安倍晋三首相は25日、28日の衆院解散を正式に表明し、「国難突破解散」と命名した。この3時間半前、東京都の小池百合子知事(65)が大勝負を仕掛けた。都庁で緊急会見し、新党「希望の党」の立ち上げと、自身の代表就任を表明。「(選挙後も)与党になるか野党になるか、分からない。政権選択選挙だ」。安倍1強体制の「破壊」も視野に、ケンカ選挙に持ち込んだ小池氏に、自民も野党も戦々恐々だ。衆院選は10月10日公示、22日投開票。日刊スポーツは連載企画「激戦 秋の陣」で、選挙戦を詳しくリポートする。

 「『希望の党』を立ち上げたい。私がしっかり旗を掲げる」。赤ちゃんパンダ命名発表に続き、急きょ設定された「国政に関する会見」。小池氏は新党結成と代表就任を電撃表明した。

 新党は、側近の若狭勝衆院議員や細野豪志元環境相が調整していたが、発信力の稚拙さは否めなかった。業を煮やした小池氏は、若狭氏らの動きをリセットし、「(自身の代表就任で)勢いをつけたい」と強調。自身が「党の顔」として前面に立つ考えを示した。

 都知事選で戦闘服とした緑色のジャケット。自信満々の口調で、完全に「戦闘モード」だった。首相会見の3時間半前に新党結成を電撃発表する仕掛けに、官邸関係者は「首相の会見つぶしだ」と、指摘した。

 小池氏は「日本には希望が足りない。輝きを取り戻すために先頭に立つ。国政に直接絡んでいきたい」と強調。自ら持ち込んだフリップの政策にも「希望」の文字を並べ、最後までセルフプロデュースを貫いた。

 「つかず離れず」を続けた安倍政権とも、対決姿勢を示した。「解散は大義がない。国民は(争点に)もっと違うことを求めている」「特区は必要だが、お友達関係でやっているなら意味はない」。その上で、「日本には本当の改革が必要。東京でやってきたが、国政のバックアップが必要だ」と述べ、全国規模での候補者擁立方針も明言した。

 また、選挙後に関して「どれくらい勢力が確保できるか、与党になるか野党になるか分からない」と、与党を意識した発言も。衆院解散後の今週末から選挙応援を本格化。投開票前日の21日に出発予定のパリ出張日程も、調整に入った。

 ただ、小池氏への風当たりも強い。新党メンバーには選挙地盤が弱い議員も多く、「裏切り者の寄せ集め」(永田町関係者)の酷評も。また小池氏は都知事就任からまだ1年で、五輪や市場移転など問題は山積。「都政はしっかりやる」と知事辞職は否定したが、来月5日の都議会終了後、電撃辞職→衆院選出馬に踏み切るのではとの臆測まで流れる。周囲は戦々恐々だ。

 小池氏は会見後、政治の師の小泉純一郎元首相と会談。小泉氏の持論「原発ゼロ」は政策に盛り込み、ケンカ上手の師に「頑張れ」と激励されたことも明かした。都知事就任後も国政復帰を模索してきたとされる小池氏。衆院選まで、「小池劇場」に変えようとしている。【中山知子】

配信2017年9月26日8時29分
日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201709260000122.html?Page=1

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> 関係者によると、小池代表が党のトップに就任する方向だという。
> またその場合、小池代表が都知事を辞任して自ら衆議院選挙に出馬するとの見方が出ている。