北方領土返還訴え 元島民などが東京都心を行進
12月1日 14時50分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171201/k10011242941000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_007
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北方領土の元島民などが島の返還にかける思いを訴えようと、東京の都心を行進しました。
この街頭活動は、昭和20年の12月1日に当時の根室町の町長がGHQに北方領土返還を求める陳情を出したのにあわせて、毎年東京で行われています。

東京・千代田区の日比谷公園では、元島民などおよそ500人が集まって出発式が行われ、江崎沖縄・北方担当大臣が「先の首脳会談では、航空機墓参を来年も続け、
元島民のより自由な往来ができるようさらなる改善策を取っていくことになった。私も外交交渉を後押しする国民世論の啓発に全力で取り組んでいきたい」とあいさつしました。

続いて、歯舞群島・勇留島の元島民、鈴木宏治さんが「返還要求運動の火を消すことなくまい進し、怒りと無念の思いを希望と願いの声に変え、力強く行進する」と決意の言葉を述べました。

このあと参加者は、銀座周辺を「北方領土の返還を求めよう」などと訴えながら行進しました。去年は直後に控えていた日ロ首脳会談に配慮して、強い表現の掛け声を避けて行進しましたが、
ことしは年々高齢化していく元島民たちの思いを踏まえて再び「北方領土を返せ」の掛け声が復活しました。

択捉島の元島民、長谷川ヨイさん(85)は
「北方四島は日本の領土なので1日も早く返してほしい。私ももう年なので、生きているうちに返ってきて1日でも島に住みたいという気持ち、それだけです」と話していました。
さらに歯舞群島・多楽島の元島民で「千島歯舞諸島居住者連盟」の河田弘登志副理事長(83)は
「私たちの時代に起きたことなので私たちの時代に解決したい。日本国民一人一人の問題と認識してもらうためにも頑張りたい」と話していました。