中国、南沙に近くミサイル配備可能に シンクタンク「完工間際」
6/30(金) 11:19配信 AFP=時事
中国、南沙に近くミサイル配備可能に シンクタンク「完工間際」
フィリピン軍が公開した、永暑礁(英語名:ファイアリークロス礁)に停泊する中国漁船(2012年7月17日撮影、資料
写真)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は29日、最新の衛星画像の分析を基に、南シナ海(South
China Sea)の南沙諸島(英語名:スプラトリー諸島、Spratly Islands)に中国が造成した3つの人工島で、移動式ミ
サイル発射装置を含む軍事機材の配備に向けた準備がまもなく完了するとの見方を示した。

【写真】南シナ海で軍事演習を行う空母「遼寧」

 CSISが運営するウェブサイト「アジア海洋透明性イニシアチブ(AMTI)」の衛星写真分析によると、南沙諸島のファ
イアリークロス礁(Fiery Cross Reef、中国名:永暑礁)にある中国の基地では、ミサイル発射装置を格納できる開閉
式屋根を備えた地下シェルターの数が今年2月時点の4から12に増えている。

 中国は永暑礁と、同じく南沙諸島にあるスービ礁(Subi Reef、渚碧礁)とミスチーフ礁(Mischief Reef、美済礁)
の基地で、複数のレーダー塔を備えた通信・レーダー施設を拡張してきた。

 現在、新たな「非常に巨大な地下構造物」が各礁に4つずつ建設されており、AMTIは軍需物資やその他の必需品を収
納できるよう設計されているとみている。

 AMTIはこれら3礁で「軍民両用の構造物の大掛かりな建設工事が間もなく終了し、AMTIが2年近く監視してきた海軍
施設、空軍施設、レーダー施設、防衛施設の大半が完成する」と指摘。

「中国は戦闘機や移動式ミサイル発射装置を含む軍事機材をいつでもスプラトリー諸島に配備できる状態にある」とし
ている。

 AMTIによると、3礁と西沙諸島(パラセル諸島、Paracel Islands)のウッディー島(Woody Island、永興島)の空軍
基地を使うことで、中国軍機は南シナ海のほぼ全域で活動できるようになる。

 AMTIは昨年12月、南沙諸島に大口径の高射砲などの防空システムが配備されたと公表していた。【翻訳編集】 AFPBB
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