自民党が東京都議選で惨敗したことで、安倍晋三首相の求心力低下は必至だ。
第2次安倍内閣発足以来続いてきた「安倍1強」が揺らぎ、今後の政権運営は一気に不透明感を増した。
首相は早期の内閣改造・党役員人事で局面を打開したい考えだ。
7月中旬から8月上旬にも踏み切るとみられる。

首相は2日夜、東京都新宿区のレストランで麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、甘利明前経済再生担当相と会談した。
自民党は、学校法人「加計学園」の問題で守勢を強いられた。

萩生田光一官房副長官や下村博文幹事長代行(都連会長)の名も取りざたされた。
稲田朋美防衛相が都議選の応援で「自衛隊、防衛大臣としてもお願いしたい」と発言した問題も追い打ちをかけた。

いずれも首相と近い議員で、首相とその「身内」が逆風を招いたとの不満が広がる。
首相側近は「すぐに人事に着手しないと持たない」と述べた。

今週後半からの欧州歴訪後に人事に踏み切るとの見方もある。
ただ、新任閣僚が失態を起こせば、さらに政権が弱体化するジレンマもある。
首相は難しい判断を迫られる。

首相は今秋の臨時国会に自民党改憲案を提出すると表明している。
しかし、党内には首相方針への異論もあり、惨敗は首相の目指す改憲日程にも影響しそうだ。

毎日新聞 7/3(月) 0:43
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