職手当は5000万円以上となる。

森友問題で虚偽答弁を繰り返した佐川氏の退職金は4999万円、セクハラ問題で辞任した福田氏の退職金は約5300万円だった。

 ジャーナリストの若林亜紀氏はこう言う。

「5000万円以上という数字は官僚では普通です。むしろ民間では考えられないような加算措置が講じられていて、内閣人事局のホームページ上で公表されている計算式よりも多くもらっています」

 安倍首相に恩を売ったということで、この先、天下り先も引く手あまただとみられている。

 今頃、自宅である東京・杉並区内のセレブマンションでニンマリしているのではないか。

日刊ゲンダイ
2018.07.25
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/234031