https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180513/soc1805130004-n1.html

 衆院厚労委員会で、野党陣営から驚くような要求が飛び出した。いわゆる「18連休」の間に、法案審議を進めた与党の対応は「あり得ない」として、欠席時の質問時間を補うよう、高鳥修一委員長(自民党)に迫ったのだ。政府提出の一部法案はすでに衆院を通過している。賢明な有権者はどう判断するのか?

 「政府・与党が委員会開会を強行し、私たちの大切な質問時間が削られてしまった。あり得ない。強く抗議する!」

 立憲民主党の西村智奈美議員は9日の衆院厚労委で、与党側の対応をこう批判した。

 日本維新の会以外の野党は、4月20日から審議を欠席し、野党の質疑時間は議論もなく、政府関係者や委員が着席しているだけの「空回し」状態が続いた。

 西村氏は「こんな形で浪費されることはあってはならない。補充質疑をやってもらいたい」といい、共産党の高橋千鶴子議員も「審議を強行することが、国会議員の仕事か」と迫った。

 野党陣営は、質疑時間の確保を「当然の権利」のように主張するが、国会空転の責任がまったくないといえるのか。

 衆院厚労委は大型連休前、政府提出法案だけでなく、立憲民主党など野党が出した「生活保護法改正案」も審議しようとしていた。しかし、提案者である野党議員が「審議拒否」したことで、議論はなされなかった。

 結局、西村氏らの要求を受け、衆院厚労委は11日の理事会で、15日に3時間の一般質疑を実施することを決めた。

 今回の野党陣営の姿勢を、どうみるか。

 評論家の屋山太郎氏は「モリカケ問題を政治の主要テーマに据える左派野党の感覚は理解できない。自分たちがサボっておいて、後から質疑時間を求めるなんて、駄々っ子の理屈で、筋違いもいいところだ。もっと、大人の議論をしてほしい」と語っている。