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わが党の党是でもある憲法改正が大きく動き出しそうですね。

 安倍晋三首相(自民党総裁)が同党の憲法改正案を(秋の)臨時国会が終わる前に衆参憲法審査会に提出する考えを示しました。リーダーシップをとり、時限的な目標を設定したことは大いに歓迎しています。

 僕も衆院の憲法審査会に所属してきたんでよく分かるんやけれども、時限を切らないと、いつまでも「お勉強会」が続くばかりでね…。いつになったら憲法改正項目の本格的な議論に入るのか−と5年近く疑問を持ち続けてきました。

 9条改正も意見集約

 わが党は平成28年3月に「教育無償化」「統治機構改革」「憲法裁判所設置」の3項目からなる憲法改正原案をすでにまとめていますが、9条改正に関する意見集約にも入ります。7月下旬から8月にかけて、国会議員、地方議員、党員以外も含めた若い世代の方々が参加する討論会を東京と大阪で開催する予定です。その後、党の基本政策を協議する「戦略本部会議」で最終的な考え方をまとめる運びです。

 われわれは27年5月に、大阪市を廃止して特別区に再編する「大阪都構想」の住民投票を経験しました。否決されましたが貴重な体験でした。自分の投じた一票が政策を直接左右する−。住民投票の性格は、憲法改正の国民投票と根底の部分でつながっていると思います。憲法改正に関し、一般の方々に入っていただいて考え方を収(しゅう)斂(れん)させていく理由はここにあります。

 大阪では今、都構想の制度案を議論する法定協議会の再設置が決まり、われわれは来年秋の住民投票の再実施を目指しています。前回は、都構想の反対派による「国民保険料や水道代が上がる」といったネガティブキャンペーンに対し、十分に反論しきれませんでした。次は、きちんと説明できる態勢を組んで、そうした事態は起きないよう誠実に訴えていきたいですね。

 橋下徹前大阪市長の政界復帰? 今も政治に対する関心は全く衰えておらず、米国や英国、韓国など海外にも自由に出向き現場の空気をくみ取っていますよ。

 ただ「今、自分が(政治家を)やらなくても…」っていう気持ちも片方にあるようです。日本がいよいよピンチだという状況を迎えなければ、自らが乗り出すということにはつながらないのではないかと…。そういう感じやね。築地両立案は大問題

東京都議選(7月2日投開票)では市場移転問題が争点になっています。日本維新の会は、一貫して築地市場(東京都中央区)を豊洲市場(江東区)へ移転すべきだと訴え、都に2度の提言を行いました。

 小池百合子都知事は選挙直前になって、築地市場を豊洲市場に移転させて築地の跡地を再開発する「両立案」を打ち出しましたが、大問題やと思いますね。そもそもの考え方であった「築地を売って豊洲の整備費を捻出しよう」という計画が土台から崩れていくわけやから。都民の税金をそこに充てることになれば、おかしな話になります。

 われわれは小池氏の都政改革の全てを否定しているわけではありません。

 都議会が各種団体の要望を受けて予算化につなげてきた年200億円の「復活予算要望枠」を廃止した点などは高く評価しています。国政と同じく「是々非々」の姿勢で臨んでいます。

 改選後の都議会では、小池氏が代表を務める「都民ファーストの会」を中心としたグループと自民党との対立構図が予想されます。そのとき、どちらが正しいかを都民の立場できちっと見極める勢力がなければなりません。われわれにはそうした役割を果たしていけるという自負があります。

都議選の情勢は非常に厳しいです。とにかく、維新が大阪で取り組んできた行財政改革の成果を訴え、有言実行の政党なんやということを認めていただくしかないと考えています。

 喜美さん、一兵卒では?

 都議選をめぐっては、党副代表だった渡辺喜美参院議員から告示前日に離党届が提出され、除名処分としました。小池氏と連携したいのだそうです。渡辺氏は昨年夏の参院選でわが党の比例代表候補として当選しています。投票していただいた有権者の皆さんにはおわび申し上げたい。

 渡辺氏は、松井一郎代表(大阪府知事)に直接会って「一兵卒でやらせてほしい」とおっしゃった上で、維新の候補に決まったはずなんやけどね。政治家である以上、言ったことは実行してほしかったな。(松本学)