パーティ会場でニッコリ笑う、自民党の岸田文雄政調会長(60)。その隣には岸田氏と親密そうにガッチリ握手をしている、目つきの鋭い人物がいる。本名は若野康夫氏というが、「矢野康夫氏」といったほうが通りがいいだろう。山口組の武闘派組織として名を馳せた『中野会』の元副会長である。この写真は3月2日、大阪・梅田の『ザ・リッツ・カールトン大阪』で開かれた、自民党衆院議員・竹本直一氏(77)の『新春賀詞交歓会』で撮影されたモノだ。

 文書改ざん事件が収束を見せない中、“ポスト安倍”の最右翼と呼ばれる岸田氏の存在感は日に日に高まっている。岸田氏が総裁候補と目されるのは、その安定感と、これまで目立った疑惑やスキャンダルが報じられたことがないというのが理由のひとつ。そのプリンスと“大物ヤクザ”の写真とあってはただごとではない。

 矢野氏は、かつて山口組系二次団体の幹部などを歴任し、『中野会』の副会長も務めた。現在は大阪で格闘技団体『一般社団法人 競拳インターナショナル』の代表理事を務めている。「若野康玄」という名で活動しており、なんと、その自らのフェイスブックに、この「親密写真」をアップしているのだ。団体の事務局に話を聞くと、

「(矢野氏が)パーティに行ったことも、岸田氏と写真を撮ったことも間違いない。しかし、(矢野氏が)9年前にキックボクシングジムを作ったときに(暴力団、そして暴力団との関わりは)全部やめている」

 との回答だった。しかし、大阪府警関係者は次のように話す。

「今年2月に神戸山口組の中核組織『山健組』の下部組織である『兼一会』が絶縁処分を受け、その後、六代目山口組側である『極心連合会』の傘下に入ったのです。山口組分裂の帰趨を決する大型移籍が実現したと、大きな騒ぎになった。実はこの移籍の裏工作を成功させたのが矢野氏だと言われているのです。現在でも、矢野氏は極心連合会の『特別相談役』と呼ばれており、“現役”という認識です」

 政治アナリストの伊藤惇夫氏が話す。

「政治家がパーティ会場で握手や写真を求められたら断れない、というのはわかります。ただ、それでも相手の様子や身なりなどを見て、警戒しないといけない。総裁候補なのですから、本人の脇の甘さ、そして秘書など周囲の人間のガードも甘いと言わざるを得ません」

 こんな写真が流出しては、暴力団の「シノギ」の材料として利用されかねない。この間の悪さ、どうやら総理に必要な「運」は持ち合わせてはいないようだ。

 3月23日発売のFRIDAY最新号では、問題の「親密写真」を掲載している。

3/23(金) 7:03
FRIDAY
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180323-00010000-friday-pol