中東情勢が一層複雑さを増す中、安倍総理大臣は29日から中東のUAE=アラブ首長国連邦やイスラエルなどを訪れ、エネルギー分野も含めて協力関係を強化するとともに、中東の安定に積極的な役割を果たしていく姿勢をアピールしたい考えです。

中東では、シリア問題が長期化しているほか、来月には、トランプ政権が、イスラエルにあるアメリカ大使館をエルサレムに移転させる方針で、情勢は複雑さを増しています。

こうした中、安倍総理大臣は29日から来月3日までの日程で、中東のUAE=アラブ首長国連邦、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ暫定自治区を訪れ、各国の首脳らと会談することにしています。このうち、UAEでは、エネルギーを含め幅広い分野で協力関係を強化し、ヨルダンでは、内戦が続くシリアからの難民を多く受け入れていることも踏まえて支援の強化を伝える考えです。

また、イスラエルとパレスチナについては、アメリカがエルサレムをイスラエルの首都と認めた後、主要国の首脳としては初めて安倍総理大臣が訪問することになります。

安倍総理大臣は、双方に対話を働きかけるとともに、パレスチナの経済的自立を支援するプロジェクトをさらに推進する方針を示すことにしていて、中東各国と良好な関係を保つ日本が地域の安定に積極的な役割を果たしていく姿勢をアピールしたい考えです。

NHKニュース
4月29日 4時31分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180429/k10011422091000.html