2017/6/29 16:13

 東京都議選の投票率は、1981年以降、40〜50%台で推移。特に20歳代前半が低く、前回都議選は21〜24歳は23.12%(推定値)と、4人に1人しか投票しない計算だ。今回の都議選からは18、19歳も参加可能に。若者は都議選をどう見つめているのか。

期日前投票は2013年の前回都議選を上回る見通し(28日、東京・新宿)

 JR吉祥寺駅前で、28日午後、陣営が配布していたチラシを手にとって眺めていた杉並区の男子大学生(22)。投票先はまだ決めておらず、「保育所を増やしてくれるなど、地元を住みやすくしてくれる人がいい」と話す。同区で生まれ育ち、実家暮らし。地元に近い就職先を見つけ、結婚後も地元に住み続ける“堅実派”だ。

 保育所にこだわるのは、将来の結婚相手にも働いてほしいから。都議選で争われている豊洲市場移転問題や東京五輪・パラリンピックの費用負担などは「自分には関係なく、興味はない」と割り切る。

 豊島区の女子大学生(22)は自宅近くの駅前やスーパーで通りがかりに毎日、街頭演説を聞いてきた。「あの党はここがダメ、あの人はここがダメ、ばかり。もっと政策をアピールしてほしいのに」

 この女子大学生も「五輪も市場移転も大事だが、イベントごとよりも、日常の問題の解決を」と指摘。都民ファーストの会の印象は「人気は高いけど、政治経験がない人ばかり」と投票日まで見極める考えだ。

 投開票は2日。各党とも投票率は前回(43.50%)を上回ると見込んでいる。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK28H38_Z20C17A6000000/