「敵基地攻撃能力」はミスリード?森本敏・元防衛大臣が「巡航ミサイル」報道に異論も
2017.12.13 07:00
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 小野寺五典防衛大臣が新たな弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」とともに導入する方針を公表した長距離巡航ミサイル「スタンドオフ・ミサイル」。
F-35、F-15戦闘機などへの搭載を想定しているもので、政府は離島を奪われた際の奪還作戦に使用することを想定している。

 小野寺防衛大臣は8日に防衛省で行った記者会見で「自衛隊員の安全を確保しつつ、わが国を有効に防衛するため、
相手の脅威圏外から対処できるスタンドオフミサイルとしてF-35Aに搭載するJSM等を導入することとし、本日、防衛省として追加的に予算要求を行う予定」と強調。
「あくまでわが国防衛のために導入するものであり、いわゆる『敵基地攻撃』を目的としたものではありません。
いわゆる『敵基地攻撃能力』については、日米の役割分担の中で、米国に依存しており、今後とも、日米間の基本的な役割分担を変更することは考えておりません。
また、このようなミサイルは、あくまでわが国防衛のために導入するものであり、専守防衛に反するものでありません」と話した。

 今回導入が検討されている3種類のミサイルのうち、「JASSM」はおよそ900kmの射程があるとされ、わが国本土から北朝鮮の平壌にも届く計算だ。
このことから、敵基地攻撃能力の保有につながるとの見方もあり、立憲民主党の枝野代表は8日、「専守防衛の範囲内で最も効果的な防衛をするという観点を踏まえた時に、
その説明はにわかに納得できるものではない。もし本当にこのまま進まれるのであれば、通常国会において相当大きな争点になる」と指摘している。

 「どうもメディアの方は混同しておられるのではないか。今回のスタンドオフ・ミサイルは北朝鮮の基地を目標にするものではなく、
相手よりも射程の長いミサイルを持つことで、我が国の領土への上陸・侵略を抑止するというのが第一義だ」。
今年8月から小野寺防衛大臣の政策参与も務める拓殖大学総長の森本敏・元防衛大臣はそう指摘する。
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