毎日新聞 2017年7月4日 21時53分(最終更新 7月4日 21時53分)

 自民党の岸田文雄外相は4日、自身が領袖(りょうしゅう)を務める派閥「宏池会」(岸田派)の60周年記念シンポジウムで、「政権を取ることを将来考えた場合、大事なのは忍耐とか謙虚さといった発想だ」と述べ、将来の党総裁選立候補に意欲を示した。

安倍晋三首相の、批判に対する不寛容な姿勢や疑惑への説明不足に批判が集中するなか、対照的な姿勢を強調することで自らをアピールした。

 岸田氏は会場を訪れた脳科学者の茂木健一郎さんから「政権を担う時、これだけは訴えたいことは」と問われ、「権力を謙虚に使うことこそ、政治が国民から信頼を得る上で大変重要なポイントだ」と語った。

宏池会を創設した池田勇人元首相のキャッチフレーズ「寛容と忍耐」を念頭に置いた発言で、宏池会の首相候補であることを強く印象づけた。【高橋恵子】

http://mainichi.jp/articles/20170705/k00/00m/010/096000c