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自由が丘や中目黒があり、「住みたい街」のランキングでは常に上位に来る目黒区(定数3)。4年前の都議選では、自民党が2議席を獲得し、公明党が1議席を死守した。このときに落選した旧民主党の伊藤悠氏(40)は今回、民進党を離党して、小池百合子都知事率いる「都民ファーストの会」にくら替えして、一歩リードしている。
その伊藤氏に続くのが、都議として4期目を目指す自民党の鈴木隆道氏(66)。自民党は同区に力を入れており、告示翌日の24日、若宮健嗣防衛副大臣や武見敬三元厚労副大臣、山東昭子元参院副議長、竹下亘国対委員長、橋本聖子参院議員会長を応援に投入した。

 「あの3年3カ月を再び実現させてはいけない!」

 若宮氏は、民主党政権時代と小池都政を重ね合わせて警告を発した。今回の都議選は「自民党vs都民ファースト」の構図といえ、都民ファーストの勢力を少しでも削ぎたいのが若宮氏の本音だ。

 その鈴木氏の後を、自民党現職の栗山芳士(よしじ)氏(47)と、公明党現職の斉藤泰宏氏(54)、共産党新人の星見定子氏(59)が猛追している。共産党の追い上げが目立つという。

 「われわれの調査によると、共産党は一歩抜けて3位となっているようだ。自民党は2人の当選は難しく、公明党も苦戦している」

 斉藤氏が24日夜に行った街頭演説で、司会を務めた公明党都本部の高木陽介代表はこう語った。

 確かに、昨年夏の参院選では、比例区での得票数が公明党が9714票に対し、共産党は1万6646票。7年前の参院選の得票数(8391票)に比べて倍増しているのである。

そうした危機感を払拭するように、この日の公明党の街頭演説には「都政改革」で連携する小池氏が参加した。

 小池氏は「斉藤さんは北側一雄国交相時代の秘書官。同じ時に環境相を務めていた私と一緒に『国土と環境』のコラボを実現したが、その時に尽力してくれたのが斉藤さん」と持ち上げた。

 全国から大量の公明党応援部隊が目黒区に投入されているという。小池氏の後押しもあり、選挙戦終盤で異変があるか。 (ジャーナリスト・安積明子)