朝日新聞デジタル 2018年3月23日11時29分
https://www.asahi.com/articles/ASL3R3G00L3RUTFK007.html

 日本年金機構がデータ入力を委託した「SAY(セイ)企画」が契約に違反して中国の関連会社に
再委託していた問題をめぐり、加藤勝信厚生労働相は23日の閣議後会見で、1月10日に報告を受けた後に
2カ月以上発表しなかった理由について「全体をしっかりと確認した上で公表する必要があった」とし、
対応に問題はなかったとの認識を示した。

 機構は再委託について昨年末の内部通報で把握。SAY企画への特別監査などで確認後、
厚労省に1月9日に伝え、加藤厚労相はこの翌日に報告を受けた。SAY企画のデータ入力をめぐっては、
大量の入力ミスも判明している。加藤厚労相はその後、再委託先の情報セキュリティー対策や
個人情報の流出がないことを確認するとともに、データ入力のミスなどの精査をしていたとし、
「全体の解明がほぼ終わった段階で年金機構の(水島藤一郎)理事長に公表を指示した」と説明した。