http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170627/k10011031951000.html

26日に投票が行われたモンゴルの大統領選挙で、選挙管理委員会は27日、3人の候補の得票がいずれも過半数に届かなかったため、初めてとなる上位2人による決選投票を来月9日に行うと発表しました。

モンゴルの大統領選挙は、国会にあたる国家大会議の議長を務める与党・人民党のエンフボルド氏と、閣僚経験者で最大野党・民主党のバトトルガ氏、国家大会議の前の議員で野党・人民革命党のガンバ−タル氏の合わせて3人が立候補して争われ、26日に投票が行われました。

選挙管理委員会が27日発表した開票結果によりますと、得票率は、バトトルガ氏が38.1%、エンフボルド氏が30.3%、ガンバ−タル氏が30.2%となり、いずれも過半数に届きませんでした。

このため、選挙管理委員会は、法律にしたがって上位2人による決選投票を来月9日に行うことを明らかにしました。モンゴルで大統領選挙の決選投票が実施されるのは初めてです。

今回の選挙では、与党のエンフボルド氏が国内産業の育成や外国からの投資の活用による景気回復を訴えたのに対して、最大野党のバトトルガ氏は、政府が進める財政緊縮策を批判し、資源開発をめぐる政府の関与の強化などの公約を掲げました。

モンゴルでは、去年の議会選挙で政権交代が実現していて、エンフボルド氏が大統領選挙に勝利し、政権への信任を得られるかどうかが焦点でしたが、財政緊縮策に対する有権者の厳しい見方が示された形で、決選投票の行方が注目されます。