2017年12月18日 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/219768/1

「2018年いよいよInstagram始めます」――。安倍首相が人気SNS「インスタグラム」を15日に新設。早速、来年から本格的に始めると投稿し、「なぜ、今ごろ?」と話題になっている。14年に「笑っていいとも!」に出演した際のネームプレートの写真を添えている。

 安倍首相は、昭恵夫人、野田聖子、世耕弘成、橋下徹、「自民党」のほか、なぜか4月に現役を引退した元フィギュアスケーターの浅田真央もフォローしている。コメント欄には「真央ちゃんフォローしていてビックリ」などと驚きの声が上がっているが、なぜいきなりインスタグラムを始めたのか。

「インスタグラムは、『インスタ映え』が、今年の流行語大賞に選ばれるなど、注目を集めています。安倍首相は、とにかく世論の支持が離れることを恐れている。NNNの最新の世論調査では、内閣支持率が4カ月ぶりに4割を割る37.8%に落ち込み、不支持率は45.3%でした。流行のSNSを駆使することで、若い世代に訴えたいのでしょう」(官邸事情通)

■好意的なコメントが目立つが…

 気になるのは、コメント欄に「安倍総理頑張れ!」「毎日お疲れ様です」などと前向きな投稿が目立つ一方、「首相がインスタグラム開設」と報じたネットニュースのコメント欄には「昭恵を証人喚問しろ」「トランプ(大統領)の真似か」「遊んでる場合か!」と辛辣な意見ばかりが投稿されていることだ。

 インスタグラムは投稿者が公表したくないコメントを削除することができる。まさか気に入らないコメントを“削除”しているのか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう言う。

「不都合なコメントを削除するということは、さすがに露骨過ぎるので考えづらいと思います。最近の政治家のSNSを見ていると、支援者だけが書き込んでいるように見える。モリカケ問題や政府が進める増税案に疑問を持っているユーザーは、嫌いな政治家のSNSにわざわざアクセスしようとは思わないということです。反自民の考えを持つユーザーは、ネットニュースの掲示板という第三者的な場所でコメントしているのでしょう」

 しかし、いずれ削除しきれないほど批判コメントが殺到するのではないか。