2017年8月2日(水)(愛媛新聞)

 学校法人加計学園(岡山市)による国家戦略特区の今治市での岡山理科大獣医学部新設計画を巡り、同市が2016年11月に申請者2人に情報公開した15年4月の市職員の首相官邸訪問記録などを、17年1月から非開示としていることが1日、愛媛新聞社の情報公開請求で分かった。

 市企画課によると、非開示に転換した資料は官邸訪問記録や学部新設スケジュール表の公文書。16年末ごろまで面会の相手や内容を黒塗りで開示していたが、法令担当の総務調整課に相談し、学園の問題がクローズアップされる前の17年1月に全面非開示とした。

 企画課は「当初から非開示との認識だったが(相手の肩書など一部を出す)部分開示と(一切を出さない)非開示の違いの認識が不足しており、素直に反省する」と陳謝。
非開示理由を「業務に支障を来すため」とし「大学誘致に限らず大型事業では国会議員らに陳情、要望しており、公表すれば相手に不信感が生じる恐れがある」と説明した。

 獣医学部設置事業者選定への関与については「特区のプロセスに基づき活動するだけで、関与する立場にない」とし、改めて「選定は国レベルの問題」との認識を示した。

https://www.ehime-np.co.jp/article/news201708021079