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訪朝したポンペオ米国務長官は7日、非核化などをめぐる北朝鮮側との2日間にわたる協議を終えた。
AFP通信などによると、ポンペオ氏は協議終了後、同行記者団の取材に応じ、「極めて生産的だった」と評価。
しかし、朝鮮中央通信によれば、北朝鮮外務省報道官は談話で「米側の態度と立場は実に遺憾だった」と強く反発しており、
6月の米朝首脳会談で合意した「完全な非核化」の具体化を模索した協議が平行線をたどったことをうかがわせた。

6日から訪朝したポンペオ氏は金正恩朝鮮労働党委員長の側近、金英哲副委員長と長時間にわたり協議。
ポンペオ氏は記者団に対し「ほぼすべての中心的な問題で進展があった」と強調しつつ、「一部はまだ作業が必要だ」と依然溝があることも示唆した。
北朝鮮が約束したミサイル関連施設の破壊に関しても一定の進展があったという。

これに対し、北朝鮮外務省報道官は米側が「完全で検証可能、不可逆的な非核化」や核・ミサイル施設の申告など「
一方的かつ高圧的に非核化要求だけを持ち出した」と反発。米側が朝鮮戦争の終戦宣言問題でも条件や口実を付け、先送りする立場を取ったと批判し、
「われわれの非核化の意志が揺らぎかねない危険な局面に直面することになった」と警告した。

米朝双方はトランプ大統領と正恩氏がそれぞれに宛てた親書を伝達。しかし、正恩氏はポンペオ氏との会談に応ぜず、協議内容への不満を示した形となった。
ただ北朝鮮側は「トランプ大統領への信頼は維持している」とも訴えており、決裂を避ける思惑ものぞかせている。
ポンペオ氏によると、今月12日には朝鮮戦争で行方不明になった米兵の遺骨返還問題をめぐる協議を行う。
ポンペオ氏は7日夜に平壌から東京入りし、4月の国務長官就任後初めて来日した。8日には日米韓3カ国の外相会談に出席し、訪朝結果を説明するほか、安倍晋三首相とも会談する。

時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018070700448&;g=use
2018/07/07-23:36