<下村氏>200万円受領認める 11者分 加計献金は否定
6/29(木) 22:20配信 毎日新聞
記者会見に臨む自民党の下村博文幹事長代行=党本部で2017年6月29日午前11時、小川昌宏撮影
 自民党の下村博文幹事長代行(東京都連会長)は29日、自身が文部科学相だった2013、14両年に、安倍晋三
首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の当時の秘書室長から、後援会の政治資金パーティー券の購入代金
として現金計200万円を受け取っていたと明らかにした。室長が学園以外の個人らから預かったものだとし、学園自
体からの献金は否定した。一方、野党は下村氏と学園の関係を疑問視し、さらに詳細な説明を要求した。

 下村氏は、両年とも学園関係者が協力を呼びかけた計11の個人・企業からの購入代金100万円を、秘書室長が取
りまとめて下村事務所へ持参したと説明。個別の額は、政治資金収支報告書に記載する義務がない20万円以下だった
とした。ただ、11者に学園関係者が含まれるかは「調べたい」と述べるにとどめた。

 29日発売の「週刊文春」は、学園がパーティー券を購入したのに、下村氏の後援会「博友会」の収支報告書に記載
がなく、政治資金規正法違反の疑いがあると報じた。7月2日投開票の東京都議選で党の選挙戦を指揮している下村氏
は「全く事実に反する記事だ。選挙妨害と受け止めざるを得ない」と反論した。

 一方、民進党の蓮舫代表は記者会見で「なぜ室長がわざわざ汗をかき、200万円もの献金を集めたのか分からない
」と指摘。加計学園の獣医学部新設計画を踏まえ、購入者と学園の関係などについて下村氏側に説明を求めた。

 政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は「下村氏の説明では学園側によるあっせんを認めたことに
なる。政治資金規正法に基づき、あっせんの合計が20万円超なら、呼びかけた人の名前と合計額を収支報告書に記入
しなければならず、不記載に当たる」と指摘した。【真野敏幸、小田中大】
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