NHK NEWS WEB 3月29日 16時01分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180329/k10011383861000.html


財務省の決裁文書の改ざん問題をめぐる佐川前国税庁長官の証人喚問について、自民党の派閥などの会合では、
政治家などの関与はないとした証言は重いという指摘が出る一方、国民の多くは真相が解明されたとは
考えていないとして、国会としての取り組みを求める意見も出されました。

このうち、麻生派の会合で、甘利元経済再生担当大臣は「うそをつけば偽証罪に問われる証人喚問で、
書き換えに第三者の関与はないと言い切ったことは非常に重い。公文書の偽造にあたるか否かは捜査に任せ、
再発の防止が政治の役割だ」と述べました。

一方、石原前経済再生担当大臣は「証人喚問では『刑事訴追のおそれがあり、答弁を差し控える』
という言葉が踊り、国民の多くは真相が究明されたとは思っていない。手が加えられた公文書を基に
国会で議論されており、国会全体で真相究明しないと失われた信頼は回復しない」と述べました。

また、逢沢元国会対策委員長は「国民世論には、『ちっともわからない』、『解明されていない』という
イライラ感がある。政治行政全体の権威や信頼が問われていることを念頭に、国民に対し説明責任を果たせる
政府・与党でなくてはならない」と述べました。

さらに、石破元幹事長は「多くの国民が『よし、わかった』と言うにはかなり遠い証人喚問だった。
この先、司法や国会の場で国民の政治に対する信頼をいかに回復するか、政府・与党として考えて
いかなければいけない」と述べました。