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2017.7.4 07:23

東京都議選をきっかけに民進党の蓮舫執行部が再び「離党ドミノ」への警戒感を募らせている。都議選では議席数を2つ減らしたものの大幅減は回避でき、ひとまず「蓮舫降ろし」の機運はしぼんだ。だが、小池百合子知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」の躍進で所属議員らがにわかに浮足立ち始めているのだ。

 「『選挙の顔』がそんなに他にいるのか。(蓮舫代表は)責任を果たし続けて結果を次に渡すという確固たる決意を持っている」

 野田佳彦幹事長は3日の記者会見で、蓮舫氏の引責辞任をきっぱりと否定した。その上で自身に関しても続投の意向を表明した。

 とはいえ、民進党の戦果は、野田氏が「自分たちのやってきたことに一定の自負を持たないといけない」と胸を張るほど立派なものではない。改選前の7に対する獲得議席数の5は「許容範囲内」(中堅)にも見えるが、民進党の現職都議はもともと18人もいた。都議選前に立候補予定者が相次いで離党してしまい、告示の時点ですでに満身創痍(そうい)の状態だったのだ。

 それだけに、都議選を経て、蓮舫執行部の足元は目に見えてぐらつき始めた。

 松原仁都連会長は3日、都議選の結果を受け引責辞任する意向を示した。岸本周平衆院議員ら若手議員も執行部に対し、党改革などを求める申し入れ書をまとめた。

 2日夜には、藤末健三政調会長代理が、憲法改正に関する考え方の相違などを理由に離党届を提出した。
今後、都民ファーストが国政進出の動きを加速させれば、離党者が続出する事態は一気に現実味を増す。

 松原氏は3日の会見で「離党した都議選の公認候補予定者はほとんどが都民ファーストに行き、かなり当選した」と述べた。都連会長のこの指摘は、党執行部にとってはプレッシャーとなるだろう。

 「そう簡単にフラフラと動くような人はいると思っていない」。旧民主党政権の首相時代に離党ドミノと党崩壊を経験した野田氏は自身に言い聞かせるように強弁した。(豊田真由美)