https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171026-00010000-spht-soci

 日本将棋連盟は25日、史上最年少棋士・中学3年生の藤井聡太四段(15)が高校進学を決めたと発表した。

 長考の末、決断の一手は「進学」だった。藤井四段は名古屋大教育学部付属中(名古屋市)に在学中で、来年4月から同付属高に進む。中高一貫校のため、受験はない。今年6月に公式戦29連勝の歴代最多記録を樹立した天才少年は「全てのことをプラスにする気持ちでこれからも進んでいきたいです」とコメント。母の裕子さんも「今まで通り、見守り、応援していきます」との言葉を寄せた。

 藤井四段は、以前から「18歳から25歳までが流動性知能(思考力・計算力など)のピークで(高校に通う15〜18歳は)大事な時期なので難しい選択になります」と揺れる胸中を吐露していた。将棋に集中できる環境を整えるか、一般と同じ経験を積むかどうかが注目されていた。

 過去4人の中学生棋士はいずれも高校に進学しているが、羽生善治棋聖(47)は活躍によって多忙を極め、最初に通った高校を中退。通信制に転校して卒業した。高校卒業から3年後に名人に就いた谷川九段は「熟慮の末の決断でしょうし『指した手が最善手』という言葉も将棋界にはあります。将棋と学業を両立させることで相乗効果も生まれるのではないでしょうか」と期待を寄せる。

 藤井四段は高校に通いながら、1990年度棋聖戦で屋敷伸之五段(当時)が樹立した18歳6か月での史上最年少タイトル記録の更新を目指すことになった。

 ◆OGの立憲民主・辻元清美氏は「誇りに思う」

 22日の衆院選で大阪10区を制して7選を決めた立憲民主党・辻元清美衆院議員(57)は、藤井四段が進学する高校の卒業生。「憧れの藤井さんが母校に進学する。誇りに思います! 名大付属は小さいけれど自由な気風で、個性を伸ばしてくれる学校です。のびのびと、学業と将棋の両立を目指してください」とコメントを寄せた。「憧れ」という表現を事務所スタッフは「勝負強くてカッコいいと感じているようです」と説明した。