アイルランドで憲法で禁じられている人工中絶の合法化の是非を問う国民投票が行われ26日、開票が始まった。
同日午後2時半(日本時間同10時半)時点の中間集計で、賛成68%、反対31%となっており、地元メディアは
中絶賛成派が圧勝すると報じている。中絶に反対するカトリック教徒が8割を超す同国では、命を巡り国論を
二分する議論が続いていた。

 投票は25日、行われた。中絶反対運動を主導していた団体は開票作業の開始直後、「勝利の見込みはない」と
事実上の敗北宣言を行った。

 同国は、世界で最も中絶に厳格な国のひとつとされ、最長で禁錮14年の刑が科される。1983年の憲法改正で
「母体と共に胎児にも生存権がある」として中絶禁止を明文化。今回の国民投票は、この条項を撤廃して中絶を
認めるかどうかが問われていた。

 同国では83年の憲法改正以降、中絶を巡り議論が続いていた。2013年には複数の医師が、妊婦に自殺も含め
生命の危険があると判断した場合に限り中絶が認められた。しかし、16年の合法的な中絶は25件で、レイプ被害者の
中絶が認められないなど問題が指摘されていた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180526-00000078-mai-eurp