2日投開票の東京都議選では、小池百合子知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」が第1党に躍進、支持勢力で過半数を制する結果となった。一夜明けた3日、大きく変わった勢力図に対し、行政への影響を不安視する都庁の職員が多かった一方、期待の声も聞かれた。

 小池氏は都議選告示直前、築地市場の豊洲市場への移転と築地跡地を再開発する基本方針を示した。市場移転問題に関わる都の幹部は「知事の基本方針は具体性がなく、選挙で支持を得るための理想論だ。イエスマンばかりの議会が黙認するならば行政が知事に意見するしかない」と語る。

 ただ、都議選を経て小池氏の権力は強まった。別の幹部は「知事はこの約1年間、移転問題などで職員の意見には耳を貸さなかった」と指摘。「新人議員も増えて都政の常識が非常識になり、仕事がやりづらくなるかもしれない」とこぼした。

http://www.sankei.com/politics/news/170703/plt1707030072-n1.html