◆若手育成や研究資金強化を 地位低下と科学技術白書
2018/6/12 09:48 共同通信社

 政府は12日、2018年版の科学技術白書を閣議決定した。他国と比べた論文の数や質で、日本の国際的な地位が低下していると指摘。若手研究者の育成や研究資金など、技術革新を支える「基盤的な力」を強化することが必要だと訴えた。

 白書では、発表された論文や、他の研究に多く引用される質の高い論文の数について国際順位を比較。03〜05年と13〜15年では、全体の数が2位から4位に、質は4位から9位に転落。いずれも中国に抜かれた。

 またノーベル賞を受賞した研究は世界的に主に30代の成果で、若手研究者が重要と分析。

https://this.kiji.is/379070026361914465

◆関連ニュース
“日本の国際的地位低下 基盤的な力の強化を” 科学技術白書
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180612/k10011473961000.html
特に中国は、論文数を4倍以上に伸ばし、アメリカに次いで順位を2位に上げていて、白書もその急伸ぶりに触れています。

今後もノーベル賞のような成果を出し続けるには、科学技術をイノベーションさせる「基盤的な力」を強化する必要があると指摘し、「人材力」に加え施設の充実や成果の共有といった「知の基盤」の整備、そして、多様な研究を支援する「研究資金」の3つでそれぞれ強化が必要としました。

一方、特許出願件数は高い水準を維持しているとし、大学発のベンチャーなどが活発化していて、産学連携が着実に進んでいると評価しています。

日本のイノベーション力、急速に低下 科技白書
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31642700S8A610C1EAF000/
国際的な研究成果を出し続けるには危機感を持って様々な改革をすることが不可欠とした。