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村山富市元首相は3日、94歳の誕生日を迎えた。歴代首相経験者で90歳を超える長寿は存命2人、故人7人の計9人。満年齢94歳は故人を含め、歴代首相の長寿番付で単独3位になる。村山氏は、今も日本の未来を案じながら大分市千代町の自宅で暮らし「体はどこも悪くなく、とても若い気持ちでいる。これからどう生きるかが大切だ」と思いを語った。
 官邸によると、歴代首相で1924(大正13)年生まれの村山氏より長寿なのは、1887(明治20)年生まれで102歳まで生きた東久邇宮(ひがしくにのみや)稔彦王(なるひこおう)(出身京都府・故人)、存命で99歳の中曽根康弘氏(同群馬県)の2人。以下、93歳の鈴木善幸氏(同岩手県・故人)、92歳の清浦奎吾氏(同熊本県・故人)と続く。
 村山氏は大分市の漁師の家で、11人きょうだいの6男として生まれた。「幼いころ、漁を手伝っていて足腰が鍛えられた」と振り返る。日頃は健康維持のための散歩、読書や書道などをして過ごす。首相時代にお国入りした際、トレードマークの長い眉を整えてもらって話題になった、同市中心部の行きつけの理髪店に今も通っている。
 公の場に出ることも多く、昨年の衆院選では名誉党首を務める社民党の候補の事務所開きで激励あいさつ。大分県などが年始に開いた新年互礼会でも元気な姿を見せ周囲の注目を集めた。「私の言動が少しでも世の中の役に立つなら応えたい」
 改憲議論に話が及ぶと身を乗り出し「国民にはしっかり理解してほしい。二度と戦争をしてはいけない。平和憲法を後世まで絶対に守り抜く」と力強く語った。