文書改ざんにセクハラ。わずか1カ月余りで官僚のトップ2人が辞任する事態となった財務省。混乱が続く中、焦点は、麻生財務相の進退に移っている。

辞任表明から一夜明け、あらためてセクハラ発言疑惑について問われた、財務省の福田淳一事務次官は、「むこう(女性)がお話しになっているところを(音声データで)とっていないので、全体を見てくれと前から申し上げているのに。全体を申し上げれば、そういうもの(セクハラ)に該当しないとわかるはず」、「(セクハラはなかったんじゃないですか?)そうですよ。(何で辞任するんですか?)だから、仕事にならなくなっているから」と話した。

一方、「財務省は対応しないんですか?」との記者の問いかけに、エレベーターに乗り込み、顔に笑みを浮かべた麻生財務相。

G20(20カ国・地域)に出発するため成田空港に到着した麻生財務相は、記者の質問には一言も答えないまま、おなじみの帽子姿でアメリカへ。

しかし、今、セクハラ問題をめぐる一連の対応をめぐり、再び進退問題が浮上している。

自民党の中谷元防衛相は、「(麻生財務相の任命責任は?)できるだけ早く、(事実を)明らかにして、早くけじめをつけることが、大臣の仕事だと思います」と述べた。

自民党の平沢衆院議員は、「財務省が非常に大変な時に、次官が辞める形で揺れていることは残念」と述べた。

野田総務相は、「国民の認識と、女性のわたしたちの認識とずれのないように、しっかり学び直して」と述べた。

自民党の石破元幹事長は、「(麻生さんの責任は?)自民党総裁、内閣総理大臣まで務められて、この政権をずっと支えてこられた麻生先生ですから、麻生先生がご判断なさることで、われわれが軽々に言う立場にありません」と述べた。

そして、福田次官と旧大蔵省に同期入省した、片山 さつき議員は、「遅きに失した辞任だった。裏切られたという思いが強い」、「(麻生財務相の責任は?)それは、私が今の立場で申し上げられることではない」と述べた。

文書改ざんを受けて、佐川氏が国税庁長官を辞任。

さらに、セクハラ問題と不祥事が相次ぎ、この1カ月余りで麻生財務相の立場は厳しくなるばかり。

自民党関係者「麻生さんのコメントにも問題があったと思う。簡単なのは大臣が辞めればいい」

立憲民主党の辻元国対委員長は、「麻生財務大臣の辞任は、不可避じゃないですか」、「『生みの親』安倍総理も含めて、ここをきっちりとお辞めいただくなりしていただかないと、このうみの元は絶てない!」と述べた。

野党側は19日、麻生財務相の辞任や柳瀬元首相秘書官の証人喚問を求め、回答がなければ審議に応じない姿勢を示したが、与党側が示したのは事実上のゼロ回答。

野党は、対応を協議しているが、帰国後、麻生財務相は、さらに厳しい追及を受けることになりそう。

FNN
4/19(木) 19:04配信
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