千砂都「わ、私が……プリキュア!?」キナコ「ッス!」
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千砂都「(私は嵐千砂都。マルが大好きな、元気が取り柄の高校二年生)」
千砂都「(去年ダンスの大会で優勝したんだけど…特に何も無いままで、いつの間にか二年生になっちゃった)」
千砂都「(幼馴染のかのんちゃんやクラスメイトの恋ちゃんとお話するのは大好きだけど……、やっぱりいつもと変わらない日常が過ぎていくだけだと、少しだけ退屈)」
千砂都「(なんて考えても漫画や映画みたいな出来事なんて、結局空想の中だけで終わっちゃうし、仕方ないよね)」 かのん「それじゃバイト頑張ってね、私もお店の買い出し終わったら遊びに行くから」
千砂都「ううん、無理しなくて大丈夫だよ。かのんちゃんもお店の手伝い頑張ってね」フリフリ
かのん「そっか……うん、また明日」ブンブン
千砂都「……って別れちゃったけど……バイトまで少し時間あるしなぁ……」ウーン
千砂都「今日は天気も良いから、少しお散歩でもしちゃおっかな!」 謎の少女「大変っす大変っす〜!!!」タッタッ
千砂都「ん……なんだろう……」
千砂都「……あの女の子、何か慌ててるみたいだけど……」
千砂都「近付いて来てる、よね……?」
謎の少女「奴が、奴が来るっす〜!!あわわわわ止まれないぃ〜!どいてどいてぇ〜!!」泣 ダダダダッ
千砂都「えっ、えええっ!?」ワタフタ
\ドッシーン/
ボフンッッ 千砂都「……いたたた……もうなにぃ……?」
謎の生き物「んあっ……」コロッ
千砂都「な、何!?キツネ!?ぬいぐるみ!?」アワアワ
謎の生き物「大変ッス!大変ッス!!」ワタフタ
千砂都「え、えっと……」
謎の生き物「このままだとキナコは食べられちゃうッス〜!!!」泣 千砂都「(……なんか、自分より慌ててる人を見ると逆に冷静になれるなぁ……)」
千砂都「と、取り敢えず落ち着いて?……一体どうしたの?貴方は、誰?」
キナコ「はっ!す、すみませんッス……キナコは、ユイガオカ王国という国からやってきた妖精ッス!」ピシッ
千砂都「ゆ、ユイガオカ……王国!?結ヶ丘って国だったの!?……それに妖精って……?」
キナコ「細かいことを説明している暇は無いっす!早くしないと奴が──」
???「みーつけたっ♡」 サニパァ「逃げちゃダメだよ、キミには渡してもらいたいものがあるからね」
キナコ「ひ、ひぃぃっ……ま、まずいッス……これだけは、これだけは……」ガタガタ
千砂都「キナコちゃん……、その、変な道具は?」
キナコ「これが無ければ……キナコの友達も……キナコの国も……」ガタガタ サニパァ「なーにモタモタしてるの?それを渡してくれたら私はなーんにもしないよっ!」パァッ
キナコ「い、嫌ッス!これで、これで……メイちゃん達を……」ジワッ
サニパァ「もーっ、釣れないなぁ。こうなったら力づくで──」
千砂都「待って」 千砂都「この子が何をしたのかも、貴女が何をしたいのかも分からない。だけど、こんなに小さい……なんだろう、妖精さん?……を、力づくで何とかするっていうのは酷いんじゃないのかな」
サニパァ「わ、なになに、その子を庇うの?私は別に良いんだけど、怪我するどころじゃないかもよっ?」コテリ
千砂都「……」チラッ
キナコ「……っ、あうぅ……」ガタガタ 千砂都「……大丈夫。私が何とかするよ」ギュッ
キナコ「……え、ぁ……き、危険ッス!早く逃げるッス!」ジタバタ
千砂都「そんなこと出来ないよ。私に何が出来るか分からないけど……キナコちゃんを、ここで見捨てられない」グッ
サニパァ「……ふふ、そっか」
サニパァ「貴女はとーっても優しいね!でも私も容赦しないよ〜!」パァッ キラーン!
千砂都「えぇっ!?な、何!?」ビクッ
キナコ「こ、これは……スパスタパクト……」
キナコ「!」ハッ
キナコ「これでプリキュアに変身するッス!」
千砂都「わ、私が……プリキュア!?」
キナコ「ッス!」 千砂都「プリキュアって何!?分かんないよそんなの!?」
キナコ「良いから早くするッス!それを構えてプリキュア!スーパースタート!って叫ぶッス!」
千砂都「なにその少しダサい掛け声!?恥ずかしいよ!?」
キナコ「急ぐッス!早くしないとあいつに世界が滅ぼされてしまうッス!」 千砂都「……っ、……仕方ないよね」ギュッ
千砂都「よーっし、いくよ!」サッ
千砂都「プリキュア!スーパースタート!」 キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キナコ「あ、有り得ないッス……あなたが、あなたが伝説の戦士プリキュアなんて……」ウルウル
キュアサークル「わ、わぁ……何この格好……コスプレイヤーみたい……」
キナコ「こうしちゃいられねぇッス!サークル!あいつと早く戦うッス!」
キュアサークル「た、戦う!?あの人と!?サンバみたいな衣装着てるあの女の子と!?」アワアワ
サニパァ「おおっ、キミはやっぱり優しいねぇ。でもそっちから来ないなら、私から行くよっ!」ブンッ キュアサークル「わぁっ!?」ヒュッ
キュアサークル「い、いきなり殴り掛かってくるなんて危ないよ!?」バクバク
サニパァ「避けてばっかりだとつまんないよ!ほら!貴女も攻撃しないとこうなっちゃう、よっ!」ブンッ
キュアサークル「……っわぁ!?」ドゴッ
キナコ「サークル!」 キュアサークル「いたた……す、凄い威力……」プルプル
キナコ「大丈夫ッスか?」アワアワ
キュアサークル「……うんっ、平気。あの子とは戦う気にはならないけど……」チラッ
サニパァ「……んー、つまんないなぁ。こうなったら……」ポイッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサークル「な、何!?あの怪物!?」
キナコ「あれはウルサイナーッス!」
キュアサークル「変な名前……って何あれ何あれ!?」 サニパァ「やっちゃえー!ウルサイナー!」ビシッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシーンッッ
キュアサークル「だから危ないってぇ!?」ヒュッ
キナコ「逃げてばっかりじゃダメッス!早く戦うッスよ!」アワアワ
キュアサークル「ううぅ……だってあんな大きい怪物どうやって……!」
キナコ「プリキュアの力を使えば立ち向かえるッス!早く!」 キュアサークル「……っ、」グッ
キュアサークル「お、おりゃあああぁっ!!」ドゴッ
ウルサイナー「ウルサイナーっ!?」ドシーンッ
キュアサークル「おおっ、意外と効いてるや。なるほどね、こういう風にいけば!」ドゴッ ドゴッ
キナコ「じ、人格が変わったかのように殴り始めたッス!?」 サニパァ「こ、怖いなぁ……あの子。……っふふ、でも面白い子!」
サニパァ「こらー!やっちゃえウルサイナー!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドーンッ
キュアサークル「もーっ、めんどくさいなぁ」ドゴッ ドゴッ
キナコ「ひ、ひいぃ……どっちが敵か味方か分からなくなってきたッス……」 キュアサークル「キナコちゃん!これ必殺技とか使えないの!?昇竜拳とか!」ドゴッ ドゴッ
キナコ「しょ、しょうりゅうけん?」ポカーン
キナコ「ええっと……ぷ、プリキュアの力で何とかするッス!」
キュアサークル「もぉ……そればっかり……」
キュアサークル「なんか必殺技っぽいの出ろー!」 キラーン!
キュアサークル「プリキュア!マンマルアターック!!」バシーンッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナーっ……」ショワーンッ
キュアサークル「おお!消えた!消えたよ!私勝ったんじゃない?」キラキラ
キナコ「凄いッス凄いッス!」ピョンピョコ
サニパァ「へぇ、あの子面白いなぁ。早速摩央にも報告しちゃお〜っと♡」ヒュンッ
キュアサークル「あ、あれ?あの子も消えちゃった……」 キナコ「そんなことはどうでも良いッス!サークル、凄いッス!あんなに大きな怪物を倒しちゃうなんて!」キラキラ
キュアサークル「え、へへ……そうかなぁ?」キラーン… ショワーンッ…
キナコ「さっすがは伝説の戦士プリキュアッス!」
千砂都「あの格好は流石に恥ずかしいけど……一回戦っちゃえばこっちのモノだね。もうだいぶコツが掴めてきたよ!」
キナコ「それなら心強いッス!」ビシッ キナコ「プリキュアは5人居るッス!5人集めて最強のプリキュアになるッスよ!それでそれで、あのまぁるい生き物を沢山集めるとキナコの友達の──」
千砂都「ちょ、ちょっと待って?」
千砂都「プリキュアって……5人も居るの?」
キナコ「そうッスよ?」
千砂都「お、多いなぁ……私に集められるかな……」
キナコ「大丈夫っすよ!プリキュアは集めるんじゃなくて自然と集まるものッス!心配ご無用!」ピョンピョコ 千砂都「本当に大丈夫かなぁ……」ゲッソリ
千砂都「(かのんちゃんと恋ちゃん──いや、ダメ。あの2人をこんな戦いに巻き込めないや)」
キナコ「そういえば、貴女の名前を聞いてなかったッス!」
千砂都「……ああ、そういえばそうだね」
千砂都「私は千砂都。嵐千砂都だよ」 キナコ「千砂都!よろしくッス!キナコは、キナコッス!」ピョンピョコ
千砂都「それはさっきも聞いたよぉ……」アハハ…
千砂都「あっ!?もうこんな時間!?バイト行かないと!」
キナコ「ど、どこ行くッスか?」コテリ
千砂都「バイトに……って、キナコちゃんこそこれからどうするの?」
キナコ「えっと……キナコは……」アワアワ 千砂都「じゃあ、私がバイトしている間喋らない、動かないって約束できる?」
千砂都「約束できたら私のバイト先まで連れて行ってあげるyo!」
キナコ「ホントッスか!?」パアァッ キナコ「行きたいッス!ばいと!」
千砂都「じゃあちゃんとぬいぐるみのフリしておいてよ〜?」
キナコ「わかったッス!」
千砂都「それじゃあバイト先まで、れっつごー!」ビシッ
千砂都「(──こうして、大好きなかのんちゃんや恋ちゃんには内緒で、私の非日常な毎日が始まった)」 ユイガオカ王国の妖精さんたちをイメージとして画像を貼り付けたいんですけど、どう足掻いても画像が貼り付けられません。というかリンクが貼り付けられないです、どうすれば 普通に貼れるな……
imgrで駄目ならすまんけど俺はお手上げだ 代わりに誰かに貼り付けて貰います泣
取り敢えず泣きながら続き書いてます かのん「おっはよーちぃちゃん!」トンッ
千砂都「かのんちゃん!うぃーっす!」
千砂都「なんだかすっごい元気だね?」
かのん「うん!今日朝ご飯焼きリンゴだったんだ〜!」ルンルン 千砂都「(結局、あの後キナコちゃんを連れて家に帰ったんだ。お母さんにはゲームセンターで取ってきたぬいぐるみって説明したらすんなり受け入れてもらっちゃった)」
千砂都「(それでも、キナコちゃんは家に1人だけで待たせておく訳にはいかないし……)」ゴソッ
千砂都「(カバンに入ってるんだけど……大丈夫かなぁ……)」
キナコ「(せ、狭いッス……)」ギュムッ かのん「ちぃちゃん?」コテリ
千砂都「……ぁ、うん!?えっと、なんだっけ?」アワアワ
かのん「もーっ、ぼーっとしないでよ〜。ちぃちゃんから聞いたじゃんっ」
千砂都「ごめんごめん……あ、もう学校だ……」
かのん「ちぃちゃんと話してるとあっという間だなぁ……それじゃあ、またお昼休みにね」フリフリ
千砂都「うんっ、また」フリフリ
千砂都「…………ふぅ、」 千砂都「……キナコちゃん、学校着いたけど……どうするつもりなの?」コソッ
キナコ「そ、そうッスね……キナコは人間に化けれるッスから、その辺プラプラしておくのもアリッス!」
千砂都「見つかっちゃったらどうするつもりなのそれ……」
??「おはようございます、千砂都さん」
キナコ「ひいぃっ!?」ビクッ サッ…
千砂都「な、なにぃ!?」ビクッ 恋「どうしたのですか?そんなに驚いて……」キョトン
千砂都「う、ううん!なんでもない!」サッ
千砂都「(あっぶなぁ……もう少しでバレちゃうところだったよ……)」バクバク
恋「それならいいのですが……あの、宜しければ一緒に教室まで上がりませんか?」
千砂都「もっちろん、同じクラスだもんね。聞かれなくても一緒に上がるつもりだったよ」
千砂都「さっ、行こ!」
恋「!」パアァッ
恋「はい!」 −−−
お昼休み
かのん「ちぃちゃん、一緒にたーべよっ!」ヒョコッ
千砂都「うん!勿論!」
恋「…………」モグモグ ヒトリボッチィィィ
千砂都「…………」チラッ
千砂都「……ねぇ。ひとり、友達誘ってもいい?」
かのん「え?友達?……うん、別にいいけど……」
千砂都「じゃあ少し呼んでくるから先中庭行ってて〜!」トテトテ
かのん「はーい」フリフリ
かのん「誰だろう、友達って……」キョトン 千砂都「れーんちゃん!」トンッ
恋「わっ!ち、千砂都さん!?」
千砂都「えへへ、あのね今から友達とご飯食べるんだけど……恋ちゃんも一緒にどう?」
恋「えっと……」
千砂都「大丈夫!かのんちゃんはとーっても優しいし、怖い子じゃないよ?」
恋「……お邪魔では無いのでしたら、私も一緒に食べたいです……」
千砂都「ほんとっ!?早速中庭に行こ!」グイッ −
かのん「もー、待ちくたびれたよ!早く食べよ!……って、その子は?」
恋「は、初めまして……千砂都さんのクラスメイトの、葉月恋と申します」ペコリ
かのん「し、澁谷かのんです……よろしく」ペコリ
千砂都「ふたりとも他人行儀だなぁ……私もお腹空いちゃったし、早く食べよーっ!」パカッ
千砂都「…………」カラーンッ
千砂都「え?」
千砂都「お弁当、空だ……」 かのん「えぇ?寝ぼけてたの?」
千砂都「そんなことないと思うんだけど……」ウーン
ゴソッ
千砂都「(もしかして……)」コソッ
キナコ「…………」ダラダラダラダラ
千砂都「(この子かぁ……)」ハァ… 恋「だ、大丈夫ですか?私のおかず、少し分け──」
千砂都「う、ううん!大丈夫!朝少し寝惚けちゃったみたいで!ちょっと購買行って買ってくるね!うぃっすー!」ダッ
恋「あ、千砂都さん!」
かのん「い、行っちゃったね……」
恋「はい……」
かのれん「「……………………」」モグモグ
かのれん「「(な、何話したらいいんだろう……)」」 −
千砂都「もーっ!キナコちゃーん!」
キナコ「すまねぇッスすまねぇッス!」泣
千砂都「はぁ……もういいよ。一体どうしたのこれは?」
キナコ「実は……」 −−−
キナコ「……」キュウゥ…
キナコ「(お腹、すいたっす……)」
キナコ「(千砂都は今ジュギョウチュウ?ッスし……邪魔は出来ないッスよね……)」ゴソッ
キナコ「(……あれ?この箱は?)」キョトン
キナコ「(……ちょっとだけ、開けてみるッス)」パカッ
キナコ「(!!食べ物がいっぱい!食べ物が沢山入った箱なんて夢があるッスね!)」パアァッ
キナコ「(…………)」ゴクリ
キナコ「(……ひとくちだけ、ひとくちだけッス……)」 −−−
キナコ「…………」ズーン
千砂都「それで……私のお弁当を全部食べちゃった、と……」
キナコ「……すまねぇッス……まさか千砂都のお昼ご飯だとは思わなかったッス……」ズーン 千砂都「キナコちゃんのことを考えられなかった私も悪いし……仕方ないよ」
千砂都「明日からは考えないと、だけどね……」
千砂都「キナコちゃん、まだお腹空いてる?」
キナコ「食べたのが少し前だから、ちょっとだけ……」 千砂都「じゃあ一緒に購買行こうよっ、私一人だけだと恥ずかしいし、キナコちゃん、人間に化けれるって言ったよね?」
キナコ「一応化けれはするッスけど……バレないッスか?」
千砂都「大丈夫大丈夫、新入生のフリしとけば誰も何とも思わないよ。ほら早く!」
キナコ「わ、分かったッス……」ボフンッッ
きな子「ど、どうっすか……?」
千砂都「可愛い!キナコちゃんって人間になるとこんなに可愛かったんだ!ぶつかった時は一瞬しか見れなかったからビックリ!」パアァッ
きな子「そ、そんなふうに言われると照れるっす……」ポッ
千砂都「それじゃ行こっか!”きな子”ちゃん!」ギュッ
きな子「はいっす!」ニパッ −−
千砂都「……と、……ということで……一年生の、きな子ちゃん、です……」
きな子「は、初めまして!きな子っす!」ペコリ
かのん「購買に行ってる間に一年生を連れてくるなんて……」
恋「流石ですね……千砂都さん……」
千砂都「(そうだよ、お昼一緒に食べる方が楽なんだし、最初からこうすれば良かったんじゃん……)」
千砂都「(授業中はカバンの中でお菓子でも食べさせておいて……お昼ご飯は一緒に……なんで最初からそうしなかったんだろう……)」ハァ… 恋「きな子さんは音楽科と普通科、どちらですか?」
きな子「オンガクカ?フツウカ?何を言ってるっすか?きな子はユイガオカ王国からやってきた──」
かのれん「「ユイガオカ、王国?」」コテリ
千砂都「ええええっと、普通科!普通科の子なの!ちょっと変わった子でしょ?」アワアワ きな子「千砂都、何するっすか?千砂都も分かってるっすよね?きな子は妖精なのに」
かのれん「「妖精!?」」
千砂都「ち、違う違う!!!Yo! Say 夏が胸を刺激しちゃうんだよね!?生足魅惑のマーメイドプリキュアだもんね!?!?この子、T.M.Revolutionが大好きでさぁ!!」アワアワ
きな子「はぁ?てぃーえむれぼりゅーしょん??」ポカーン
千砂都「もういいから静かにしててよきな子ちゃん!!!」アワアワ かのん「ど、どうしたの?そんなに慌てて……」
千砂都「はぁ……はぁ……ううん、なんでもない……」
千砂都「(やっぱり、この子は明日からお家でお留守番だな……)」
恋「千砂都さんも苦労しているのですね……」 これは劇場版できな子がプリキュア化する展開……!! −−
かのん「あ、もうこんな時間……次体育だから急がないと」
千砂都「そっかぁ、じゃあまた放課後にね」フリフリ
かのん「うんっ、葉月さんもまた」フリフリ
恋「!……はい、体育頑張ってください」フリフリ
かのん「ありがと、それじゃ」タッタッ 恋「……さて、私達も教室に……」
きな子「……っ、……」ウトウト
千砂都「……きな子ちゃん、お腹いっぱいになって眠くなっちゃったみたい。教室まで送って行くから、恋ちゃんは先戻ってて?」
恋「……はい、分かりました。それではまた、教室で」スタッ
千砂都「うんっ、また後でね」
千砂都「…………ほれ、きな子ちゃーん」ツンツン
きな子「んぁ……」ポケッ
千砂都「一旦移動するよ、立てる?」
きな子「ん……」クシクシ 千砂都「……と言っても、寝惚けてるし無理そうだなぁ。……よし、誰も居ないよね」キョロキョロ
千砂都「変身、戻せる?」
きな子「……ん、」ボフンッッ
キナコ「なんだか眠くなってきたっす……」ポフリ
キナコ「……すぅ、……すぅ……」
千砂都「寝ちゃった……」
千砂都「寝てる時はこーんなに可愛いのになぁ……」ソーッ 千砂都「カバンの中にタオルを敷いて……っと、これで良し……!」
千砂都「あとちょっとの辛抱だから、少しだけガマンしててね」コソッ
キナコ「むにゃ……」スゥ スゥ… −−
放課後
千砂都「お待たせ〜っ」
きな子「かのーん、お待たせっす〜!」トコトコ
かのん「わ、きな子ちゃんも帰り道一緒だったんだ?」
千砂都「あ、あはは……実はウチの親戚の子でね。今日はウチで一緒にご飯食べないかっていう話になってるんだ……!」アワアワ
かのん「ふぅん?あ、葉月さんは?」
千砂都「恋ちゃんは今日自主練で学校に残るんだって。バレエの大会も近いみたいでさ」
かのん「そっかあ……音楽科は大変だねえ」 きな子「〜っ!千砂都!何か出たっす!」ゾワワッ
千砂都「え?!」
かのん「え?えっ?」
サニパァ「パァッ!みーつけたっ♡」
かのん「な、何……あの人……っ、浮いてる……サーカスか何か!?」
千砂都「!……あの子は、昨日の……」
サニパァ「今度こそそのスターズコレットを渡して貰うよっ!」
千砂都「スターズ、コレット?……もしかして昨日の……」
きな子「っ……」ギリッ きな子「あれは、……まぁるくてちいさい生き物を集めると、願い事が何でも叶うっす……」
千砂都「ま、まぁるくてちいさい生き物?」
きな子「はいっす……きな子が住んでいたユイガオカ王国の妖精なんすよ。弱った状態だからまだちいさいっすけど……きっとこの国にも逃げてるんす……だから、だからきな子が見つけないと……」
サニパァ「そろそろ説明タイムは終わったかな?私もヒマじゃないんだし、動かせてもらうよ〜っ!」ポイッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドォォォォォォォォォォォン!!! かのん「ひぃっ……な、何……あれ……怪獣……?」ガタガタ
サニパァ「やっちゃえ!ウルサイナー!」ビシッ
きな子「かのん!危ないっす!!」サッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシーンッッ
きな子「ぅわあぁっ!?」ボフンッッ
かのん「きな子ちゃん!!」
キナコ「……ぁ、うぅ……」コロンッ
かのん「な、何……?ぬいぐるみ……?」 千砂都「キナコちゃん!大丈夫!?」バッ
キナコ「うう……き、キナコは平気ッス……千砂都、早く変身するッス!」
千砂都「……でも……っ、」
キナコ「いいから、早くするッス!千砂都が変身しないで、かのんは誰が守るッスか!?」
千砂都「……っ、」グッ
千砂都「かのんちゃん、キナコちゃんをお願い出来る?」
かのん「わ、分かった……」ギュッ
千砂都「……ありがと、そこでじっとしてて。……よし、」サッ
千砂都「プリキュア!スーパースタート!」 キラーン!
キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
かのん「キュア、サークル……?あれ、ちぃちゃんなの……?」
キナコ「千砂都は、伝説の戦士プリキュアッス!」
かのん「ちぃちゃんが、伝説の戦士……」
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシーンッッ
かのん「!ちぃちゃん!!!」 キュアサークル「っ……ぐ、ぅ……まだまだ、動きが甘いよっ」ガシツ
キナコ「良かったぁ……ウルサイナーの腕を掴んで動きを止めたッスね!」
サニパァ「ふふふ、甘いのはどっちだろう?ウルサイナー!」ビシッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドゴゴゴゴ
キュアサークル「(っ!?嘘でしょ!?腕が増えて……それだけじゃない、触手みたいに伸びてきてる!これじゃ片腕掴んだだけでも──)」 ウルサイナー「ウルサイナー!!」ギュッ ギチギチ
キュアサークル「ああああぁっ!?」ギリギリ
キュアサークル「(く、苦し……っ!?長い腕で私の身体を巻いて……っ、圧を掛けてるんだ……)」ゾッ
かのん「ちぃちゃん!」
キナコ「さ、サークル!サークル頑張るッス!」アワアワ
キュアサークル「ぅうぅ……っ、」ギリギリ
かのん「や……やめて!ちぃちゃんを離して!」
キナコ「何してるッスか!早く逃げないと!」 かのん「──嫌だ」
かのん「絶対逃げない。こんな奴らに、私は負けない!」
キラーン!
かのん「っ!?な、何!?」
キナコ「まさか……っ、早く!それでプリキュアに変身するッス!」
かのん「へ、変身!?ちぃちゃんみたいに?」
キナコ「かのんが行かないとサークルはやられてしまうッス!早く!!」
かのん「ごちゃごちゃ言ってられないよね……っ、よし!」サッ
かのん「プリキュア!スーパースタート!」 キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサークル「ディ、ディーバ……」
キュアディーバ「ちぃちゃんを置いてけないよ。大丈夫、あとは私に任せて!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシーンッッ
キュアディーバ「うわあああっ?!」スタッ
キュアディーバ「ひいぃっ!?飛んでる!?飛んでるよぉぉぉ!これどうやって降りるのおおぉっ!」泣
キナコ「何してるッスかーっ!ちゃんと戦えッス〜!!」
キュアディーバ「無理無理無理無理っ!やっぱり怖いよぉ!!」泣 キュアディーバ「…………ねぇ、落ちてるよね?」ヒュウゥッ
キナコ「はいッス。お腹らへんがふわふわしてきたッス」
キュアディーバ「っていうことは──」
キュアディーバ「ぎゃあああああああっっっ!!!!お”ち”て”る”!!!!助けてええええ!!!」泣 ヒュウウウウゥッッッ
キナコ「な、情けないッス!ディーバは伝説の戦士プリキュアッスよ!?」
サニパァ「あの子何やってるんだろー?」コテリ
キュアサークル「さ、さあ……?」ゲッソリ
ウルサイナー「ウルサイナー……」ゲッソリ キナコ「何をしてるッスか!ディーバが行かないと、サークルはやられるッスよ!」
キュアディーバ「そ、そうだった!」ハッ
キュアディーバ「サークルの……ちぃちゃんの為!」ビュッ
キュアディーバ「たああぁっ!!!」ブンッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?」ボコォッ ドッシーンッ
キュアサークル「わ、動けるやっ」サッ
キュアディーバ「ごめんね、遅くなっちゃった」
キュアサークル「本当だよ、危うく絞め殺されちゃうところだった」ムゥ キナコ「ディーバ!トドメを刺すッス!」
キュアディーバ「な、なるほど!殴る?蹴る?」サッ
キナコ「どうしてふたりは物理攻撃しか頭に無いッスか……脳筋プリキュアッスか……?」
キュアサークル「なんか出ろー!って思ったら出るから、やってみて!」
キュアディーバ「わ、分かった!」グッ キラーン!
キュアディーバ「プリキュア!スターリズムバースト!」ドゴォッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナー……」ショワーンッ…
キナコ「やったッス!ディーバがウルサイナーを浄化したッス!」
キュアサークル「一時はどうなる事かと思ったけど……凄い凄い!」
キュアディーバ「す、凄いなぁ……あんなに大きな怪獣を……消したよ……」
キュアサークル「……」ショワーンッ…
千砂都「かのんちゃーん!」ギュッ
かのん「わぁっ!?ちぃちゃん!?」 千砂都「……私、本当はかのんちゃんを巻き込みたくなかったよ。……でも、助けてくれたんだよね、本当にありがとう!」ギューッ
かのん「ちぃちゃん……」
かのん「もう何言ってるの?ちぃちゃんが無事なら私はそれで満足だから気にしないで」ギュッ
キナコ「ふたりは仲良しさんッスね〜♪」
かのん「それで……きな子ちゃんは……なぁに?その姿」
キナコ「はいッス!キナコはユイガオカ王国から来た妖精ッス!」
かのん「あの妖精とか王国っていうのは本当だったんだ……」 千砂都「プリキュア〜、なんて非日常的なモノをやってるなんてバレたくないし……私も頑張ってフォローしてたんだけどね」
キナコ「つい……お喋りしすぎてしまったッス……」
かのん「あはは……そっか、でもこれからは1人で抱えなくてもいいから。一緒に頑張ろう」ギュッ
千砂都「!」パアァッ
千砂都「うん!」ギュッ
千砂都「(2人目のプリキュアは、なんとかのんちゃん!プリキュアは5人居るらしいからあと3人探さないといけないんだけど──、かのんちゃんと2人なら何とかなりそう!そんな気がしてきた今日この頃です)」 かのん「(ちぃちゃんと2人でプリキュアになって数日。あの日からあの怪獣が出てくることが無くて、2人で平凡な日常を過ごしていたんだけど……)」
可可「ハジメマシテっ、上海から日本に留学しに来まシタ!唐可可デス!よろしくお願いシマス!」ペコリッ
かのん「(この時期に転入生かぁ……珍しい……)」
キナコ「……シャンハイ、って、どこッスか?」ゴソゴソ
かのん「んーっと、中国……っていう、こことは少し離れた国にあるとこだよ」コソッ かのん「ってキナコちゃん!?どうしてここに!?」ガタッ
担任「澁谷さん?……大丈夫ですか?」
かのん「……あ、はい。すみません……」サッ
キナコ「今日はお昼まで千砂都が忙しいから、かのんと一緒に居るって朝言ってたッスよね?」
かのん「そ、そうだったぁ……」ハァ…
担任「──それじゃあ、唐さんの席は……。ああ、澁谷さんの後ろの席が空いてますね。あそこにしましょうか」
可可「ハイ!分かりマシタ!」タッ 可可「澁谷サンっ、よろしくお願いシマス!」ニパ
かのん「うんっ、よろしくね。何かわからないことがあれば気軽に聞いて」
可可「や、優しいデス〜!」キラキラ
かのん「(……とかいいつつ、このタイミングで後ろの席を使われちゃうと色々困るんだよなぁ……)」チラッ
キナコ「はむっ……もぐもぐ……」
かのん「(キナコちゃん、落ち着きないから直ぐカバンから顔出すし……少し不安なんだよね……)」
可可「どうかシマシタか?」コテリ
かのん「う、ううん!なんでもない!」
かのん「(今日、どうなっちゃうんだろう……)」 −−
昼休み
可可「澁谷サン!澁谷サン!お昼ご飯一緒に食べまショウ!」ピョコピョコ
かのん「勿論!でも私にも一緒に食べる友達が居るんだけど……その子と一緒でも良い?」
可可「はいデス!澁谷サンと食べられるならドコデモ!」
かのん「ああ、澁谷さんじゃなくてかのんで良いよ」
可可「かのん、サン?」コテリ
かのん「そうそうっ、その代わり私もクゥクゥちゃんって呼んでもいい?」
可可「はいデス!」ニパ
かのん「(は〜っ、可愛いなぁ。この子。子犬みたいで……)」 可可「そういえばかのんサン、ぬいぐるみが好きなのデスか?」
かのん「え?ぬいぐるみ?どうして?」
可可「かのんサンのぬいぐるみ、カバンからコチラをずっと覗いていたノデ……」
かのん「……え?」チラッ
キナコ「……」ジィィ…
かのん「ちょっと何やってんのおおぉっ!?!?」サッ
可可「そんなにぬいぐるみを持ってきてしまったことが恥ずかしいのデスか?可可は、とーっても可愛いと思いマシタよ!」ニパ
かのん「いやいやいやそういう問題じゃないんだってぇ……」 キナコ「かのん、ご飯まだッスか?キナコ、待ちくたびれたッス」ムス
かのん「だから今からお昼ご飯食べるって!……キナコちゃん、いつ人間に化けるのさ?」
キナコ「カバンの中で化けれるほど、人間のキナコは小さくないッス!」
可可「……しゃ、しゃべった……」
かのん「……あ”っ……」
可可「今喋りマシタよね!?そのぬいぐるみ!」ビシッ かのん「ちちちちちち違うのこれは私の腹話術というかなんというか──」
可可「可愛いデス〜っ!!」ギューッ
かのん「ええええっ!?」
可可「生きてマスよね!カワイイ!お名前は何デスか?」コテリ
キナコ「キナコは、キナコッス!」
可可「キナコ!か〜わ〜いいデス〜♪」ギューッ 千砂都「うぃーっす!遅くなっちゃった……って、その子は──って、ええええっ!?」アワアワ
千砂都「え、えええっ!?ば、バレちゃったの!?キナコちゃん!!」
かのん「き、キナコちゃんが悪いんだよぉ……」シクシク
かのん「……ってあれ?今日葉月さんは?」
千砂都「恋ちゃんは大会近いからねぇ……忙しく練習してるよ」
可可「あっ、かのんサンのお友達デスか?」ハッ
千砂都「あ、ああ……うん、嵐千砂都です。よろしくね」
可可「よろしくお願いシマス!ワタシは今日から上海から留学してきマシタ。唐可可デス!……千砂都サン、見て!このぬいぐるみ!生きてるんデスよ〜!」
千砂都「あー……うん……知ってる……」 可可「キナコ!クッキー食べマスか〜?」ヒラヒラ
キナコ「クッキー!何それッス!食べたいッス!」ピョコピョコ
かのん「こ、こうなったら責任を持って可可ちゃんもプリキュアになってもらうしか……!」
千砂都「そ、そんな簡単に集まるんだったらそうしたいとこだけどねぇ……」
かのん「でもほら、キナコちゃんと仲良くなったみたいだし……可能性は無くないというか」チラッ
キナコ「クゥクゥは優しいッス〜♪」
可可「そうデショそうデショ〜?」ルンルン 千砂都「まあ……プリキュアになってくれるんだったら私も嬉しいけど……、あんな素直で純粋な子に怖い思いはさせられないよ」
かのん「……それもそうだよねぇ……」
可可「あ、お邪魔では無かったら……今日、おふたりと一緒に帰ってもいいデスか?」
千砂都「もっちろん!留学生なんだよね、この辺案内してあげるよ!」マルッ
可可「ほんとデスか!嬉しいデス!」パアァッ
かのん「……良いの?」コソッ
千砂都「別に一緒に帰ったくらいで巻き込まないよ。大丈夫っ」グッ キナコ「そうだ!クゥクゥもプリキュアになるッス!」
かのちぃ「「ぶふっっ!?!?」」
可可「ぷり……??」ポカーン
可可「何デスか?そのプリなんとかというのは……」
千砂都「ぷ、プリクラ!そう、プリクラだよね!帰り一緒にプリクラ撮ろうね!!」アワアワ
かのん「そ、そうそうそう!プリクラだよ!!可愛ーく写真が撮れる機械!!!」アワアワ キナコ「ふたりとも何を言ってるッスか?プリクラじゃなくて、プリキュ──」
かのん「な、何でもない!!なんでもないから!!!」
千砂都「キナコちゃんは少し黙っとこうねぇ!?」
キナコ「は、はあ……?」ポカーン
可可「なんだか良く分かりまセンが……楽しそうデスね!プリなんとか!」
かのん「で、でしょでしょ〜?可可ちゃんも興味持ってくれたみたいだし、放課後はプリクラ直行だ〜!」ビシッ
千砂都「そ、そうそう!プリクラ直行〜!」ビシッ
可可「はいデス!プリクラに行きまショウ〜!」ビシッ
かのちぃ「「(……あ、危なかったぁ……)」」ゲッソリ −−−
放課後
可可「かのんサーン!一緒に帰りマショ〜!」トテテッ
かのん「うんっ、でもちぃちゃんが教室まで来てくれるみたいだから少し待ってよっか」
可可「はいデス!」
可可「……」ジィィ…
かのん「ん、キナコちゃん、気になる?」
可可「はいっ…カバンの中、狭くないのデスかね?」
かのん「うーん、どうだろう?でもあんまり気になってはなかったよ。今もこの中でグッスリだからね」アハハ… 可可「それにしても……キナコはどういう仕組みなのデスか?何かの動物、というよりはぬいぐるみのような感じデスし……」
かのん「ああ、キナコちゃんはユイガオカ王国の──」
かのん「……じゃなくて、な、なんだろ〜……私もわかんない、かなぁ……」
可可「そうデスか……」ショモ 千砂都「うぃーっす!お待たせ!」ガララッ
可可「千砂都サン!」パアァッ
かのん「(相変わらずワンちゃんっぽいなぁ……)」ホッコリ
千砂都「じゃあ早速、プリクラ撮りに行くぞ〜!」ビシッ
可可「お〜っ!」ビシッ
かのん「プリクラって何処にあるんだろう?ゲームセンターとか?」
千砂都「原宿の方まで行けばきっと腐るほどあるでしょ!ほら行こ!」グイ キナコ「〜っ!」ゾワワッ
キナコ「千砂都!かのん!」バッ
かのん「その反応、もしかして……!」バッ
ナイトセクシー「貴女達がプリキュアね」ザッ
千砂都「え、誰?」
可可「学校は関係者以外立ち入り禁止デスよ!」
ナイトセクシー「私の名前はナイトセクシー。今日はサニパァの代わりにプリキュアを倒しに来たの」
可可「な、ナイトセクシー??サニパァ??プリキュア??」ポカーン かのん「……っ、貴女の何処がセクシーか分からないけど、このまま引き下がってくれないんなら私達も容赦しないよ!」サッ
千砂都「可可ちゃん、少しだけ、下がっててくれる?」
可可「は、はい……」ザッ
ナイトセクシー「あら、その子はプリキュアではないのね」
かのん「可可ちゃんは巻き込めない……っ、」
ナイトセクシー「……そう、貴女達ふたりなら簡単に勝てそうね」ポイッ
ウルサイナー「ウルサイナー!!」ドォォォォォォォォォォォン!!!
可可「ひっ……!?」ゾッ 千砂都「キナコちゃん!可可ちゃんをお願い!」
キナコ「分かったッス!」ピョンッ
キナコ「クゥクゥ!早くこっちにくるッス!」
可可「ぁ、ぅ……」ガクガク
キナコ「もう……っ!」ボフンッッ
きな子「さぁ早く!」グイグイッ
可可「あ、ぁ…はいっ……!」ハッ
千砂都「……よし、かのんちゃん!変身するよ!」サッ
かのん「うん!」サッ
かのちぃ「「プリキュア!スーパースタート!!」」 キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
可可「なっ……何デスか……あれは……」
きな子「ふたりは伝説の戦士プリキュアなんす!」
可可「伝説の戦士……プリキュア……」
キュアサークル「とりゃあぁっ!」ドゴッ
キュアディーバ「たああぁっ!」ドゴッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシーンッッ
サークル&ディーバ「「きゃあぁっ!?」」ドッシーンッ
可可「かのんサン!千砂都サン!!」 キュアディーバ「……もうっ……全く歯が立たないよ……っ」
キュアサークル「ぅぐ……っ、つ、強い……」プルプル
ウルサイナー「ウルサイナー!!」ビュンッッ
きな子「っ!クゥクゥ!」バッ
きな子「ぐ、っあ……!?」ドゴォッ
ボフンッッ
キナコ「あうぅ……」グデッ
可可「き、キナコ……!」バッ
可可「大丈夫デスか!?」アワアワ
キナコ「き、キナコは平気ッス……早く逃げて……っ!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」 可可「……っ……」ザッ
ナイトセクシー「あら、逃げなくていいの?」
可可「……千砂都サンと、かのんサンを……見捨てて逃げることなんて出来まセン……っ、」ガクガク
キナコ「く、クゥクゥ……」
ナイトセクシー「足が震えてるわよ。無理せず逃げた方が良いんじゃないのかしら」
キュアディーバ「クゥクゥ、ちゃん……」
可可「……っ、怖いデス……怖くて、怖くて堪りまセン……本当は今すぐ逃げ出したいデス……」ガクガク
可可「……でも……でも……っ!」
可可「……クゥクゥは!おふたりと、キナコを守る為に絶対に逃げセン!!」グッ キラーン!
可可「こ、これは……っ!?」
キナコ「それはスパスタパクトッス!それを使ってプリキュアに変身するッス!」
可可「プリキュアに……」ゴクリ
可可「おふたりの為、デス!」グッ
可可「プリキュア!スーパースタート!」 キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアディーバ「な、なんか一番プリキュアっぽい!」
キュアサークル「うんうんっ、名乗り文句とか名前とか!私なんかサークルだよサークル!!」
キュアシーワン「良く分かりまセンが……行きマス!」グッ
キュアシーワン「て、てりゃあっ!」ボコッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドッスーンッ キュアサークル「やった!ありがとうシーワン!!」
キュアディーバ「ナイスだよ!私達も援護に行こう!」タッ
キュアサークル「とりゃあっ!」ボコォッ
ウルサイナー「ウルサイナー!!」バシーンッッ
キュアサークル「!」
キュアサークル「ディーバ!後ろ!」
キュアディーバ「ひええぇっ!!」泣 キュアシーワン「ディーバ!!」ボコォッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?」ドテーンッッ
キュアディーバ「あ、ありがとう!助かったよ!」
キュアシーワン「よ、良かったデス!」パアァッ
ナイトセクシー「……あの子も中々やるわね。ウルサイナー!私達も負けないわよ」
ウルサイナー「ウルサイナー!」ムクリ キラーン!
キナコ「シーワン!必殺技ッス!」
キュアシーワン「……っ、わ、分かりまシタ!」グッ
キュアシーワン「プリキュア!スターダストシャワー!」ドーンッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナー……」ショワーンッ… キナコ「やった……やったッス!凄いッスよ、シーワン!」ピョンピョコ
キュアシーワン「ほ、本当デスかっ!?」
キュアサークル「シーワン!凄いよ!」
キュアディーバ「私なんて最初全然戦えなかったのに!」
キュアシーワン「え、へへ……おふたりを助けたくて必死で……」テレテレ
キナコ「シーワンの2人を想う気持ちがシーワンを強くしたッスね!シーワンは一番プリキュアに向いてるかもしれないッス!」 キュアディーバ「プリキュアって、まだ増えるの?」
キュアサークル「うんっ、5人居るみたいだよ。だから、あと2人!」ショワーンッ…
キナコ「あと2人見つけたら、……キナコの友達が目覚めるかもしれないッス!」
千砂都「キナコちゃんの、友達?」
キナコ「はいッス!5つのスパスタパクトをスターズコレットにかざすと、少しだけスターズコレットの力が蘇るッス!」
キナコ「そうすると、スターズコレットの中に眠ってるキナコの友達が目覚めてくれるッスよ!」 可可「じゃあその為にも頑張らないといけまセンね!」
かのん「私はもう懲り懲りだけどなぁ……あの怪獣と戦うの……」
キナコ「伝説の戦士プリキュアになった以上は責任を持って最後まで戦うッス!」
ワイワイガヤガヤ
???「な、何あれ──」
???「み、見ちゃったったら見ちゃったわよ!」
???「あの人達が……伝説の戦士、プリキュア……」
すみれ「……っふふ、面白そうじゃない!」 この後プリキュア5人揃ってからもキナコの友達を集めたりし始めてしまうんですが、超絶長文SSになりそうです。続けた方がいいっすか? とりあえずウィーンが倒されてディーバに諭されて改心するとこまでは書いてみたら? >>124
面白いので続けてくださいお願いします
むしろ長いほうが長く楽しめるし 皆さん優しいっす、涙が止まらねぇっす
ゆっくりにはなるけど書いていくっす 作者からプリキュア愛が伝わるから、とことんやってくれ 次の日
すみれ「(伝説の戦士、プリキュア……あれって同じクラスの澁谷さんと唐さんよね。あとひとりは知らない子だったけど、音楽科の制服を着ていたし、ウチの生徒で間違いなさそうね……)」ムムム…
すみれ「(突然現れた大きな怪物に変身して立ち向かう……なるほど、そういう映画かドラマの撮影ね。どういう仕組みになっているのかは分からないけど……CGを使わずにあの演出が出来るってことは、相当お金掛かっていることは確かね)」
すみれ「(ウチの学校にそういう作品に出るほどの芸能人が居たことには驚きだけど……プリキュアはあと2人って言っていたし……もしかしたらキャストも空きはあるかも!)」
すみれ「(そうよ……絶対に私がその2枠のうち1つを埋めて……、『伝説の戦士プリキュア』という作品に出てやるわ!)」ドーンッ
⚠︎︎彼女は大きな勘違いをしています 可可「〜♪〜、〜♪」フンフン
すみれ「(来た……!プリキュアの1人!)」チラッ
すみれ「(随分と機嫌が良さそうね……そりゃそうでしょう。この平安名すみれを差し置いて、映画撮影に没頭しているんだもの!)」フンッ
可可「(今日は皆で食べる為にマカロンを買ってきマシタ♪お昼休みが楽しみデス~♪)」ルンルン
すみれ「(さぁ平安名すみれ、行くったら行くわよ!)」グッ すみれ「ねぇ、あんた。ちょっと話があるんだけど」ギロッ
可可「ひ、ひぃっ!?」ビクッ
可可「な、何デショウ!?可可は何も悪いことしてないデス!無罪冤罪ゴメンなさい〜っ!!」ビャーッ
すみれ「あっ、ちょっと何処行くのよ!?」
すみれ「うぅ……そんなに涙目で逃げられるほど酷い顔だったかしら……」
すみれ「(……そりゃ、そっか。最近表情が強ばり過ぎていたし……第一印象は最悪ね……)」ズーン
すみれ「(でも、私は負けないわ!残り少ない枠を奪って、私がプリキュアになるんですもの!)」ドーンッ かのん「可可ちゃん、おっはよー」ヒョコ
可可「かのんサーンっっ!」ギューッ
かのん「わっ、可可ちゃんどうしたの!?」ギョッ
可可「ううぅ〜……かのんサン!害怕的人!有害怕的人!!!!」ギューッ
かのん「お、落ち着いて!?何言ってるのか分からないから!!」
可可「じ、実は……っ、」カクカクシカジカ
かのん「──平安名さんが怖い?」 可可「はい……今日登校してきたばかりの可可を鋭い目で睨みつけてきマシテ……」
かのん「き、気の所為じゃなくて?」
可可「……イエ、そんなことはありまセン……今もほら……」チラッ
すみれ「………………」ジーッ
すみれ「(……なんか、あんだけ泣き付かれるとショックよね……私が悪いのだけれど……ちょっと傷付くわ……)」
可可「ひぃっ!?……こ、怖いデスぅ……」プルプル
かのん「ほ、ほんとだ……凄い見てくるね……」
可可「ううぅ……クゥクゥが一体何をしたと言うのデスかぁ……」ガクガク
すみれ「(特に何もしてないのよねぇ。私が上手くプリキュアについて聞けなかっただけだし……)」 かのん「だ、段々険しい顔になってるよ……平安名さん……」
かのん「わ、私、ちょっと一言言ってくるよ!」ガタッ
可可「あ、危ないデス!殴られマスよ!」ガタガタ
すみれ「(あの子は私の事何だと思ってんのよ……)」
かのん「殴られ慣れてるから平気だよ!昨日だって派手にやられてたでしょ?」
可可「そ、そうデスが……」
すみれ「(プリキュアって殴られ慣れるもんなの!?怖!!めちゃくちゃ物騒じゃない!!!)」 かのん「とにかくっ、可可ちゃんが理由も無く怖い思いするなんて許せないよ!私に任せて」
可可「か、かのんサン……」
すみれ「(あ、本当にこっち来た……)」
かのん「ねぇ、さっきからずっと私達のこと見てるでしょ?何か言いたいことあるんだったら、素直に聞いて欲しいな」ジッ
すみれ「…………」ジッ
すみれ「……はぁ、なら聞かせてもらうけど」
すみれ「プリキュアって何?」
かのくぅ「「……は?」」 すみれ「私、昨日見ちゃったのよ。貴女達が変身して、でっかい怪物と戦ってるところ」
かのん「……えっ?えっっ!?!?」ギョッ
かのん「ううううう嘘でしょ!?冗談、だよねぇ!?」
すみれ「…………ディーバ」ユビサシ
かのん「ひぃぃっ!!!」ビクッ
すみれ「…………シーワン」ユビサシ
可可「ひぎゃああぁっ……」アワアワ
すみれ「ねぇ、どういうこと?あれは何?何かの撮影なわけ?」
すみれ「プリキュアって、一体何なの?」 かのん「え、えっとぉ……」ダラダラ
かのん「(アレだよね、これ絶対バレちゃいけないやつだよね……助けて可可ちゃん〜……)」チラッ
可可「」
かのん「(あまりにテンパりすぎて固まっちゃってるよ!ここで私に丸投げしないでよぉ!確かに任せてって一丁前に言っちゃったんだけどさぁ!!!)」ガーン
すみれ「……言えないことなの?」
かのん「えっと……」 すみれ「……だったら場所を変えない?見られた以上、説明が必要でしょ。何が起こってるの?せめてそれだけでも私に教えて」
かのん「……分かった、それなら昼休み話さない?ちぃちゃんも一緒だし……」
すみれ「ちぃ?……ああ、サークルね」
かのん「ちょっっ!!!そうやってコードネーム的な感じで呼ばないでよ!?」
すみれ「わ、分かったわ。なら昼休みにね」
かのん「うん、また声掛けるね」
かのん「おーい、可可ちゃん、席つこ〜?先生来ちゃうよ〜」パタパタ
可可「ハッ!……く、可可は一体何を……」ハッ
かのん「いいからいいから。ほら行こ〜」ズルズル
かのん「(と言ったものの、話しちゃっていいのかなぁ……)」ハァ…
かのん「(昼休み、来ないでぇ……)」ズーン −−−
お昼休み
キーンコーンカーンコーン
かのん「(あー、終わった。昼休みになっちゃった)」
かのん「(昼休み中の中庭は生徒の量が多いから私、ちぃちゃん、可可ちゃん、それから平安名さんの4人で屋上に来たんだ)」
すみれ「……」ドンッ
千砂都「……ええっと、どういう状況?」
かのん「あはは、実は──」
きな子「千砂都〜!見てっす!今日はカルボナーラパン買ってきたっすよ〜!!」ガチャッ
きな子「おおーっ!ここがオクジョウっすか!広いっすね〜!」キャッキャッ
すみれ「何?あの子……」
きな子「ん?……誰っすか?」 かのん「この人は私と可可ちゃんのクラスメイトの平安名すみれさん。……ええっと、平安名さん、この子は……」
きな子「平安名!きな子はユイガオカ王国からやって来た妖精のキナコっす!よろしくっす!」ニパ
すみれ「と、突然呼び捨てだし、ユイガオカ王国?妖精?何言ってんの?」ポカーン
すみれ「……あっ、そういえば、昨日見たわね……喋るぬいぐるみ……まさか……」
きな子「はいっす!きな子っすよ!」
かのん「えっとね……実は、私達がプリキュアに変身してるのバレちゃったみたいで……」
千砂都「えぇっ!?な、なんで!?」
すみれ「たまたま見かけてしまっただけよ。貴女がサークルでしょ?」
千砂都「うっ……は、はい……私がサークルです……」 可可「それで……プリキュアについて知りたい〜って聞いてくるんデス……」
きな子「プリキュアに興味あるっすか!?」キラキラ
可可「良いのデスか?こんなに簡単に話してしまって……」
きな子「平安名がプリキュアになってくれれば問題無いっす!」
すみれ「その平安名って呼び方辞めてくれる?」 きな子「まず、プリキュアというのは、伝説の戦士のことっす!」ビシッ
きな子「ユイガオカ王国では昔から、ピンチを救う伝説の戦士プリキュアは5人居ると言い伝えられているっす。キュアサークル、キュアディーバ、キュアシーワン。今は3人居るっすから、あと2人っすね」
きな子「千砂都達はプリキュアになって、ウルサイナーっていうおっきな怪物と戦うことになるっす!」
きな子「そして、これ!これはスターズコレット!プリキュアが5人集まるとこのスターズコレットは少しだけ力が蘇るっす!それから、まぁるくてちいさい生き物になってしまったユイガオカ王国の住民を集める機能があるっす!」ジャーンッ
きな子「ユイガオカ王国の住民が全員ここに戻ると、何でもひとつだけ願い事が叶うっす!」 きな子「ユイガオカ王国はウルサイナーと、ドントライクという組織に滅ぼされてしまったっす。人間界には力を失った友達が沢山逃げてきてるっすから、きな子はその友達を探すことと、スターズコレットを使ってユイガオカ王国を復活させることが目的っす!」
きな子「千砂都達は知ってると思うっすけど、ドントライクにはサニパァ、ナイトセクシー、それから……エーデルというとても強い敵がいるっす」
千砂都「エーデル……」
かのん「まだ、見た事ないね」
きな子「エーデルはドントライクのリーダーっすから、顔を出すことは少ないと思うっす」 すみれ「それで?ドントライク?っていう組織は具体的に今何をしてるのよ」
きな子「ドントライクはこのスターズコレットを奪って、きな子達には計り知れないパワーを使って強制的にスターズコレットにユイガオカ王国の住民を戻し、今度はこの星を滅ぼそうとしてるっす」
きな子「千砂都達はそれを阻止する為にウルサイナーを中心とした敵と戦いながら、きな子の友達を集めて欲しいっす」
きな子「──これで、説明は以上っすけど、何か分からないことはあったっすか?」 可可「お、思っていたよりも壮大で……とても重いお話だったのデスが……」アワアワ
すみれ「……なるほど、そういう設定なのね」
千砂都「設定?」
すみれ「?……だってこれ、映画かドラマの撮影なのでしょう?」
かのちぃくぅ「「「……は?」」」 可可「あ、有り得ないデス……あの話を聞いて、どうしてそう思うのデスか!?」
かのん「映画なら良かったんだけどね!?ドラマなら良かったんだけどね!?」
千砂都「……平安名さん、まだ納得出来ないの?きな子ちゃんが言うことが嘘に聞こえる?」
すみれ「……ええ、そのきな子って子も、”ユイガオカ王国”ってとこから来たっていう設定の厨二病か何かじゃないの?」
きな子「チュウニ?」ポカーン 千砂都「……きな子ちゃん、一旦変身解ける?」
きな子「勿論っす!」ボフンッッ
キナコ「これで信じてくれたッスか!?」
すみれ「な、何これ……どういう仕組み!?」ムニムニ
キナコ「痛いッス痛いッス!離せッス〜!」ジタバタ
すみれ「……ホンモノ?……じゃあ、もしかして……」チラッ
千砂都「…………」
かのん「あ、はは……」
可可「う、嘘じゃないと言っているデショウ!?」アワアワ すみれ「嘘でしょ……、本当にアレと戦ってるの?」
千砂都「やっと信じてくれた…ねぇ、この事、誰にも言わないで欲しいの」
すみれ「……どうして?」
千砂都「プリキュアは、貴女が思っているよりずっと痛いし、辛いし、何より、凄く怖いの」
千砂都「今度プリキュアになってくれる人以外誰も巻き込みたくないんだ」
千砂都「悪いけど、今日のところはここで引いてくれる?」
すみれ「…………」 すみれ「……分かったわよ、もう何も聞かないし、誰にも言わない。これでいい?」
千砂都「うんっ、ありがとう平安名さん」
すみれ「ええ、迷惑掛けてごめんなさい。教えてくれてありがとう。それじゃあ、私は教室に戻るから」スタッ
可可「……ぁ、」
可可「せ、せっかくだから、一緒にお昼食べまセンか!」
すみれ「え?」クルッ 可可「可可、昨日かのんサンや千砂都サンと一緒にお昼ご飯食べて思ったんデス。皆で食べると、暖かいなって……美味しいなって……」
キナコ「クゥクゥ……!」パアァッ
可可「……ぁ、え……だ、ダメデシタか?」アワアワ
かのん「ううんっ、私は賛成だよ!」
千砂都「しょうがないっ、一緒に食べよ!すみれちゃん!」
すみれ「……っふ、しょうがないわね」
すみれ「いいわよ、私で良ければ」
可可「!」パアァッ
可可「ハイ!」ニパ
かのちぃ「「(ワンちゃんだぁ……)」」ホッコリ −−−
放課後
かのん「可可ちゃん、すみれちゃんとお友達になれたみたいで良かったね」
可可「はいデス!この調子で友達いっぱい作って、富士山の上でおにぎり食べマス!」
千砂都「それなら100人友達作らないとねぇ」
可可「はいっ!」 可可「……でも、良かったのデショウか?あんなに話してしまって」コテリ
キナコ「問題無いッスよ!千砂都には話した通り、プリキュアは自分で集めるんじゃなくて自然と集まるものッス!だから心配しなくても、いずれすみれはプリキュアになるッス!」ヒョコ
千砂都「ほんとかなぁ……」ゲッソリ 可可「あっ!千砂都サン、かのんサン!今日こそプリクラ撮りたいデス!」
かのん「昨日撮りに行けなかったもんね、それじゃ今日は原宿に行こっか」
千砂都「うんうんっ、原宿は可愛いお店沢山あるから今日もプリクラに辿り着けないかもよ〜?」
可可「可愛いお店!ゼンブ寄りまショウ!」グッ
キナコ「キナコも、キナコも撮りたいッス!プリキュア!」
かのん「あっはは……プリキュアじゃなくてプリクラね。校門通ったら人間になったら?」
キナコ「そうするッス!千砂都、早く早く!」 千砂都「分かったよ〜、ほら、ふたりとも行くよ!」タッ
ボフンッッ
きな子「さぁ、行くっすよ〜!」タッタッタッ
かのん「きな子ちゃん、こっちこっち〜」
きな子「そっちっすか!今行くっすよ〜!」ガシッ
かのん「ちょっ、腕掴んで何を──」
きな子「かのん!れっつごーっす〜!」ダダダダ
かのん「ぎゃああああっ、はやいはやいよおおおおっ!!!!」ダダダダ 千砂都「元気だねぇ、きな子ちゃん」
可可「……あの、……ユイガオカ王国が滅ぼされてしまったって……」
千砂都「……ああ、……私もさっき初めて知ったんだ。まさかそんなことを抱えているとは思わなくて……」
可可「きな子サン、そんなに苦労して……」
千砂都「大丈夫っ、その為にも私達が居るんでしょ。一緒に頑張ろ」ムンッ
可可「千砂都サン……はいっ、頑張りマス!」
千砂都「じゃあ私達も行こっか」ニッ
可可「はいデス!」ニパ −−
コトンッ
千砂都「はいっ、出てきたよ」サッ
可可「おおおお!これがプリクラ!キラキラで可愛いデス〜!」パアァッ
きな子「凄いっす!きな子の目おっきいっす!もはや誰が誰だか分かんねぇっす!!」パアァッ
かのん「中国にプリクラは無いの?」
可可「ん〜……似たようなものはあるのデスが……こんなに可愛くは撮れまセンね」 千砂都「でも今日は無事にプリクラが撮れて良かったねぇ」
可可「はいデス!可可は幸せものデス!」ニパ
きな子「それじゃ今度はこのクレープという食べ物を──っ!!」ゾワワッ
きな子「何か出たっす!!」バッ
\ドォォォォォォォォォォォォン!!!/
可可「ひっ!?」グラッ
千砂都「おおっと……平気?」ガシッ
可可「はい、なんとか……」
かのん「外の方からだ……行こう!」タッ
千砂都「可可ちゃん、行ける?」
可可「はい!」タッ ウルサイナー「ウルサイナー!!」ドゴォッ ドゴォッ
かのん「こ、こんなに人が多いところで暴れ回ってるけどぉ!?」ゾッ
千砂都「ごちゃごちゃ言ってる暇無いよ。ふたりとも、行くよ!」サッ
かのん「そ、そうだよね」サッ
可可「ガッテンショウチデス!」サッ
かのちぃくぅ「「「「プリキュア!スーパースタート!」」」」 キラーン!
キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアディーバ「……うん、この変身も格好も慣れてきた自分が嫌になってきたよ……」
キュアシーワン「ディーバ!そっち行きマシタよ!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」ブンッ
キュアディーバ「ぐへぇっ!!」ドゴォッ
キュアサークル「もーっ!ちょっと何してるの!集中して集中!」ヒュッ キュアサークル「とりゃあっ!」ボコッ
キュアシーワン「て、てりゃああ!」ブンッ
ウルサイナー「ウルサイナーっ!?」ドッシーン
キュアサークル「よしっ、やった!?」
ヒュッ
キュアシーワン「!」ハッ
キュアシーワン「サークル!後ろ!」
キュアサークル「えっ!?」クルッ
ナイトセクシー「ふふ、こんにちは」ドスッ
キュアサークル「(いつの間に──!?)」ドゴォッ
キュアサークル「っわあぁ!?」ドッシーン キュアシーワン「サークル!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」ブンッ
キュアシーワン「〜っ!!」ドゴォッ
きな子「ディーバ!サークル!シーワン!」アワワ
ナイトセクシー「……ふぅ、3人に増えたけれど大したこと無いわね。さて、アレを渡してもらえるかしら?」
きな子「……っ、」
ナイトセクシー「……そう、なら力づくで何とかするしかなさそうね……」スッ… −−−
\ドォォォォォォォォォォォォン!!!/
すみれ「……え?」
すみれ「……な、何の音?爆発──」ハッ
すみれ「も、もしかして……」タッ −−
ナイトセクシー「へぇ、これがスターズコレットね。随分と簡単に手に入ったわ」ヒョイッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」
キナコ「ぅぐ……っ……」ボロッ
キナコ「スターズ、コレットが……」
キュアサークル「ぅ、……うぅ……」ボロッ
キュアサークル「(ナイトセクシーを攻撃しようとすると今度はウルサイナーにやられちゃう……っ、私達、もう……)」
キュアディーバ「っぅ……、なんなの、……あいつ強い……っ」ボロッ すみれ「……っ!」
すみれ「(な、何!?……やられてるじゃない……っ、そんなに強いの?)」ガタガタ
キュアシーワン「……して……っ、」ボソッ
キュアシーワン「返してくだサイっ……!それは、……それはっ、キナコにとって大事なものなんデス!宝物なんデス!」グッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシーンッッ
キュアシーワン「ぅぐっ……っぅ……」ガクッ
ナイトセクシー「まだ話す暇があったなんて驚きね。貴女の根性には拍手を送りたいくらいだわ。──でも、」
ナイトセクシー「私は容赦しない」ゴオオォッ
すみれ「(!?……な、何あれ……元気玉!?いや、絶対違うけど……あれをあんなボロボロなあの子達が食らったら……もうどうしようも出来ないじゃない!)」
すみれ「(──私に、出来ることは……)」 すみれ「……っ、」ザッ
キュアディーバ「す、すみれちゃん……!どうしてここに!?」ギョッ
すみれ「あんた、弱い者いじめが好きだなんて、随分と悪趣味じゃないの」
キュアサークル「だ、ダメだよすみれちゃんっ……早くここから逃げないと、すみれちゃんまで……!」
すみれ「なら早く立ち上がってアイツを倒しなさいったら倒しなさい!……私はね、弱い者いじめは嫌いなのよ!」 ナイトセクシー「声が震えているわよ、本当は怖くて怖くて堪らない。なのにどうして自分に嘘をつくの?」ゴオオォッ
すみれ「……っ、良いから黙ってその道具をあの子に返しなさいよ」キッ
ナイトセクシー「……あの子といい、貴女といい……嫌な人ばかりだわ。全員まとめて蹴散らしてあげる」ヒュッ
キュアシーワン「ダメ!ダメデス平安名サン!早く逃げて!!」
すみれ「〜っ!」ギュッ キラーン!
ドォォォォォォォォォォォン!!!
ナイトセクシー「(なっ……!?私の解き放ったエネルギーが抹消した!?この力はもしかして……!)」
すみれ「……っ、な、……い、生きてる……!」
キナコ「……やっぱり……やっぱりそうッス!すみれが4人目のプリキュアになるッス!」ポロポロ
すみれ「わ、私が……4人目のプリキュア……」
キナコ「良いからそのスパスタパクトを使って早く変身するッス!」
すみれ「……っ、もう!どうにでもなれっ!!」サッ
すみれ「プリキュア!スーパースタート!!」 キュアサータン「銀河に散らばる無数の惑星!キュアサータン!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサークル「さーたん?サタン?」
キュアディーバ「な、なんか強そうだね……?」
キュアサータン「サータンよサータン!!土星ってことでしょ!!」ムキーッ
キュアシーワン「平安名サン……」
キュアサータン「大丈夫、貴女の意思は受け取ったわ。そこで休憩しておいて!」タッ キュアサータン「たああぁっ!!」ボコォッ
ナイトセクシー「っ!」ドッシーンッ
コトッ
キュアサークル「っ!」サッ
キュアサークル「スターズコレットは取り返せた!」
キナコ「さ、サータン……っ」ウルウル キュアサータン「とりゃああぁっ!!」ドゴォッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?」ドッテーンッ
キュアサータン「おりゃあああっ!」ボコォッ
キュアディーバ「サータン!必殺技だよ!」
キラーン!
キュアサータン「プリキュア!ギャラクシーダイナマイトー!!」ドッカーンッッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナー……」ショワーンッッ…
ナイトセクシー「くっ……覚えておきなさいっ」ヒュッ キュアサータン「はぁ……はぁ……」ショワーンッ…
すみれ「私が、倒した……?」
キナコ「すみれ!」ギュッッ
すみれ「わ、わぁっ!?キナコ……!」
キナコ「スターズコレットを取り返してくれてありがとうッス……」グスッ
かのん「凄いよすみれちゃん!すっっごい強かった!」
千砂都「うんうん!戦い方も様になってたし!」
すみれ「そ、そう……?」 可可「……平安名サン……」スッ…
可可「ありがとうございマシタ……可可、怖くて怖くて……もうダメかと思ったのに……」ジワッ
可可「クゥクゥ、もうやられちゃうかと思ったからぁ……」ポロポロ
すみれ「あ、ああぁ……泣かないで?無事だったんだし良かったじゃない」アワアワ
可可「……あんな無理してカッコつけないでくだサイっ……平安名サンも巻き込んでしまうのは、もっと……怖かったぁ……」ギュッッ
すみれ「……ふぅ、ねぇ、貴女はプリキュアの先輩よ。もっと戦い方とか教えてくれないと困るわ。だから、もう泣かないで」スッ
可可「ううぅっ……はい……っ、」グスッ キナコ「とにかくっ、スターズコレットも取り返せたし4人目のプリキュアも見つかったし、今日は良い日ッス!」
千砂都「……それにしても、今日の敵はやけに強かったよね」
かのん「人数が増えてるから向こうも本気出してくるのかも……」
すみれ「なーに今から弱気になってんのよ」 すみれ「こっちにも、あと1人居るんでしょ?」
すみれ「なら弱気になることなんて無いじゃない。全く戦えないわけじゃないんだろうしっ」
かのん「確かにっ、それもそうだね」 千砂都「すみれちゃんったらいい事言う〜♪さっすがキュアサタン!」
すみれ「サータンよサータン!サタンだと魔王になっちゃうでしょうが!?」
千砂都「まあ、とにかく。これからよろしくね、すみれちゃん」
すみれ「!」
すみれ「……ええ、よろしく」
千砂都「(こうして4人目のプリキュアとしてすみれちゃんが加わった。キナコちゃんの過去を知ったり、相手が本気を出してきたり、これから色々大変そうだけど私達ももっともっと強くなって、頑張っていきたいな)」 投下した後に気が付きましたッス
土星はサターンでしたッス。誤字ッス
よってすみれはキュアサターンッス
サタンではないッス 可可のキャラがいいわ
マスコットきな子もしっくりきすぎ 「ふたりはプリキュア」というアニメを娘たちと一緒に見ています。
ここでふと気になったのがタイトルの「ふたりは」というところです。
うちには娘が3人いて、プリキュアごっこをするときに2人の役柄を
取り合っていつも喧嘩しています。
なぜ、二人でなくてはならなかったのか疑問です。
学校で中のよい3人組や4人組など、やはりプリキュアになれずに
仲間はずれにされるなんてこともあるかも知れません。
せめて、「みんなはプリキュア」という題名にすれば
よかったのではないか、と思います。
みんなはプリキュア。お父さんもプリキュアです。
(埼玉県・自営業37歳男性) 「ふたりはプリキュア」というアニメを娘たちと一緒に見ています。
ここでふと気になったのがタイトルの「ふたりは」というところです。
うちには娘が3人いて、プリキュアごっこをするときに2人の役柄を
取り合っていつも喧嘩しています。
なぜ、二人でなくてはならなかったのか疑問です。
学校で中のよい3人組や4人組など、やはりプリキュアになれずに
仲間はずれにされるなんてこともあるかも知れません。
せめて、「みんなはプリキュア」という題名にすれば
よかったのではないか、と思います。
みんなはプリキュア。お父さんもプリキュアです。
(埼玉県・自営業37歳男性) キナコ「プリキュアもあと1人ッスね〜!やっとメイちゃんに会えるッス〜!」
千砂都「メイちゃん?」
キナコ「はいッス!キナコの友達で、ユイガオカ王国に居た頃はキナコとメイちゃんと、シキちゃんとナツミちゃんの4人でよく一緒に遊んでたッス!」
千砂都「ふぅん……スターズコレットに眠ってる友達はメイちゃんだけなの?」
キナコ「はいッス、シキちゃんは弱りながらも人間界に逃げてきたはずッス。ナツミちゃんは……今何処にいるのか分からなくて……」シュン
千砂都「大丈夫っ、私達が必ず見つけるよ」 千砂都「──あっ、恋ちゃんだ!」
キナコ「え!ほんとッスか!?キナコも行くッス!」ボフンッッ
千砂都「え?……じゃあ、先生にはバレないようにしなくちゃダメだよ?」
きな子「分かったっす!おーい!恋〜!!」
千砂都「恋ちゃん、今日なんでしょ?大会」ヒョコッ
恋「千砂都さん、きな子さん……!はい、実は今日がバレエの大会でして……」 きな子「バレエの大会!楽しそうっす〜!」
恋「……そう、ですね……」ギュッ
千砂都「……恋ちゃん、怖い?」
恋「はい……今まで沢山練習して来ましたが……とても、怖くて……」フルフル
きな子「……」ジッ
きな子「大丈夫っす!恋なら出来るっすよ!きな子信じてるっす!」ギュッ
恋「き、きな子さん……!」
恋「……ありがとうございます、私……頑張ってきますね」タッ 千砂都「……大丈夫かなぁ、恋ちゃん」
きな子「恋ならきっと大丈夫っす!」ニッ
教師「君!結ヶ丘の生徒ではないだろう!」
きな子「ひぃっ!?見つかったっす!千砂都、また後でっす〜!」トテテテッ
千砂都「ああ!?ちょっと何処行くのきな子ちゃん!?」
千砂都「い、行っちゃった……」 かのん「ちぃちゃん!おはよ!」トンッ
可可「おはようございマス、千砂都サン!」
すみれ「おはよ、何ぽけっと突っ立ってんのよ?」
千砂都「う、ううん!何でもない!」
かのん「それじゃ皆で教室に……」
千砂都「ううん、私も今日は朝からダンスのレッスンが入ってるから、またお昼休みね」タッ
可可「行ってしまいマシタね……」 すみれ「ええ、何かあったのかしら?……ってあれ……」
教師「待ちなさーい!」タッタッタッ
きな子「ひぃぃ〜っ!来るなっす来るなっす〜!」タッタッタッ
すみれ「何してんのかしら……」
かのん「あはは……わかんない……」
可可「皆サン苦労してマスね……」 −−−
お昼休み
かのん「──葉月さんの様子がおかしい?」
千砂都「考え過ぎかなぁ……なんだかすっごい思い詰めたような気がするんだよね……」
すみれ「誰よ、その葉月恋って人」
可可「さぁ?……可可も知らない人デス」 千砂都「音楽科のクラスメイトだよ。今日がバレエの大会みたいなんだけど……」
すみれ「ただ緊張してるだけじゃないの?」
千砂都「それだけには見えなかったけどなぁ……」
可可「考え過ぎデスよ。ほら、あ〜んっ」アーン
千砂都「はむっ……わ、美味しい!」パアァッ
可可「今日もクッキーを持ってきマシタ!」
すみれ「あんたはいっつもお菓子持ってるわねぇ」ハムッ モグモグ
可可「早く皆サンと仲良くしたくて……」エヘヘ
かのん「(そうそう、このワンちゃんらしいところが可愛いんだよねぇ……)」ホッコリ 千砂都「恋ちゃんともこんなに仲良くなれたらいいんだけどなぁ」ハァ
すみれ「その恋って人とは仲良くないの?」モグモグ
千砂都「勿論私は仲良しだと思ってるよ?……でも、恋ちゃんはそうじゃないみたいと言うか……何処か一歩引いてるというか……」ウーン
可可「不思議な方なのデスね……」モグモグ
かのん「うんうんっ、それともただ人付き合いが苦手なだけかも」モグモグ
千砂都「ちょっと!私が真面目に話してるのに皆してクッキー食べないでよぉ!」
かのん「だって美味しいんだもん」モグモグ
すみれ「そうそう、折角買って来てくれたんだから美味しく食べないとね」モグモグ 可可「千砂都サンもっ、あ〜ん!」
千砂都「……はぁ、まあ食べるけどさぁ」モグモグ
可可「そういえば、キナコはどうしたんデスか?」
千砂都「あ、確かに……朝から見てないなぁ……キナコちゃん、どこ行っちゃったんだろう……」ウーン −−−
きな子「はぁ……はぁ……っ、死ぬ、死ぬっす……」ゲッソリ
きな子「ようやく逃げ切れたっす……センセイという生き物は怖いっすねぇ……」トボトボ
きな子「ここが何処だか分からないし……学校にも戻れなさそうっすねぇ……」ハァ…
きな子「千砂都達はどこっすかぁ……」
ドスッ
きな子「あっ、すみませ──」
???「い、いたた……ちょっと何するんですの?」 きな子「────ナツミ、ちゃん?」
???「……っ!……もしかして、キナ──」ハッ
???「……いいえ、違いますの。人違いですの」クルッ
???「ぶつかってすみませんですの、それでは……」スタッ
きな子「あっ!……うぅ……行っちゃったっす……」シュン
きな子「絶対ナツミちゃんだと思ったっすけど……」 −−−
放課後
すみれ「今日は何処か寄っていくの?」
可可「可可はクレープが食べたいデス!」
千砂都「その前にキナコちゃんを探さないとだよ……」
かのん「キナコちゃん、何処にいるんだろう……」
???「伝説の戦士、プリキュア」ザッ
千砂都「!……誰っ!?」クルッ ???「…………」
可可「ナイトセクシーじゃない人デス!」
かのん「サニパァでもない……!」
すみれ「……ということは……っ、」ゾッ
千砂都「ドントライクのリーダー、エーデル!?」
エーデル「自己紹介は不要みたいね、」
エーデル「出番よ、ウルサイナー!」ポイッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
すみれ「学校で出てくるなんて厄介ったら厄介だわ」サッ
千砂都「つべこべ言ってる暇は無いよ。皆、行くよ!」サッ
かのすみちぃくぅ「「「「プリキュア!スーパースタート!!」」」」 キラーン!
キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサターン「銀河に散らばる無数の惑星!キュアサターン!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサターン「行くわよサークル!」タッ
キュアサークル「分かった、ディーバとシーワンはウルサイナーをお願い!」タッ
キュアシーワン「分かりマシタ!ディーバ、行きまショウ!」ヒュッ
キュアディーバ「了解、行こう!」ヒュッ キュアディーバ「たああぁっ!」ボコォッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシッ
キュアディーバ「!?……きゃあっ!?」ドッシーン
キュアシーワン「ディーバ!このっ!」ブンッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ヒュッ
ウルサイナー「ウルサイナー!!」ボコォッ
キュアシーワン「っ、は、早いデス……っ」サッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」バシッ
キュアシーワン「ひっ、ぅああ!」ドッシーン キュアサターン「どうするの!?ディーバとシーワンが押されてるわよ!」
キュアサークル「あの人が指示を出してるんだからこっちを殴っちゃえば問題ない、よっ!」バッ
キュアサークル「とりゃあぁっ!」ブンッ
エーデル「……ふんっ」ヒュッ
キュアサークル「(ナイトセクシーと同じようにエネルギーを溜めて……!)」ハッ
キュアサターン「だああぁっ!」バッ
キュアサークル「ダメ!サターン離れ──」
エーデル「……っ」ビュンッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!! エーデル「…………」ザッ
キュアディーバ「ぅ、ぐっ……」グデ
キュアシーワン「……あぅ、ぅ……」ガクッ
キュアサークル「いたた……み、皆……っ、大丈夫……!?」
キュアサターン「……っ、くそ……っ……」ギリッ
エーデル「伝説の戦士プリキュアが聞いて呆れるわ。こんなに弱かったのね。ウルサイナー、トドメを刺してあげて」
キュアサークル「と、トドメって……!?」ゾッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」バッ
キュアサークル「(まずいよ、早く立ち上がってあの人を倒さないと……、でも身体中痛くて動けない……っ、私達、もう……っ!)」
エーデル「さようなら、プリキュア」ビュンッ
ウルサイナー「ウルサイナー!!」バシーンッッ −−−
きな子「はぁっ……はぁっ……」タッタッ
きな子「(学校の方に奴らが出たっす!早く千砂都達に伝えないと!)」タッタッ
\ドォォォォォォォォォォォォン!!!/
きな子「(この爆発音っ……まずいっす!千砂都達が、千砂都達がぁ!!)」タッタッ
恋「──きな子さん?」
きな子「れ、恋!?どうしてここに!?」
恋「バレエの大会が終わったので、学校に戻ろうと──」
きな子「ダメっす!絶対学校に戻ったらダメっす!黙ってきな子の言うこと聞いて欲しいっす、学校からなるべく遠いところに逃げて!」ガシッ 恋「き、きな子さん!?」
きな子「良いから!絶対逃げるっすよ!」タッ
恋「な、なんですか……一体……」
恋「……っ、何かあったのでしょうか……千砂都さん、澁谷さん……!」タッ −−
エーデル「……さて、スターズコレットでも探しに行こうかしら」クルッ
きな子「ぷ、プリキュア……っ!!」
きな子「しっかりするっす!サークル!ディーバ!シーワン!サターン!」ユサユサ
キュアサークル「……っ、ぐ……ぁ……」ガクッ
キュアディーバ「きな子ちゃん、……スターズコレットは絶対渡しちゃダメ。……お願い、逃げてっ」プルプル
キュアシーワン「あの人は凄い強いんデス……っ、あの人が、ボスなのデショウ?」ボロッ
きな子「……え?ま、まさか……」ゾッ
エーデル「……久しぶりね、ユイガオカ王国の妖精さん」
きな子「ひっ!?」ビクッ キュアサターン「ここに居たらあんたまでやられちゃうの、……良いから早く!」グッ
きな子「む、無理っす……皆を置いて逃げられないっす……」ガクガク
エーデル「私的には、スターズコレットを持った貴女がここに居てくれると手っ取り早いのだけれど……」
きな子「あ、あぁぅ……」ガクガク
恋「な、なんですか……これっ……」ゾッ
キュアサークル「れ、恋ちゃん!?どうしてここに……っ、」
恋「その声……千砂都さん、なのですか!?」
エーデル「次から次へと……執拗いわね。ウルサイナーやっちゃいなさい」
キュアサークル「っ!」バッ
キラーン!
キュアサークル「プリキュア!マンマルアターック!!」バシーンッッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?」ドッテーン キュアサークル「はぁっ……はぁっ……皆!頑張って立ち上がって!」グイッ
キュアシーワン「さ、サークル……っ」
キュアサターン「っ、言われなくてもそうするつもりよ!」スタッ
キュアディーバ「葉月さん、あっちに逃げて!」
恋「その声、澁谷さん……、でも、でもっ!」
きな子「良いから早く逃げるっす!」バッ
エーデル「逃がさないわよ!」バシッ
きな子「うわああぁっ!?」ボフンッッ
キナコ「あぅ、ぅ……」グデッ
恋「き、きな子さん!?これは一体──!?」バッ キナコ「恋、早く逃げるッス……!キナコ達なら大丈夫ッスから!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」ムクリッ
恋「……ぁ、ああ……む、無理です……皆さんを置いていけない……っ」ガクガク
エーデル「友情、……くだらないわね」
キュアサターン「たああぁっ!」バッ
エーデル「動きが遅いわよ!」ブンッ
キュアサターン「ぐはっ……っ!?」ドゴォッ キュアシーワン「よくも……っ!」ヒュッ
エーデル「……っ、」ガシッ
キュアシーワン「(う、腕、掴まれて!)」
キュアディーバ「シーワンを離せぇぇぇっ!」ブンッ
エーデル「……ふんっ、」ドスッ
キュアディーバ「……ひっ!?」サアァッ
キュアディーバ「(腕を掴んでたシーワンを盾にして──!?この速さじゃシーワンを蹴り飛ばしちゃ──)」ゾッ
キュアシーワン「ぅぐっ!?」ボコォッ
キュアディーバ「し、シーワン!」 エーデル「人の心配してる暇があるなんてねっ」ブンッ
キュアディーバ「ぅああっ!」ドゴォッ
キナコ「みんなぁ!」
恋「(ど、どうしようどうしようどうしよう……怖い、怖い怖い!足が動かないっ……一体どうしたらいいんですか!)」ガクガク
恋「(怖い。怖くて堪らない……でも!皆さんを、助けたい!)」ザッ
キナコ「れ、恋……!逃げないと!」 恋「どうしたら皆さんを助けられるのですか!?」
キナコ「た、助け……!?」
恋「私の友人が、こんなにボロボロになっても立ち上がっているのにここで見ているだけなんて嫌なんです!」
恋「これ以上、私の友人を傷付けないで!」
キラーン!
エーデル「な、何!?」
キュアサークル「恋、ちゃん……!」ハッ
恋「な、なんですか!?これは!?」
キナコ「……恋!今すぐそれを使って変身するッス!」
恋「へ、変身!?」
キナコ「そうすれば、皆を助けられるッス!」
恋「……っ、分かりました」サッ
恋「プリキュア!スーパースタート!!」 キュアウィッシュ「受け継ぐ願い!キュアウィッシュ!!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサターン「キュア、ウィッシュ……」
キュアディーバ「葉月さんが、5人目のプリキュア……!」
キュアウィッシュ「はああぁっ!!」ブンッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?」ヨロッ
キュアシーワン「とりゃあっ!」ブンッ
ウルサイナー「ウルサイナーっ!」ボコォッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドッシーン エーデル「!……強い……っ、ウルサイナー!」ギリッ
キュアサークル「貴女の相手はっ、」ユラッ
キュアサークル「私だよ!」ブンッ
エーデル「ぐ、っぅ……」ドゴォッ
キラーン!
キナコ「ウィッシュ!必殺技を使うッス!」
キュアウィッシュ「分かりました!」スッ
キュアウィッシュ「プリキュア!ミッドナイトアロー!!」ビュッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナー……」ショワーンッ
エーデル「くそっ……覚えときない、プリキュアっ!」ヒュッ キュアウィッシュ「はぁ、はぁっ……こ、これが……プリキュア……?」ショワーンッ…
恋「な、何だったのですか……あれは……」
千砂都「凄い!凄いよウィッシュ!私感動しちゃった!」キラキラ
すみれ「ええ、いい戦いっぷりだったわ!あいつに勝てたのはウィッシュのお陰よ」
かのん「助けてくれてありがとう、葉月さん!」
可可「可可達も諦めかけていたのに……貴女は救世主デス!」ニパ
恋「私が、救世主……」 キナコ「れ、恋〜!」ギューッ
恋「わ、わぁっ!?あ、貴女はきな子さん……なのですか?」
キナコ「そうッス!キナコはユイガオカ王国からやってきた妖精のキナコッス!プリキュアのパートナーをしてるッス!」
恋「妖精さん……」 千砂都「詳しい説明は明日にしようよっ、今日はこのまま一緒に遊びに行かない?折角プリキュアも5人になったんだから!」
可可「はい!賛成デス!」ワーイ
すみれ「仕方ないったら仕方ないわね」
かのん「あっ、じゃあウチのカフェに来なよ!実は私の家、喫茶店なんだよね」
千砂都「じゃあかのんちゃんのお家にお邪魔してプリキュア5人になったパーティを開こ〜!」
可可「お菓子も沢山買うデス!」
恋「──あの、」 恋「本当に私で良かったのですか?……その、プリキュアというものは……」
すみれ「良くなかったらそもそも変身出来てないでしょ。貴女は選ばれたのよ、伝説の戦士に」
恋「……ですが……」
かのん「言い訳は禁止っ、ほら行こう恋ちゃん!」
千砂都「これから大変だけど、一緒に頑張っていこうよ。恋ちゃん!」ニパ
恋「……はいっ、よろしくお願いします!」ニコ
キナコ「やったッスやったッス!それじゃあかのんの家にれっつごーッス!」ピョンピョコ
千砂都「(色々あったけど、何とかプリキュアが5人になったんだ。エーデルと戦わなくちゃいけないっていうのは、すっっごく憂鬱なんだけど、頑張っていかないと、だよね。)」 俺もプリキュアSS書いてるけどこっちのほうが圧倒的に面白いな 可可「は〜っ、昨日のパーティはすっごく楽しかったデスねぇ……♪」
千砂都「可可ちゃん、まだ余韻に浸ってる〜」ツンツン
かのん「でも、恋ちゃんとちぃちゃんは音楽科だし……私と可可ちゃんとすみれちゃんは普通科……」
すみれ「昼休みと放課後以外はバラバラなのよねぇ」
千砂都「今日に関しては音楽科と普通科で時制が違うから昼休みのタイミングも合わないしねぇ」
恋「何処か、皆さんで集まれる場所があればいいのですが……」 キナコ「それなら皆が授業を受けてる間、キナコが探しておくッス!」ヒョコッ
千砂都「でもまた先生に見つかったら追い回されるよ〜?」
キナコ「大丈夫ッス!こんなこともあろうかと、クゥクゥが予備の制服を貸してくれたッス!」
可可「可可はブラウスやスカートを二着ずつ買ったノデ、1組キナコに貸してあげたんデスよ」
千砂都「それならいいけど……ホント気を付けてね?」
キナコ「分かったッス!」ボフンッッ
きな子「それじゃ早速行ってくるっす〜!」トテテテッ 恋「あ、相変わらず変わった方ですね……きな子さん……」
すみれ「本当よね、懲りないんだから」
かのん「でも、今日きな子ちゃんの友達に会えるんだよね?きっときな子ちゃんも張り切ってるんだよ」
千砂都「……そうだねぇ」
キーンコーンカーンコーン
千砂都「わ、ま、まずいよ!これ予鈴じゃない!?」
可可「あーっ!ホントデス!もう朝礼始まってしまいマスよ!」
すみれ「本当ったら本当!?急ぐわよ2人とも!」タッ
千砂都「恋ちゃんも行こ!」タッ
恋「は、はい!」
かのん「そ、それじゃあ皆また放課後にね〜!」タッ −−−
放課後
かのん「ここは……?」
きな子「ここはオクジョウの近くにある空き部屋っす!使ってなさそうだったのかここしかなかったっすけど、きっと十分な広さに決まってるっす!」
恋「一応、職員室から鍵は借りてきました」
千砂都「さっすが恋ちゃん!それじゃ入ってみよう!」
きな子「はいっす!」ガチャッ
可可「おお〜!……って、普通の部屋デスね?」
すみれ「当たり前でしょ、これで何かあったらビックリよ」
可可「そ、それもそうデシタ……」 かのん「イスもテーブルもホワイトボードも置いてあるし、作戦会議する時は使えるかも!」
千砂都「作戦とか立てるかなぁ……」アハハ…
きな子「取り敢えず全員座るっす!恋が新しくプリキュアになったということで、改めてプリキュアについての説明を行うっす!」
恋「は、はいっ!」 きな子「まず、プリキュアというのは、伝説の戦士のことっすね!プリキュアは悪い奴らから世界を守る強い少女のことっす!つまり、スーパースターっす!」ビシッ
きな子「きな子の故郷、ユイガオカ王国はあのウルサイナーという怪物と、サニパァ、ナイトセクシー、エーデル率いるドントライクという組織に滅ぼされてしまったっす」
きな子「だからきな子はこのスターズコレットという道具を使って、人間界に逃げてきたユイガオカ王国の住民や友達を集めて、故郷を復活させようと思ってるっす!」
かのん「そのスターズコレットにユイガオカ王国全ての住民が集まると、願い事が何でも叶うんだよね」
きな子「はいっす。但し願いが叶うのはひとつだけ。ドントライクに悪用されない為にも、このスターズコレットは何がなんでも守らないといけないっす」 きな子「もしもドントライクにスターズコレットを取られてしまったら、ユイガオカ王国のようにこの人間界、いや、この星まで滅ぼすつもりっす」
きな子「それを阻止する為にもプリキュアとして、千砂都立ちには戦って欲しいっす」
恋「な、なるほど……大体理解出来ました」
千砂都「それで今日はプリキュアが5人集まったから、このスターズコレットに眠ってるきな子ちゃんのお友達を起こしてあげるんだって」
可可「このスパスタパクトをかざすんデシタよね?」スッ
すみれ「ええ、5つのスパスタパクトをかざすとスターズコレットに力が少し蘇るんだったかしら」スッ
ボフンッッ
キナコ「それじゃ早速皆のスパスタパクトをスターズコレットにかざして欲しいッス!」 恋「わ、分かりました!」スッ
かのん「本当にかざすだけでいいの?」スッ
千砂都「取り敢えずやるだけやってみようよ」スッ
キラーン!
かのん「ま、眩しっ!?」
可可「ひ、光りマシタ!?」アワ
ヒュゥゥ…
すみれ「光の、玉……?」
恋「……いえ、よく見て下さい。何か、生き物の形へと変化していますよ!」
ポンッ…
??「…………」スゥ…
千砂都「な、何……この子……ネコ?」 キナコ「メイちゃ〜ん!」バッ
恋「メイ、ちゃん?」キョト
キナコ「会いたかったッス!やっと目を覚ましてくれたッスねぇ!」ギュッ
メイ「んあっ!?ちょ、暑苦しいメイ!」ジタバタ
かのん「暑苦しい、メイ!?!?」
すみれ「な、何なのったら何なのその語尾!?」 メイ「……む”っ……お前らは誰メイ?」ギロッ
可可「ひ、ひぃっ!?」アワアワ
キナコ「この人達は伝説の戦士プリキュアッス!メイちゃんを助ける為にキナコが5人集めたッスよ!」ピョンピョコ
メイ「…………」ジィッ
可可「…………」アワアワ オドオド
メイ「別に、助けてくれなんて頼んでないメイ!」プイッ
キナコ「な、何で怒るッスかぁ……」ペソッ…
メイ「こんな弱そうな奴らが伝説の戦士プリキュア?ふざけるんじゃないメイ。」
かのん「えっと……そんなに信頼されてないのかな?私達、決して強くもないけど……弱くもないというか……」
すみれ「今までだって敵を倒してきたのよ?」
恋「はい、昨日だって私達で力を合わせて──」
メイ「そうじゃないメイ」 メイ「メイが言いたいのは、そんな事じゃないメイ。お前らは本当にユイガオカ王国を復活させようとして戦っているメイか?……メイには、そうは見えないメイ」
キナコ「め、メイちゃん!そんな言い方しなくても──」
メイ「キナコはそれでいいメイ?」
キナコ「えっ、と……」
メイ「キナコがメイの為に必死でプリキュアを集めてくれたのは分かるメイ。ただ、本気で戦っているようには見えないメイ。何処かお遊び感覚、って……そういう風に見えるメイ」
千砂都「お遊び感覚って……」グッ
メイ「…………悪いけど、少しだけ1人にして欲しいメイ」ボフンッッ
メイ「助けてくれてありがとう、キナコ。だけど私は、こいつらをプリキュアだとは認めたくない……」スッ
パタンッ
キナコ「メイちゃん……」 千砂都「行っちゃったね……」
かのん「お遊び感覚、かぁ……」
すみれ「戦っているところを見れば、そうじゃないってことは分かると思うんだけど……」
恋「どうしたら誤解が解けるのでしょう……」
可可「──多分、メイサンの言っていることは正しいデス」
可可「可可達は、目標を見失いながら戦っていた。ただ目の前の敵を倒せばいいって、そればかり思っていて、本来の目的を忘れていたんデス」
可可「そう見えてしまっても無理は無いというか……」
かのん「可可ちゃん……」
可可「っあ、ご、ゴメンなさい……偉そうなこと言ってしまって……」シュン すみれ「……いや、私もその通りだと思うわ」
千砂都「私も、キナコちゃんからユイガオカ王国のことを詳しく聞くまではどうして私がこんなに痛くて怖い思いをしながら戦わなくちゃいけないんだって、思ってた」
恋「メイさんには分かってしまうのですね……」
可可「……あの、可可、追い掛けて来マス」
キナコ「く、クゥクゥが!?」
可可「可可が、オドオドしてばかりだから……誤解されてしまったのかもしれまセンし……プリキュアはそうじゃないよって、ちゃんと伝えてきマス」 かのん「そ、それなら全員で!」
すみれ「この子ひとりに行かせましょ」
千砂都「そうだね、故郷を滅ぼされてコレットの中に閉じ込められて……やっと目を覚ましたと思ったらこんな情けない私達をプリキュアですなんて言われて……メイちゃんも混乱してるだろうし、まず可可ちゃん1人が行った方がいいかもしれない」
恋「それもそうですが……」
キナコ「ごめんッス……キナコの所為で……」
かのん「ううん、キナコちゃんの所為ってことは無いから心配しないで」
千砂都「キナコちゃんのフォローは私達でしておくから、メイちゃんをお願いしていいかな?」
可可「……分かりマシタ、行ってきマス」グッ
パタンッ すみれ「……あの子、臆病で怖がりな癖に随分と前向きよね。優し過ぎるというか、優しさだけで動いてるというか……」
千砂都「プリキュアになった時も、半泣きで私達を庇おうとしてくれたもんね」
かのん「すみれちゃんがプリキュアになった時も、すみれちゃんを危ない目に遭わせることが怖かったって泣いちゃってたもんね」クスクス
恋「そんな出来事があったのですか……やはり、この役割は心優しい可可さんが向いていたかもしれませんね」クスッ
キナコ「……クゥクゥはやっぱり、この中で一番プリキュアに向いてるッス。心優しくて、何より友達思いで……綺麗な心を持ってるッス!」
千砂都「その言い方だと私達が心優しくなくて、友達思いでもなくて、綺麗な心じゃないみたいな言い方なんですけど〜」プクーッ
かのん「あっはは、確かに!」
キナコ「い、今のは違うッス!そんなつもりじゃ!」アワアワ
恋「ふふっ、おっちょこちょいですね、キナコさんは」クスクス
すみれ「そうね、本当に」クスッ
すみれ「(頑張って、可可)」 −−−
屋上
ヒュウゥ…
メイ「…………」
メイ「(……伝説の戦士プリキュアが現れたってことは……)」
メイ「(私達は、アイツらに負けたんだ。ユイガオカ王国も滅ぼされて、シキやナツミも弱ってしまって……)」
メイ「(……私が、一番臆病だったから。皆を守れなかった)」ポロッ
メイ「(何も出来ない私が皆に守られて、コレットの中に入れられて──きっと1人でキナコは不安なまま人間界に来たんだ)」
メイ「(シキも、ナツミも、何処にいるのか分からない……)」
メイ「……どうすれば、良かったんだよ……」グスッ 可可「メイサン!」バッ
メイ「なっ……!?お前は……プリキュアの……」ゴシッ
可可「可可は、3番目にプリキュアになったキュアシーワンデス。一番臆病で、ボロボロになったら直ぐにダメだって、諦めかけるような弱いプリキュアデス……」
可可「でもっ、皆サンが居たら、皆サンがピンチなら幾らでも立ち上がれるんデス!」
可可「しかしまだプリキュアにならないと中々勇気が出まセン……日本に留学するのだって、本来は去年からだったのに、怖くて、1年遅れてしまいマシタ……」
可可「そんな弱虫で泣き虫な可可だからこそ、貴女の気持ちがよく分かるんデス!」
メイ「よく分かる?……ふざけんなよ!全然分かってねぇよ!」 メイ「ドントライクが攻めてきた時、私は何も出来なかった!ただ怯えて、弱っていくだけの仲間を見ることしか出来なかったんだ!」
メイ「友達のシキは最後まで諦めずに奴らに立ち向かったし、キナコは私をコレットの中に入れて人間界まで連れて来てくれたし、ナツミは直ぐに住民に避難を呼び掛けた!」
メイ「なのに……っ、何で何もしてない私がここに居て、頑張った皆がここにいないんだよ……っ」ポロッ
メイ「ごめんなさい……私が、しっかりしないから……」ポロポロ
可可「メイ、サン……」
可可「大丈夫、大丈夫デスよ。きっと直ぐに見つかりマス」ギュッ 可可「キナコも言ってマシタ。ナツミサンは分からないけど、シキサンは弱りながらも人間界に逃げてきたって。だから必ず見つかりマス」ギュッ ナデナデ
メイ「どうしてそんなことが分かんだよ!一生、会えないかもしれないだろ!!」ポロポロ
可可「いいえ、会えマスよ」
可可「だって、この空は繋がっているんデスから」
可可「泣きたいなら今ここで泣いてくだサイ。向こうに戻る時は、笑顔で戻ればいいんデスから!」
メイ「ううぅ……」ポロポロ −−−
可可「お待たせしマシタ」
メイ「…………」ペソッ…
千砂都「(しおらしくなっちゃってるし、胸元に抱かれてるし……黙ってると可愛いなぁあの子)」
かのん「(ワンちゃんがネコちゃんだっこしてる……)」
恋「(か、可愛いっ、メイさんの耳が垂れてる!……私もだっこしたいです!)」
すみれ「何とか和解出来たようね、プリキュアとしてはまだまだ未熟だけど……信頼してくれるかしら?」
メイ「……悪い奴ではないってことは分かったメイ」
すみれ「ま、それだけでも十分ね。お疲れ様、可可」
可可「いえ、可可はメイと少しお話しただけデスので」 キナコ「メイちゃん……」
メイ「キナコ、悪かったメイ……キナコのお陰でメイは助かったし、今ここにいるんだメイ。……でも、シキやナツミには会いたい。たからその為にも力を貸して欲しいメイ」ジッ
キナコ「め、メイちゃん!」パアァッ
キナコ「勿論ッス!キナコとプリキュア皆と、メイちゃんと一緒に探そうッス!」
メイ「ああ……」ニッ
千砂都「なんとか一件落着って感じかな」
かのん「丸く収まって良かったね、キナコちゃん」
キナコ「はいッス!」 恋「それでは今日はメイさんの親睦会も兼ねて近くのケーキ屋さんに──」
キナコ「〜〜っ!!」ゾワワッ
メイ「何か出たメイ!」ゾワッ
可可「な、何かって……!?」バッ
キナコ「オクジョウの方ッス!」
かのん「早く行こう!」タッ
サニパァ「パァッ!遊びに来ちゃった♡」パァッ
千砂都「サニパァ!」
サニパァ「わ、いつの間にこんな増えてる!凄いねぇプリキュアは!」
すみれ「……あ、あいつ本当に敵なの?べた褒めじゃない……」
可可「自己肯定感が爆上がりデスね……」
恋「あの方がサニパァ、ですか?」 サニパァ「初めましてっ、サニパァで〜すっ♪」
すみれんくぅ「「「ど、どうも……」」」ペコリッ
サニパァ「サークルとディーバも久しぶりぃ♪」ヒラヒラ
かのちぃ「「ひ、久しぶり〜……」」フリフリ
メイ「言ってる場合メイか!!」
キナコ「早く変身して戦うッス!」
千砂都「ああそうだった!?」
かのん「そうだよこの子敵だよ!!」
サニパァ「えーっ、もう少しお話したかったのにぃ……」ムーッ サニパァ「まあいいや、そっちがやる気なら私も容赦しないよ〜!」ポイッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」ドォォォォォォォォォォォォン!!!
すみれ「戦うしかないって事ね」サッ
可可「キナコとメイの為デス!」サッ
恋「皆さん、行きましょう!」サッ 全員「「「「「プリキュア!スーパースタート!!」」」」」
キラーン!
キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」
キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!!」
キュアサターン「銀河に散らばる無数の惑星!キュアサターン!」
キュアウィッシュ「受け継ぐ願い!キュアウィッシュ!!」
全員「「「「「スーパースター!プリキュア!」」」」」バアアアアンッッ サニパァ「スーパースター!プリキュア!いいねいいね、強くなった証拠だ!私も行くよ〜!」タッ
キュアウィッシュ「はああぁっ!」ヒュッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?」ドッシーンッ
ディーバ&サターン「とりゃああぁっ!」ブンッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?!?」ゴハッ
サニパァ「パァッ!5人も居れば戦い方も上手くなってるねぇ!でもまだまだだよ!」ヒュッ
サニパァ「とりゃあっ!」ボコッ
キュアサークル「ああっ!?」ドスッ キュアシーワン「サークル!今行きマス!」バッ
サニパァ「よっ、と!」ガシッ
キュアシーワン「っ!?ううぅっ!」ジタバタ
メイ「シーワン!!」
サニパァ「ダメだよ暴れたら!苦しくなっちゃうよ〜?」ギュウゥッ
キュアシーワン「あ”ぁ”っ!うぅ……っ、!」ジタバタ
サニパァ「だからダメだって、首締まっちゃうよ〜?」ギュウゥッ キュアサターン「っ、くそ!」ビュッ
キュアサターン「だああぁっ!」
サニパァ「ふふ、残念でしたぁ♪」ヒュッ ボコォッ
キュアサターン「ぅああっ!!」ドッシーンッ
キュアウィッシュ「サターン!……こうなったら!」
キラーン!
キュアウィッシュ「プリキュア!ミッドナイト──」
サニパァ「っ!」サッ
キュアディーバ「(ウィッシュの方にシーワンの身体を向け──っ!?違う、あれは──!)」ハッ −−
エーデル『……ふんっ、』ドスッ
キュアディーバ『……ひっ!?』サアァッ
キュアディーバ『(腕を掴んでたシーワンを盾にして──!?この速さじゃシーワンを蹴り飛ばしちゃ──)』ゾッ
キュアシーワン『ぅぐっ!?』ボコォッ
キュアディーバ『し、シーワン!』 −−
キュアサークル「(戦い方が、一緒なんだ……)」ゾッ
キュアディーバ「だ、ダメ!止めてウィッシュ!シーワンに当たっちゃう!!」ゾッ
キュアウィッシュ「む、無理です!今から止めるなんて──」ビュッッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キナコ「シーワン!!」ダッ
キュアシーワン「はぁっ、はぁ……ぅ、……うぅ……」グデッ
キュアウィッシュ「シーワン!シーワン!!」ユサユサ キュアディーバ「よくも、よくもっ!!」バッ
サニパァ「よっ!」ガシッ
サニパァ「この間、シーワンを蹴り飛ばしたって本当?もしかして、その事について気に病んでるの?」ニヤリ
キュアディーバ「〜っ!だ、黙れぇ!」ビュッ
サニパァ「とりゃあっ!」ブンッ ボコッ
キュアディーバ「っ、つぅ……このっ!」バッ
キュアサターン「ディーバ!一旦落ち着きなさい!感情的になってら勝てる試合も勝てないわよ!」
キュアディーバ「うるさい、うるさいうるさいうるさい!!!」
キュアサターン「ディーバ!聞きなさいよ!!」 キュアサークル「(皆……皆動揺してる……サニパァの調子と言葉に上手く乗せられて、感情的にされて……)」
キュアウィッシュ「シーワン!シーワン!!ごめんなさい、ごめんなさい!!!」
キナコ「うぃ、ウィッシュ!ウルサイナーがこっちに来てるッス!!」
キュアサークル「(相手の罠に嵌められて、仲間を殴ってしまったディーバとウィッシュは混乱していて戦えそうに無いし……)」
キュアサークル「(私は、一体どうしたらいいの?)」
ボフンッッ
メイ「──いい加減にしろおおおおおっ!!!」 キュアディーバ「!」ハッ
キナコ「め、メイちゃん……」
キュアサークル「……!」ハッ
キュアサークル「(プリキュアのリーダーは、皆を引っ張っていくのは、私なんだ)」ギュッ
キラーン!
キュアサークル「プリキュア!マンマルアターック!!」バシーンッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナー!?」ボコォッ
キナコ「さ、サークル!」
キュアサターン「任せなさい!」バッ
キラーン!
キュアサターン「プリキュア!ギャラクシーダイナマイトー!!」ドッカーンッッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナー……」ショワーンッッ サニパァ「な、なんで!?どうして!?」アワッ
キュアサークル「全員が全員挑発に乗ると思わないで!」
サニパァ「そ、そんなの……!」
ヌッ
サニパァ「(何かが背後に回って!)」ハッ
キュアディーバ「おりゃあああっ!」ボコッ
サニパァ「ぅぐっ!?……く、くそ……っ!」ヨロッ
キラーン!
キュアディーバ「プリキュア!スターリズムバースト!!」ドゴォッッ
サニパァ「──っ!!」ヒュッ…
ドォォォォォォォォォォォォン!!! キュアディーバ「はぁ……はぁっ……」
キュアサークル「き、消えちゃった……」
キュアサターン「ディーバの攻撃を思い切り食らっても逃げるなんて……全く逃げ足が早いわ……」ショワーンッッ…
かのん「可可ちゃん!」バッ
恋「わ、私の所為で……っ」ポロッ
可可「……すぅ、……」
千砂都「……少し眠ってるだけみたい。大丈夫だよ」 恋「み、皆さんも……っ、すみません……今回はお役に立てないし……可可さんに、ミッドナイトアローを当ててしまいました……っ」
可可「……い、たたた……敵は倒せマシタか……?」ムクリ
キナコ「クゥクゥ!無事だったッスか!」ギューッ
可可「は、はい……ゴメンなさい、敵に掴まれてばかりで……」シュン
かのん「──本当だよ」
かのん「可可ちゃんったらいつも直ぐに突っ込んでいくから、だからそうやって掴まれちゃうんだ」
すみれ「ちょっとかのん!そんな言い方──」
かのん「もう心配掛けないでよ……」ポロッ かのん「怖かったんだから……っ、あんな危ない戦い方はもうやめて……」ギュウゥッ
可可「……っ、ゴメン、なさい……」ポロポロ ギュウゥッ
恋「可可さん!」ギュッ
すみれ「……本当、無事で良かったわ」
千砂都「そうだねぇ……今日も可可ちゃんに助けられちゃった」
すみれ「私も、助けられてばっかりだわ」ギリッ メイ「……」ポツン
キナコ「……」ポテポテ
キナコ「……あのね、メイちゃん。シーワンが敵に突っ込んでいく時は必ず味方がやられた時ッス」
キナコ「シーワンは、臆病なんかじゃない。一番心が強いッス。シーワンは、……ううん、可可はこの中で一番プリキュアに向いている子ッス」
キナコ「だから、プリキュアのこと、誤解しないで──」
メイ「してねぇよ」スッ メイ「私はこの泣き虫ばっかりな危なっかしいチームを強くしないといけないんだ。一緒に見守ってくれるか?キナコ」
キナコ「〜っ!」パアァッ
キナコ「はいッス!」
メイ「それなら早速、ユイガオカ王国の住民を探しに行かないと、だな」
キナコ「シキちゃんとナツミちゃんを探すッスね!分かったッス!千砂都達も聞いてるッスか!?ユイガオカ王国の住民を探すッスよ〜!」ピョンピョコ
千砂都「(今日も色々あって、でも、その分皆との気持ちが伝わり合って──ますます強くなれたような気がした。新しい仲間のメイちゃんも増えたことだし、キナコちゃんの夢に向かって一歩前進、かな)」 相変らず素晴らしいSS
今回はメイと可可が特に可愛かったな更新乙です メイ「……おい、千砂都。そんなに寝てたら寝坊するメイ。授業はどうしたメイか、授業は」
千砂都「なぁに言ってるの。ゴールデンウィーク1日目くらいゆっくりさせてよぉ……」ゴロゴロ
キナコ「ごーるでんうぃーく?それは何ッスか?」
千砂都「うーん……長い休日……みたいな」
キナメイ「「はぁ?」」ポカーン
千砂都「……と、とにかく!今日は1日くらい休ませてよ!最近プリキュアプリキュアって、気が張りつめてて寝られないんだから!」ムスーッ メイ「言ってる場合かメイ!いいから早く起きるメイ!」グイグイ
千砂都「もーっ、何?何かあるの?」
キナコ「そんなの決まってるッス!」ボフンッッ
きな子「さぁ!行くっすよ!」ジャーンッ
千砂都「……その虫取り網と虫かごは何?」ジトッ
ボフンッッ
メイ「決まってんだろ!これを使ってユイガオカ王国の住民を集めるんだ!」
きな子「スターズコレットの力が少し蘇ったことで、きな子達妖精やプリキュアである千砂都達限定で、まぁるくてちいさい生き物になってしまったユイガオカ王国の住民が見えるようになったっす!」 千砂都「それにしても虫取り網と虫かごって……雑過ぎない?」
きな子「いいから!早くかのん達を呼んで一緒に探しに行くっす!」グイグイ
千砂都「あっ!?ちょっと引っ張らないでよ〜っ!」
メイ「ユイガオカ王国の妖精探しに行くぞ〜!」ビシッ
千砂都「その姿で部屋から出たら親に見つかっちゃうよ〜!」
ガヤガヤ
千砂都母「…………何だか楽しそうね」
千砂都父「…………ああ」 −−−
空き教室
すみれ「もーっ、こんなところに呼び出して一体何の用よ。今日は私が神社の掃除当番だから妹に怒られるんだけど」
かのん「実は私も今日は買い出し当番なんだよぉ……」
千砂都「キナコちゃんとメイちゃんが早く連れて来いって言うんだから仕方ないでしょ?私だって偶にはお家でゴロゴロしてようかなーって思ってたのに」
キナコ「せっかく5人プリキュアが集まったのにダラダラしてるだけなんて勿体無いッス」 かのん「そういえば、可可ちゃんと恋ちゃんとメイちゃんは?」
すみれ「言われてみれば見てないね」
千砂都「遅刻かなぁ。12時に学校集合って言ったはずなのに」
ドタドタドタッ
ガチャッ
メイ「見つけた〜!ほら見ろこれを!」ジャーンッ
すみれ「うわっ!?な、何これ!?虫かごに変な生き物が沢山入ってんだけど!?」ゾワッ
メイ「変な生き物とはなんだ!これがユイガオカ王国の妖精だぞ!」 かのん「えぇ……あれが?」
千砂都「朝からずっとあんな調子なんだよね……」
可可「見てみて!可可も沢山見つけマシタ!」コンモリ
恋「私もです!可可さん、メイさん、早速スターズコレットに移しましょう!」スッ
可可「はいデス!」コクリ
ヒュウゥッ…
メイ「よっしゃ!10匹以上はコレットに入ったんじゃないか!?」 可可「この調子で行くデス〜!ほら、かのんサンと千砂都サンとすみれサンも!」グイグイ
すみれ「ちょ、ちょっと引っ張るの辞めなさいよ危ないでしょ!そんなはしゃいでると転ぶわよ!」
可可「なぁにを!可可はそう簡単に転んだりしませ──」ドテッ
すみれ「……ほら言ったじゃない。大丈夫?」スッ
可可「……むぅ、なんだか悔しいデス……」ギュッ
かのん「なんか、すみれちゃんと可可ちゃんって姉妹みたいだよね」
千砂都「分かる!お姉ちゃんと妹って感じ、しっくりくる!」
キナコ「何をしてるッスか!早く行くッスよ!」
キナコ「ユイガオカ王国の妖精探しに〜、れっつごーッス〜!」ビシッ −−−
メイ「これでよしっ」
メイ「皆のお陰で大体半分くらいは集まったメイ!」
キナコ「今日だけで半分も集まるなんて流石はプリキュアッス!」
キナコ「──それにしても、」チラッ
かのん「あ”あ”ぁ〜っ、きっつぃ……」グデッ
可可「クゥクゥ……もう動けマセン……」グデッ
すみれ「だらしないわねぇ、全く」 かのん「だってすみれちゃん、低いところの妖精しか捕まえてなかったじゃん!」
可可「可可達はジャンプして捕まえていたのデスよ!ずっと!」
すみれ「あんた達が小さいのが悪いのよ、私は身長高いから苦労してないもの」フフンッ
千砂都「………………」ジィィィッ
すみれ「……あ”っ」
千砂都「……すみれちゃん、言葉は凶器になるんだよ。気をつけようね……」ゴゴゴゴ
すみれ「ご、ごめん……」 恋「あ、それでは皆さん。私はこっちなので……」
千砂都「あ、そうだった……それじゃあ恋ちゃん!また明日!」ブンブン
恋「──また、明日……。はい!また!」フリフリ
恋「(また明日、なんて手を振ったのは何年ぶりでしょうか……何ででしょう……頬が緩んでしまいます……)」フニャリ
ガサッ
恋「……あら?」
恋「あれは……妖精さん、でしょうか?」ヒョコッ ???「あ、ぅ……」ポスッ
恋「!……わ、ワンちゃん!?大変です!早く手当しないと!」バッ
???「キナコと……メイは、どこ……?」ポソッ
恋「キナコさんとメイさん?……も、もしかして貴女、おふたりのお友達ですか!?」タッタッ
???「……レーダーが、ふたりを指してるの……近くに居るはずなのに、見つからなくて……力も無くて、ここに居るのが限界……」グデッ
恋「分かりました、一旦私の家に行きましょう。話はそれからです!」タッタッ
恋「──そういえば、貴女、お名前は?」
???「……名前は、シキ」
シキ「ユイガオカ王国の妖精、シキ」
恋「シキさん、分かりました。直ぐに手当しますから」 −−−
ピコンッ
千砂都「あ、皆待って。恋ちゃんからメッセージだ」
恋『まだ私の家の近くに居るようでしたら、今すぐ私の家へ来て頂けないでしょうか。キナコさんとメイさんの友人を見つけました』
キナコ「キナコの友達!!もしかして、もしかしてっっ!!!」バッ
メイ「まさかのまさかメイ?!急ぐメイ!」
ボフンッッ
きな子「さぁ、れっつご〜っす!!」タッタッタッタッ
メイ「行くぞきな子〜!!」タッタッタッタッ
かのん「逆逆!そっちじゃないってば!」 きな子「な、っ……しくったっす!行くっすよメイちゃん!」タッタッタッタッ
メイ「かのんも行くぞ!」ガシッ
かのん「え、ちょっと待っ──」
きな子「行くっすよ〜!!!」タッタッタッタッ
メイ「今会いに行くぞ〜!」タッタッタッタッ
かのん「ぎゃああああっ!早い!早いとまってええええぇぇえっ!!!」ズルズル きな子「な、っ……しくったっす!行くっすよメイちゃん!」タッタッタッタッ
メイ「かのんも行くぞ!」ガシッ
かのん「え、ちょっと待っ──」
きな子「行くっすよ〜!!!」タッタッタッタッ
メイ「今会いに行くぞ〜!」タッタッタッタッ
かのん「ぎゃああああっ!早い!早いとまってええええぇぇえっ!!!」ズルズル 千砂都「えっと……」
すみれ「追い掛けるしかなさそうね、行くわよ!」タッ
可可「も、もう走れないデスぅ〜……っ」エーン
千砂都「頑張って可可ちゃん、ほら行こっ!」ギュッ
可可「ううぅ……走れないのにぃ……っ」タッ −−−
葉月恋宅
千砂都「──倒れてた?」
恋「はい、このメガネを付けながら倒れているところを発見しまして……」コトッ
すみれ「何?この胡散臭いメガネ」カチャッ
シキ「それは、キナコやメイの場所が分かるレーダー付きメガネシキ」ヌッ
すみれ「ぎゃああっ!?背後に回るんじゃないわよ背後に!」ビクッ キナコ「ダメッスよシキちゃん!ちゃんと寝てないと!」ポテポテ
メイ「そうだメイ!ちゃんと寝て休めメイ!」ポテポテ
可可「弱りながらも逃げてきたと聞いてはいマシタが、意外と大丈夫そうデスね?」
シキ「睡眠と食事はバッチリ。恋が助けてくれたシキ」ヒョイッ
かのん「し、シキって……また変な語尾の生き物が……」ニガワライ シキ「人間界に逃げてきた時は力が無くて動けなかったシキ。だけど、道端に隠れて休養を取っていく内に動けるようになってシキが自分でメガネを作ったシキ」チャキッ 👓
シキ「はぐれたキナコやメイ、それからナツミを探す為のレーダーを付けて、キナコ達を探し始めたシキ」
シキ「だけどお腹が空いたり……人間界の環境に慣れなかったりで、力を無くして倒れているところを恋が拾ってくれたシキ」 キナコ「ナツミちゃんのレーダーは見つかったッスか……?」
シキ「残念だけど、ナツミだけは見つからなかったシキ」フルフル
メイ「そうか……」ショモ
千砂都「キナコちゃん、メイちゃん……」
シキ「──ただ、」 シキ「このレーダーは人間の姿になると反応しないシキ。だからキナコやメイも稀に反応しないことがあったシキ。だから、ナツミはもしかしたら人間の姿になっているかもしれないシキ」
可可「良かったじゃないデスか!それならまだ希望はありマスよ!」パアァッ
すみれ「そうね、まだ見つからないって決まったわけじゃないし。シキが回復したらまた別の機械を作ってくれるかもしれないしね」
恋「そうですね!だから不安にならなくても大丈夫ですよ」
キナコ「そうッスか……?」
メイ「恋がそこまで言うなら……」コクリ シキ「……人間になれるようになったら、作り始めるから時間は掛かると思うけど……やってみるシキ」コクリ
千砂都「段々増えていくねぇ、プリキュアも妖精も」
恋「千砂都さんも大変ではないですか?キナコさんもメイさんも一緒に家に預かっておくのは……」
千砂都「勿論大変だよぉ……ふたりとも、所構わず騒ぎ始めるから今朝親にバレそうになっちゃって」
すみれ「最悪ねそれ……」 メイ「め、メイの所為じゃないメイ!」
キナコ「いやいや絶対メイちゃんの所為ッス!メイちゃんが暴れたりするからッス!」
メイ「メイがいつ暴れたっていうメイ!」ムキーッ
可可「仲良しさんデスね〜♪」
かのん「これの何処が仲良しに見えるの……」
恋「では、シキさんは私が預かっても宜しいでしょうか?」
千砂都「恋ちゃんが?」
恋「……はい、私の家には空き部屋が沢山あるのでそこを使って頂けたらと思いまして」 千砂都「私は良いけど、シキちゃんは?」
シキ「……恋は良いシキ?」
恋「ええ、家族が1人増えたと思えば楽しいですから」
シキ「それなら、よろしくお願いするシキ」ペコリ
可可「えー!良いなぁ可可もメイを預かりたいデス〜!」
メイ「メイもクゥクゥの家行きたいメイ!」パアァッ
千砂都「う、うーん……騒音厳禁の可可ちゃんの家は、向いてないかな……」トオイメ
可可「そんなぁ……」シュン シキ「!」ハッ
シキ「何か、来るシキ……!」ゾワッ
\ドォォォォォォォォォォォォン!!!/
「きゃああっ!」
恋「この声……、サヤさんです!」バッ
千砂都「もぉ、こんな時に!」ダッ
ウルサイナー「ウルサイナー!」
かのん「やっぱりあいつが……っ、」ダッ 恋「サヤさん!無事ですか!?」
サヤ「れ、恋様……!今すぐ逃げてください!ここは危険です……!」ガクガク
可可「キナコ、メイ、シキ!サヤサンを連れて安全な場所へ移動してくだサイ!」
シキ「め、メイ……っ」アワアワ
ボフンッッ
メイ「大丈夫だ。シキは私が……きな子、お前はこのメイドを頼む!」ギュッ
きな子「分かったっす!……立てるっすか?」スッ
サヤ「……え、ええ……でもお嬢様達が!」
恋「サヤさん。私は大丈夫です。きな子さん達の指示に従って下さい」
サヤ「ですが!」
すみれ「良いから早く行きなさいったら行きなさい!」
サヤ「……っ、分かりました……」タッ
きな子「行くっすよ!」タッ
メイ「きな子!こっちだ!」タッ 千砂都「……よし、行ったね」
千砂都「それじゃあ皆、行くよ!」サッ
全員「「「「「プリキュア!スーパースタート!!」」」」」
キラーン!
キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」
キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!!」
キュアサターン「銀河に散らばる無数の惑星!キュアサターン!」
キュアウィッシュ「受け継ぐ願い!キュアウィッシュ!!」
全員「「「「「スーパースター!プリキュア!」」」」」バアアアアンッッ ナイトセクシー「スーパースター、プリキュア……見ていない間に人数も増えて強くなった気でいるのでしょうけど、そうはいかないわよ!」ビュッ
キュアサークル「っ!早い……!」スッ
キュアサターン「このっ!」ブンッ
ナイトセクシー「……っ、遅いわよ!」ヒュッ ボコォッ
キュアサターン「ああぁっ!」ドッシーンッ
キュアサークル「サターン!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」クワッ
キュアディーバ「サークル、危ない!」 キュアシーワン「任せてくだサイ!」キラーン!
キュアシーワン「プリキュア!スターダストシャワー!!」ドーンッッ
ウルサイナー「ウルサイナー!?」ドッシーンッ
ナイトセクシー「ウルサイナー!……このっ!」ブンッ
キュアウィッシュ「ふっ!」バシッ
キュアウィッシュ「私の大事な御屋敷で暴れないで下さい!」ブンッ
ナイトセクシー「くっ、ぅあっ!!」ドッスーンッッ キュアディーバ「今だ!」キラーン!
キュアディーバ「プリキュア!スターリズムバースト!!」ドゴォッッ
ナイトセクシー「かはっ!?」
キュアウィッシュ「ナイスですディーバ!」
ウルサイナー「ウルサイナー!」ブンッ ブォォンッッ
キュアディーバ「あ、危ない!」
サークル&サターン「「おりゃあぁっ!」」ガシッ
キュアシーワン「サークル!サターン!」 キュアサークル「ぅぐぐ……ウィッシュ!早くトドメ刺して!」プルプル
キュアウィッシュ「わ、分かりました!」キラーン!
キュアウィッシュ「プリキュア!ミッドナイトアロー!!」ビュッッ
ウルサイナー「う、ウルサイナー……」ショワーンッッ…
ナイトセクシー「こ、この……っ」ボロボロ
ナイトセクシー「お、覚えときなさいプリキュア!」ヒュッ キュアサターン「はぁぁ……疲れた、っと……」グデッ
キュアサークル「今日は早く片付いたね」ポスッ
キュアシーワン「ワタシ達のコンビネーションが上手く行っている証拠デスね!」
キュアディーバ「まだまだ危なっかしいところはあるけど……何とかチームとして形になってきた感じはするよね!」
キュアウィッシュ「そうですね!仲間を思いやり、相手の先の行動を読んで動けるようにもなりましたし!」
キュアサークル「これならエーデルにも勝てるかもっ?」
キュアサターン「それはどうかしら……あいつは桁違いで強かったし、またこの間と同じように手も足も出ないかも……」
キュアウィッシュ「そうですね……とても手強い相手でした……」 きな子「サークル!ディーバ、シーワン、サターン、ウィッシュ〜!」トテテテッ
メイ「良かった!やっつけたんだな!」
サヤ「……お嬢様、なのですか……?」
キュアウィッシュ「…………」ショワーンッッ
恋「……はい……心配掛けてしまってすみません、サヤさん……」シュン
サヤ「!」ギュッ
サヤ「お嬢様……っ、無事で良かったです……」ギュウゥッ
恋「わ、わっ、サヤさん苦しいですっ……」アワアワ
サヤ「皆様も、ご無事で……!」 可可「あ、はは……バレちゃい、マシタね」
千砂都「こればっかりはしょうがないね。シキちゃんを預かる上でも理解してもらっていた方が良いかもしれないし」
シキ「……」ポテポテ
かのん「あ、シキちゃん!」
シキ「貴女達が、プリキュアだったシキ……」
かのん「そういえば言ってなかった気がする……そうだよ、私達がプリキュアなんだ」
シキ「そう、シキか……」 すみれ「どうかしたの?」
シキ「……いや、貴女達が変身する前は頼りなかったのに、変身したら強くてビックリしたシキ」
すみれ「ふふん、でしょう?私達、プリキュアになったばかりだけれど、強い自信あるのよ!」
シキ「……それなら、強いプリキュアに頼みがあるシキ」
千砂都「頼み?」
シキ「……」コクリ
きな子「シキちゃん、何を頼むつもりっすか?」 シキ「さっき、ウルサイナーとナイトセクシーにレーダーを向けたら微かにナツミを感じたシキ」
メイ「う、嘘だろ……ということは……」
シキ「うん。ナツミは、ドントライクに拉致されている可能性が高いシキ」
全員「え、ええぇえええええぇ!?!?!?」 すみれ「それ本当ったら本当!?」
可可「な、何かの間違いとかでは!?」
シキ「本当シキ。シキのレーダーは嘘をつかないシキ」
きな子「どどどどどうしたらいいっすか!?」
メイ「ナツミは無事なのかよ!?」
シキ「それは、分からないシキ……」シュン
千砂都「そ、それなら……何とかしなくちゃっ」
かのん「そ、そうだね……助けに行かないと!」
恋「シキさん、ドントライクのアジトは分からないのですか?」
シキ「……明日、明日までにアジトを割り出せるレーダーを作ってみるシキ」
千砂都「(わ、私達、一体どうなっちゃうんだろう!?)」 ちゃんと読んでるぞー
このSSの可可ちゃんかわいい 見返していたら少し分かりにくかったので、
>>2 から1話、 >>47 から2話、>>94 から3話、 >>113 から4話、 >>186 から5話、 >>222 から6話、 >>263 から7話です。
自分でもどのくらいの長さになるか分からないですが、ゆっくり書いていきます。 めちゃくちゃミスってました。
次からは何話、と書いてから始めます! 8話
カタカタッ カタンッ…
シキ「……出来た。ナツミのレーダーとドントライクのアジトを割り出す機械……」
シキ「(これで……助けられる……)」
コンコンッ
ガチャッ
恋「シキさん、入ります──よっ!?」ゾッ
恋「な、何ですかこの機械だらけの部屋は!?」ワタフタ シキ「少しだけ、改造したシキ」
恋「少しというレベルではないのですが!?」
シキ「恋、出来上がったシキ。ナツミを助けるレーダー」スッ
恋「そ、そんな早く!?」
シキ「……でも今は深夜2時。到底助けに行ける時間じゃないシキ。千砂都達はおろか、ドントライクの人達もまだ寝ている可能性が高いシキ」
恋「千砂都さん達はともかく……ドントライクの人達まで考慮に入れる必要は無いのでは……?」
シキ「決行は明日の朝。ドントライクのアジトに乗り込むシキ」
恋「わ、分かりました。皆さんには私が予め連絡を取っておきます」 シキ「……それで、もう深夜だけど恋は何していたシキ?」
恋「し、シキさんが気になって眠れなくて……その、心配で……」
シキ「全く困った心配性シキ」
シキ「……じゃあシキが寝たら恋も寝られるシキ?」
恋「えぇ……」コクリ
シキ「……恋の部屋で寝るシキ。連れて行ってシキ」ポスッ
恋「〜っ!はい!」パアァッ −−−
翌朝
キナコ「ナツミちゃん用のレーダーが出来たって本当ッスか!?」
シキ「うん、出来たシキ」
千砂都「す、凄い……こんな早く!?」
かのん「じゃ、じゃあ早く出発しないとだよね!その、ナツミちゃんって子を探しに!」
メイ「でも油断は出来ないメイ。アジトに乗り込むってことはサニパァやナイトセクシーは勿論、エーデルとも戦うことになるメイ」 可可「3人も……勝てマスかね……」
すみれ「勝てる勝てないの問題じゃないわ。勝たないといけないのよ、私達は」
可可「デスが……」シュン
すみれ「大丈夫、5人も居るんだから。元気出して」
可可「……はい」コクリ
恋「それでは、行きましょう!」グッ −−
きな子「この、壁っすか……?」
四季「間違いない。微かだけど、ここからナツミちゃんのレーダーを感じる」
メイ「……冗談だろ?ただの壁だぞ」
四季「そんなことない。私が新しく作ったレーダーは人間の姿になってもレーダー反応を拾えるの」
メイ「なら何処に居るってんだよ。私達妖精でも千砂都達人間でもこの壁には入れないぞ」 千砂都「でもこの壁、なんか変な感じしない……?」
かのん「変な感じ?」
千砂都「うん、なんか……何処かと繋がってるような気がするんだよね」
かのん「そう言われると……確かにそんな気してきたかも……」
???「──キナコ、メイ、シキ……ごめんなさいっ……」グイッ
きな子「その声、ナツミちゃ──ぅわあぁっ!?」ビュッ
メイ「お、おいきな子!?一体どうし──っ!?」ビュッ
四季「ふ、2人とも!待っ──!!」ビュッ すみれ「な、なんなのったらなんなの!?何かに引っ張られて壁に吸い込まれて行ったわよ!?」
可可「グズグズ言っていられまセン!早く追い掛けましょう!」グッ
すみれ「この壁に飛び込むっての!?無理に決まってんでしょそんな!」
可可「無理だなんて決めつけないでくだサイ!きな子達を追い掛けないとスターズコレットが奪われてしまいマス!」
恋「……っ、行きましょう……それしかないんです!」
千砂都「……行こう」タッ −−−
???
きな子「いったたた……なんすか、ここ……」キョロキョロ
???「良くやったわね。偉いわ」
メイ「お、お前は……!」
四季「……ナイトセクシー……」
ナイトセクシー「こんにちは、妖精さん」
きな子「ということは、本当にここはドントライクのアジトっすか!?」 夏美「ご、ごめん……ごめんなさい……私……」ガクガク
メイ「夏美!お前、私達を騙したのか!いつからそっちの味方になったんだ!」
夏美「こうするしか無かったんですの!……そうしないと……っ!」ガクガク
四季「夏美ちゃん……」
夏美「本当はきな子とすれ違った時に決行しろと言われていたんですの……でも、でも……っ!」
メイ「ふざけんじゃねぇぞ!お前、どうなるか分かってんのか!?」 バッ
サニパァ「喧嘩はもう済んだかな〜?」ヒョコッ
きな子「は、早くここから出せっす!」
サニパァ「悪いけど、私達はこれからプリキュアを倒して貴女達からスターズコレットを奪うって役目があるんだ。手短に終わらせたいし……」
ヒュッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キナコ「あうぅ……」ポスッ
メイ「く、くそ……っ」ポスッ
シキ「……シキぃ……」グデッ
ナツミ「ぅ、っつつ……キナコ!メイ!シキ!」バッ ナツミ「どうして……どうしてこんなことするナツ!」
サニパァ「どうしてって……この子達をここに連れて来たのは貴女だよね?」
ナツミ「っ……」
サニパァ「確かに頼んだのは私達だよ?そうすればスターズコレットも簡単に手に入るかな〜って思って!」
サニパァ「でもまさか、本当に連れてきちゃうなんて思わなかったよ!貴女のこの子達に対する思いって、そういうものだったんだ!」
ナツミ「ち、違う……ナツミは……っ」
ナツミ「ナツミはぁ……っ、」ポロッ
「「「「「プリキュア!スーパースタート!!」」」」」 キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」
キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!!」
キュアサターン「銀河に散らばる無数の惑星!キュアサターン!」
キュアウィッシュ「受け継ぐ願い!キュアウィッシュ!!」
全員「「「「「スーパースター!プリキュア!」」」」」バアアアアンッッ ナイトセクシー「プリキュア……っ!」ギリッ
サニパァ「パアッ!本当に来た!」
キュアシーワン「キナコ!メイ!シキ!」バッ ギュッ…
ナツミ「あ、ぁぅ……」ガクガク
キュアサークル「……ナツミちゃん、大丈夫?」
ナツミ「ご、ごめんなさいっ……ナツミが、ナツミがみんなを……」ガクガク
キュアサークル「大丈夫。私達に任せて」 キュアディーバ「たああぁっ!」ビュッ
ナイトセクシー「っ!」ガシッ
ナイトセクシー「よくもあの時当ててくれたわね……」プルプル
キュアディーバ「っふふ、私だって負けてられないよ」プルプル
キュアディーバ「──でも、ちゃんと後ろも見張ってる必要があるんじゃない!」
ナイトセクシー「なっ!?」バッ
サターン&ウィッシュ「はああぁっ!」ブンッ
ナイトセクシー「がはっ!?」ズザアァァッ サニパァ「ナイトセクシー!」ハッ
サークル&シーワン「とりゃあぁっ!」ブンッ
サニパァ「わあぁっ!?」サッ
キュアサークル「貴女の相手は、」グッ
キュアシーワン「ワタシ達デス!」ダッ
サニパァ「っ、いいね、いいねぇ!」ダッ キュアサターン「たあぁっ!」ブンッ
キュアディーバ「それぇぇっ!」ブンッ
ナイトセクシー「所構わず殴ったり蹴ったりしてくるなんて、とんだ脳筋ねっ!」サッ
キュアウィッシュ「避けてばかりではかっこ悪いですよ!」スッ
キラーン!
キュアウィッシュ「プリキュア!ミッドナイトアロー!!」ビュッッ
ナイトセクシー「くっ!?」ボコォッ ナイトセクシー「(この子達、コンビネーションが上がってる……どうしてっ!?)」
キュアサターン「考え事してる暇あるなんて随分余裕ね!」キラーン!
キュアサターン「プリキュア!ギャラクシーダイナマイトー!!」ドッカーンッッッ
ナイトセクシー「がはっ!?」
サニパァ「!」ハッ
サニパァ「(このままじゃナイトセクシーがやられちゃう……!)」
サニパァ「(私も何か動かないと──っ!?)」ゾッ
キュアシーワン「逃がしまセンよ!」キラーン!
キュアシーワン「プリキュア!スターダストシャワー!!」ドーンッッ
サニパァ「くぅっ!」ズザアァァッ サニパァ「(ナイトセクシーのところに近付けない!)」
サニパァ「(何としてでも動かなくちゃ!)」バッ
キュアサークル「逃がさないって言ったよね?」ニッ
サニパァ「!」ゾワッ
キラーン!
キュアサークル「プリキュア!マンマルアターック!!」バシーンッッ
サニパァ「……っ、く……」バタッ
ナイトセクシー「……さ、……サニパァ……」プルプル ナツミ「……プリキュアっ!皆で力を合わせて必殺技ナツ!」
キュアサターン「そんなことが出来るの!?」
キュアサークル「取り敢えずやるだけやってみよう!」
キラーン!
全員「「「「「プリキュア!スターライト・プロローグ!!」」」」」ドッカーンッッ
キュアウィッシュ「はぁっ……はぁ……」
キュアシーワン「や、やりマシタか……?」 ザッ
サニパァ「……やっぱり強いね、キミ達」スゥゥ…
キュアシーワン「か、身体が……」
サニパァ「力を失うと私達は消えちゃうんだ…」
ナイトセクシー「消えてしまう前に、貴女達に話しておきたいことがあるの」
キュアディーバ「は、話しておきたいこと……?」
サニパァ「うん。あのね、エーデルは相手を洗脳出来るの」
キュアサークル「せ、洗脳!?」 ナイトセクシー「私達も元々洗脳されていたのだけれど……貴女達と戦う度に貴女達に対して好意的な感情が芽生えてしまった所為で、戦意を失ったの」
サニパァ「そう。だから私達の洗脳は段々と解けていった。それから──」
サニパァ「控えてる敵はエーデルだけじゃない。これだけは覚えておいて」
ナイトセクシー「貴女達は今まで以上に苦戦する相手だと思うわ。エーデルと同じくらいの強さの相手なの。私達とは比べ物にならない」
キュアサークル「え、……え!?ちょっとそれはどういう……」
スゥッ……
キュアシーワン「き、消えちゃいマシタ……」 キュアサターン「エーデルと互角の相手が、まだ居るってこと……?」
キュアディーバ「嘘だよ……勝てっこない……」
キナコ「プリキュア!……キナコ達を助けてくれてありがとッス!」ポテポテ
メイ「ナツミも無事で良かったメイ……」ホッ
ナツミ「お、怒ってないナツ……?」
シキ「詳しい話は後で聞くシキ。今は無事で安心シキ」
ナツミ「メイ……シキ……」
バッ
キナコ「わあぁっ!?」
キュアサークル「キナコちゃん!」
エーデル「サニパァもナイトセクシーも!使えないわ!」ギュウゥッ
エーデル「貴女達、……容赦しないから!」ヒュッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!! エーデル「はぁっ……はぁ……どうして、どうしてどうして!」クワッ
エーデル「どうして皆こんなに直ぐに洗脳が解けてしまうの!?そんなに弱い意志だったの!?」
エーデル「……許さない、プリキュア!絶対に許さない!」
キナコ「え、エーデル……っ」ガクガク
エーデル「……貴女達、出番よ……」
キナコ「──っ!?あ、あれは……!?」 ???「やっと呼んでくれましたね。待ちくたびれましたよ」
???「身体が動かなくなるとこでした!」
???「ほ、本当に私達の出番ですか!?……さ、サニパァもナイトセクシーも負けちゃうくらい強いのに……」
???「まあまあ、あれこれ言ってても仕方ないじゃん?出番です〜って言われたら出て行くのが私達の役目なんだから」
???「エーデル様、本当に私達で良いんですか?」
エーデル「もう貴女達しかいないの!プリキュアを……プリキュアを倒して!」
???「分かりました」
???「私達に、任せてください」 −−−
キュアサターン「くっ……ったた……って、ここ、学校の、空き教室……!?」
キュアディーバ「私達追い出されちゃったってこと!?」
キュアウィッシュ「キナコさんは!?キナコさんはどうなるんですか!?」
キュアサークル「シキちゃん!もう一回アジトには乗り込めないの!?」
シキ「…………レーダーの反応は出るシキ、でも今日はもう無理みたいシキ……何故かアジトへの入口が見えないシキ」
キュアシーワン「一体、どうしたらいいんデスか……」 ナツミ「……明日じゃないと、行けないナツ……?ナツミの所為で、キナコは……」
メイ「それは違うメイ!ナツミは悪くないメイ!」
ナツミ「でも……っ、」
キュアサークル「……一体落ち着こう」
キュアサークル「明日まで乗り込めないならその間に作戦を立てよう。キナコちゃんをどうしたら救えるのか。それから、サニパァやナイトセクシーが言っていた敵に備えて……」
キュアサターン「……そうね、何も出来ないからってこのままじっとして居られないわ」
キュアシーワン「キナコの為、デス」グッ シキ「そういえば……スターズコレット、……持っていたのって……」
メイ「キナコだ……」ゾッ
キュアウィッシュ「キナコさんが……」
キュアディーバ「き、きっと大丈夫!キナコちゃんはそう簡単に渡したりしないよ!信じよう」
キュアサークル「(私達は、キナコちゃんを救えるのかな。スターズコレットを取り返せるのかな。──これから出てくる敵に、立ち向かえるのかな……)」
キュアサークル「(不安で不安で堪らない。怖い。……私達は、勝てるのかな)」 今気が付きました。名前が(八つ橋)から(あら)になっていますが、変わらず本人です。ネット回線が安定しない為、それに伴い名前も変わりつつではあるかもしれませんが、よろしくお願いします。 サニパァの扱いも女児アニメと思うとなんかしっくり来る 9話
嵐千砂都宅
千砂都「……」ゴロッ
千砂都「……私がちゃんと見ていたら……キナコちゃんは拐われずに済んだのかな……」ギュッ
千砂都「(悔しい……悔しいよ……)」
コンコン
千砂都母「千砂都、お友達が来てるわよ」
千砂都「友達……?こんな時間に誰が……」ガチャッ かのん「あ、はは……来ちゃった……」
恋「すみません、突然押し掛けて……」
千砂都「かのんちゃん!恋ちゃん!」パアァッ
千砂都「なになに、どうしたの?」
かのん「用は無いんだけど…、不安で……」
恋「千砂都さんも、私達と同じ気持ちなのではないかと思いまして……2人で引き返して来たんです。……迷惑でしたか?」 千砂都「ううん!全然!寧ろ来てくれて嬉しいよ!」ギューッ
かのん「わ、わあっ!?ちぃちゃん!?」
恋「どうしたのですか!?突然抱き着いて!」
千砂都「何でもないっ!ただこうしたくなっちゃって!」ギューッ
かのん「もー、なにそれ?じゃあ私も!」ギューッ
恋「わ、私も……っ!」ギュッ
千砂都「えへへ、ぎゅーっ!」ギュウゥッ
千砂都「(なんでだろう……安心しちゃった……)」 −−−−
平安名すみれ宅
すみれ「………………」
すみれ「(サニパァとナイトセクシーは、洗脳されていたのね……エーデルは、どうしてこんなことするのかしら……)」
すみれ「(……それより、キナコよね……どうしたらいいの……)」
コンコン
すみれ妹「お姉ちゃん、お姉ちゃんの友だ──ってお姉ちゃん顔怖い!」ギョッ
すみれ「えっ、え!?そんなに!?」ガーン
すみれ妹「酷い顔してるよ?怒った時のお母さんみたい!」 すみれ「なんですってぇ!?……って、私の友達?誰よ、こんな時間に」
すみれ妹「えっとね、くーくーって人!」
すみれ「え?可可が?」
ガチャリ
すみれ「な、何しに来たのよ……」
可可「すみれサン、あの……今夜は泊まりに行ってもいいデスか?」
すみれ「え"っ……え?」
可可「だ、ダメデスか……?」
すみれ「……い、いや良いんだけどどうして私の家?」 可可「……恥ずかしいので絶対に言いまセン。すみれサン、笑うに決まってマス」
すみれ「何でよ……笑わないから言ってみなさい」
可可「……お姉ちゃんに、似てるんデス」
すみれ「お姉ちゃん?あんたお姉ちゃんが居たの?」
可可「悪いデスか!?」
すみれ「悪いとは言ってないじゃない!」 可可「……可可、明日が怖いんデス。可可は戦うことが得意ではありまセン……いつも可可が弱い所為で、皆サンに迷惑掛けてしまいマス……」
可可「だから、明日もそうなってしまうんじゃないかなって……可可の所為で、キナコを助けることが出来ないんじゃないのかなって……」ウルッ
すみれ「……あのねぇ、何を勘違いしてんだか知らないけど、誰も可可の所為とか、可可が弱いとか思ってないわよ?」
すみれ「可可は強いわ。何よりも、心が強い。力が無くたって良いじゃない。私達は5人居るのよ。誰か1人でもサポートに来てくれるわよ」
すみれ「少なくとも私は、可可に何度も助けられたのよ。私が投げ飛ばされたり、蹴り飛ばされたりした時、いつも真っ先に向かって行くのは可可じゃない」
可可「それは……」 すみれ「私だって明日が怖い。さっきまで思い詰めていて、妹に顔が怖いって言われたばっかりだもの」
すみれ「だから、可可が来てくれて安心しちゃった。……今日は泊まって行ってくれる?」
可可「〜っ!はい!」パアァッ −−−−
空き教室
メイ「……シキ、ナツミ。思い込み過ぎだメイ」
シキ「……でも、シキがちゃんとしたレーダーを作ることが出来たら、今にでもキナコを助けに行けたシキ……」シュン
ナツミ「ナツミが、キナコ達を巻き込んだせいで、……こうなってしまったナツ……」
メイ「今更悩んだって仕方ないことメイ。メイだって、キナコのこと、守ってあげられなかったメイ」 メイ「それに、問題はひとつじゃないメイ」
シキ「スターズコレット……」
ナツミ「今世界が絶望に飲まれていないってことは、まだキナコは頑張ってスターズコレットを守ってるナツ?」
メイ「それは分からないメイ。……でも、」
メイ「でも分かるメイ。キナコ、今すっごい怖い思いをしてると思うメイ。だからこそ、メイ達が前を向いていかないといけないメイ」
シキ「……うん、シキ達がプリキュアをサポートするシキ」コクリ
ナツミ「…………ナツ」コクリ −−−−
ドントライク アジト
エーデル「…………」イライライラ
きな子「…………」アワアワ
きな子「(……スターズコレット、全然奪いに来ないっすね……というかそれ以前に──)」
きな子「う、UNO……」サッ
エーデル「はぁっ!?もうUNO!?手札おかしいでしょ!ズルしてるわね!?」クワッ
きな子「ひ、ひいぃっ!してないっすしてないっす!無罪冤罪ごめんなさいっす!!」ピャーッ
エーデル「あんた初めてUNOやるって言ってたわよね!?何でさっきから初めてやるゲームに私がぼろ負けしてるのよ!」イライラ
エーデル「トランプもオセロも負けたし、今度こそはって思ったらUNO!?ふざけてんでしょ!」バンッッ
きな子「そ、そんなこと言われてもぉ……」 エーデル「私は機嫌が悪いのよ。……分かってるわね?」
きな子「ひ、ひぃっ!?」ビクッ
きな子「(こ、今度こそスターズコレットが──!?)」
エーデル「次は人生ゲームで勝負よ!」
きな子「え、えぇ……」
きな子「(……なんか、悪い人には見えないっすけどねぇ……この人)」ウーン
きな子「(ってダメダメ!きな子達の故郷、ユイガオカ王国を滅ぼしたのはこいつっすよ!情に流されちゃダメっす!)」ブンブン エーデル「今から持ってくるから、絶対そこに居なさいよ!」ビシッ
きな子「は、はいっす!」ビクッ
きな子「──そういえば、さっき出てきた5人組の女の子、あれは誰っすか?」
エーデル「……」ピタッ
エーデル「最終兵器、と言うべきかしら」
きな子「最終兵器?あの女の子達が?」 −
???『やっと呼んでくれましたね。待ちくたびれましたよ』
???『身体が動かなくなるとこでした!』
???『ほ、本当に私達の出番ですか!?……さ、サニパァもナイトセクシーも負けちゃうくらい強いのに……』
???『まあまあ、あれこれ言ってても仕方ないじゃん?出番です〜って言われたら出て行くのが私達の役目なんだから』
???『エーデル様、本当に私達で良いんですか?』
エーデル『もう貴女達しかいないの!プリキュアを……プリキュアを倒して!』
???『分かりました』
???『私達に、任せてください』 −
きな子「(雰囲気は皆に似ていた気がするっすけど……あれの何処が最終兵器っすか……?)」ウーン
きな子「(なんというか……闇に染まった、プリキュア、みたいな……っ!)」ハッ
きな子「そ、そういうことっすか!?」
エーデル「明日でこの世界も終わるでしょうね。それまで沢山遊びましょう」
エーデル「──妖精さん」
きな子「〜っ!」ゾワッ −−−−
翌日
カタカタ カタンッ
シキ「見つけたシキ。キナコのレーダー」
かのん「いよいよ、なんだね」
メイ「……待ってろ、キナコ……今メイ達が助けに行くメイ……」
ナツミ「……ナツ……」
恋「……私達、勝てるでしょうか……」
可可「か、勝てるかどうかじゃないデス!」
可可「勝たなきゃ、いけないんデス」グッ
すみれ「……そうね、その通りだわ」
すみれ「行きましょう。キナコのところに」
千砂都「そうだね。よし、皆、行くよ!」サッ 全員「「「「「プリキュア!スーパースタート!!」」」」」
キラーン!
キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」
キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!!」
キュアサターン「銀河に散らばる無数の惑星!キュアサターン!」
キュアウィッシュ「受け継ぐ願い!キュアウィッシュ!!」
全員「「「「「スーパースター!プリキュア!」」」」」バアアアアンッッ
キュアサークル「さぁ、行こう!」
スウゥッ…
チャポンッ…… −−−−−−−−−−−
−−−−−−−
−−−−
????
キュアウィッシュ「こ、ここは……何処でしょうか……」
キュアディーバ「分からないけど……バラバラに来ちゃったみたいだね。これじゃ皆と合流出来ないよ……」
キュアサークル「キナコちゃんを助ける為にも早くシーワン達と合流しないとだよ」
キュアディーバ「それはそうだけど、……折角このままキナコちゃんを助けられると思ったら今度はこれだよ!?おかしくない!?」
キュアウィッシュ「ディーバ、一度落ち着きましょう?焦っていてはエーデルを倒すことができません」 キュアディーバ「ウィッシュはどうして落ち着いていられるの!?キナコちゃんが捕まって、シーワンやサターンとはぐれたんだよ!?それなのによくそんな呑気で居られるよね!」
キュアウィッシュ「なっ……!ですが、そこまで焦っていてはまた同じように味方を攻撃してしまうことだって!」
キュアディーバ「ウィッシュこそシーワンに一度必殺技を向けたじゃない!どうして私だけ責められないといけないの!?」
キュアサークル「ちょっとふたりとも!喧嘩してる場合じゃないよ」
エーデル「ご機嫌よう、プリキュア」スッ
キュアサークル「エーデル!キナコちゃんは何処!?」
エーデル「そう簡単に教えるほど私もお人好しじゃないのよ。分かるでしょ?」
エーデル「大丈夫、直ぐに分かるわ」スッ
キュアサークル「……っ!?」ハッ キュアサークル「ディーバ!ウィッシュ!避け──」
エーデル「楽しんで、おふたりさん」ヒュッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサークル「……っっ、ディーバ、ウィッシュ!大丈夫!?」キョロキョロ
スッ
キュアディーバ「……!」ブンッ
キュアサークル「でぃ、ディーバ……!?ど、どうしたの!?」サッ
キュアウィッシュ「っ!」ヒュッ
キュアサークル「…っかは!?」ドゴォッ
キュアサークル「……っつ…、ディーバ……?ウィッシュ……?」プルプル
キュアディーバ「…………ねぇ、どうして避けるの?」ザッ
キュアウィッシュ「……貴女が下手なのでしょう」パッパッ
キュアサークル「な、何……?どうしたのふたりとも……っ」 −
サニパァ『あのね、エーデルは相手を洗脳出来るの』
−
キュアサークル「(嘘、でしょ?……もしかして、そういうこと?)」ゾッ
キュアサークル「(かのんちゃん、恋ちゃん……2人とは戦いたくなかったなぁ……なんて)」
キュアサークル「(でも……)」
キュアサークル「さぁ、かかって来なよ!」サッ
キュアサークル「(2人を救う最善策は、これしかないんだ)」ダッ −−−−
????
キュアサターン「──良かった!シーワンもここに居たのね!」タッ
キュアシーワン「ここは一体何なんデスか……?」キョロキョロ
キュアサターン「さぁ?……でも早くここから抜け出さないとキナコを救えないわよ……出口を探さなくっちゃ……」キョロキョロ
エーデル「……プリキュアっ!」ヒュッ
キュアシーワン「!危ないデス!」バッ
キュアサターン「な、何!?」ハッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
キュアサターン「シーワン!大丈夫!?」ユサユサ
キュアシーワン「はい、なんとか──っ!?」ズキッ
キュアシーワン「あああぁっ!!」ジタバタ
キュアサターン「シーワン!?ちょ、ちょっと!大丈夫なの!?」スッ キュアシーワン「っ!!」ギロッ
キュアサターン「し、シーワン……!?……あんた、まさか……っ」ゾッ
エーデル「その人は敵よ、倒しなさい」
キュアシーワン「おりゃああぁっ!」ブンッ
キュアサターン「っ!」サッ
キュアサターン「ちょっと!シーワン!目を覚ましなさいよ!私はあんたと戦いたくないわ!」
キュアシーワン「……っ、」フーッ フーッ
キュアサターン「…話せる余裕は無いみたいね、なら……っ…」ショワーンッッ…
すみれ「……っ」バッ キュアシーワン「なっ、なんのつもりデスか!」
すみれ「分かるでしょ!?今の私に戦う力なんてないの!あんたが私を殴れば、私は起き上がる力も残ってないはずよ!それでも私は、あんたと戦いたくない!」
すみれ「お願い、目を覚まして!可可!」
キュアシーワン「〜っ!!黙れええぇっ!!」ダッ −−−−
キュアディーバ「だああぁっ!」ブンッ
キュアサークル「……っ!」ガシッ
キュアウィッシュ「はあぁっ!」ヒュッ
キュアサークル「とりゃあっ!」ブンッ
キュアディーバ「ぅぐっ!?」ボコォッ
キュアウィッシュ「……っ、よくもっ!」グッ
キュアサークル「っ!」ブンッ
キュアウィッシュ「〜っ、この……っ、」ズザアァァッ キュアサークル「(意識しちゃ駄目だ。相手がかのんちゃんと、恋ちゃんだって意識すると、手元が狂っちゃう……)」ザッ
キュアサークル「……まさか、……2対1になるとは思わなかったけど……」
キュアサークル「これなら、何とかなりそう……っ!」ダッ
キュアディーバ「おりゃああぁっ!」ブンッ
キュアサークル「っ!」バシッ
キュアサークル「甘いよ、ディーバ!」ゲシッ
キュアディーバ「ぅ、ぐぅ……っ、この……!」ダッ
キュアウィッシュ「はあああぁっ!」バッ
キュアサークル「(かかった……!)」キラーン!
キュアサークル「プリキュア!マンマルアターック!!」バシーンッッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!! キュアサークル「……やった……?」
キュアディーバ「……はぁ、はぁっ……お前……っ、」ギリッ
キュアサークル「(ディーバはダメか……ウィッシュは……)」チラッ
キュアウィッシュ「……っ、」ハッ
キュアウィッシュ「……ちさと、さん……?」
キュアサークル「ウィッシュ!意識が戻ったの!?」
キュアウィッシュ「私は今まで何を……っ!?ディーバ!?」
キュアディーバ「お前も……お前もお前もっ……全員敵だっ……排除しないとっ!」キッ
キュアウィッシュ「な、何を言っているのです!?ディーバ!ディーバ!!」 キュアディーバ「このぉっ!!」ブンッ
キュアウィッシュ「ひっ!?」ゾッ
キュアサークル「……っ、」ガシッ
キュアウィッシュ「さ、サークル!これは一体どういうことなんですか!?」
キュアサークル「エーデルの洗脳だよ!さっきまでウィッシュも洗脳に掛かってこうなってたの!」ギリギリ
キュアウィッシュ「わ、私が……!?」 キュアサークル「……ふっ!」ブンッ
キュアサークル「たあああぁっ!」ゲシッッ
キュアディーバ「っつぅ……!このぉ……っ!」ダッ
キュアサークル「どういう訳か分からないけど、ディーバの洗脳が長いの!良いからウィッシュも攻撃して正気に戻して!」サッ
キュアウィッシュ「……っ、わ、分かりました!」キラーン!
キュアウィッシュ「プリキュア!ミッドナイトアロー!!」ビュッッ
キュアディーバ「っ!」ハッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!! キュアウィッシュ「……はぁ、はぁっ……やりましたか……?」
キュアサークル「……どうかな……」
キュアディーバ「……私、私が……っ、」ボロッ
キュアサークル「そんな……あんなにボロボロなのに、まだ動く気でいるの……?」ゾッ
キュアウィッシュ「洗脳されているからか、倒れそうでも無理矢理戦わされているのですね……っ、どうしますか!?」バッ
キュアサークル「……これ以上は、殴れないよ……あんなに弱々しいディーバに……」 キュアディーバ「……っ、……」ゼェ ゼェ…
キュアディーバ「っ、ふーっ……ふーっ……」ガクンッ
キュアウィッシュ「ディーバ!」バッ
キュアウィッシュ「お願いです、もう辞めてください!」ギュッ
キュアディーバ「離せ!離せええぇっ!私はあいつを、あいつを!!」ジタバタ
キュアウィッシュ「相手は──、貴女の親友でしょう!?」ギュウゥッ…
キュアサークル「!」グッ
キュアディーバ「親、友……?」 −
千砂都『かのんちゃーん!』ギュッ
かのん『わぁっ!?ちぃちゃん!?』
千砂都『……私、本当はかのんちゃんを巻き込みたくなかったよ。……でも、助けてくれたんだよね、本当にありがとう!』ギューッ
−
かのん『あはは……そっか、でもこれからは1人で抱えなくてもいいから。一緒に頑張ろう』ギュッ
千砂都『!』パアァッ
千砂都『うん!』ギュッ −
キュアディーバ「ちぃ、ちゃん……?」
キュアサークル「!……ディーバ、分かる……?」
キュアディーバ「ごめん、私……っ、2人に攻撃して……」
キュアウィッシュ「大丈夫ですよ、ディーバが戻って良かったです」ホッ
キュアディーバ「お、恐ろしいな……エーデル……」 キュアサークル「……っ、」ギュッ
キュアディーバ「わ、さ、サークル?」アワワ
キュアサークル「……こわかった……怖かったぁ……」ギュウゥッ…
キュアウィッシュ「ふたりと戦うの、嫌だったよぉ……怖かったよぉ……」ポロポロ
キュアウィッシュ「……サークル……」
キュアウィッシュ「……もう、大丈夫です」ギュウゥッ…
キュアディーバ「ごめんね、サークル……辛い思いさせちゃって……」ギュウゥッ…
キュアディーバ「さ、シーワンとサターンを探しに行こ?キナコちゃんを助けないと!」
キュアサークル「……うんっ!」コクリ −−−−
キュアシーワン「ワタシを、バカにするなああああぁっ!!」ヒュッ
すみれ「っ!」ギュッ
すみれ「(お願い可可、元に戻って──!)」
キュアシーワン「……っ、」ハッ −
キュアシーワン『平安名サン……』
キュアサターン『大丈夫、貴女の意思は受け取ったわ。そこで休憩しておいて!』タッ
−
可可『3人も……勝てマスかね……』
すみれ『勝てる勝てないの問題じゃないわ。勝たないといけないのよ、私達は』
可可『デスが……』シュン
すみれ『大丈夫、5人も居るんだから。元気出して』 −
キュアシーワン「(サターン……すみれサン……忘れちゃいけない、可可の、友達……)」ピタッ
キュアシーワン「(──ワタシは今、すみれサンを攻撃しようと、していた……?)」
すみれ「く、可可……?」パチッ
エーデル「っ!くそっ……洗脳が解けて……!」グッ
エーデル「シーワン!そいつを殴りなさい!」
キュアシーワン「〜っ!?ぅあああぁっ!」ズキッ
キュアシーワン「(頭の中が、真っ黒に染まっていく……!っ、痛くて、苦しい!)」ジタバタ すみれ「!」タッ
すみれ「可可っ、クゥクゥ……!」ギュッ
すみれ「……お願い、戻って……」ギュウゥッ…
キュアシーワン「(分かってる、この人は、友達。……可可の、敵じゃない……っ)」
キュアシーワン「(……すみれサンの為にも、可可は──……)」
キュアシーワン「はぁっ……はぁ……」ショワーンッッ…
可可「……すみれ……サン……」 すみれ「可可!」パアァッ
すみれ「良かった……良かった……っ」ギュウゥッ
可可「……ん……、ゴメンなさい……クゥクゥが、いつも、弱いから……」ポフッ
すみれ「洗脳を自力で解いたし、私を殴ってないし……よくやったわよ。良い子ね、可可は」ナデナデ
エーデル「なっ!?どうして!?」
すみれ「あんたはね、私達を見くびってんのよ!」
すみれ「私達は出会ったばかりだし、初対面なんてもう最悪だったわよ!でも、でも……っ!」 すみれ「プリキュアになって、この子と、皆と戦うようになって思ったの。この子達は大事な存在なの!私にとって、宝物なのよ!」
可可「すみれサン……」
すみれ「──だから、」チラッ
すみれ「さっさとここから出てキナコを助けに行きましょ?」スッ
可可「っ、はい!」ギュッ
エーデル「……くそっ!」ヒュッ −−−−
????
キナコ「……エーデル、戻ってこないッス……」
キナコ「プリキュア……大丈夫ッスかね……」
メイ「居た!キナコ〜!!」ポテポテ
キナコ「メイちゃん!?」パアァッ
シキ「良かった、今度こそレーダーが反応したシキ」
ナツミ「大丈夫ナツ?今すぐ逃げるナツ!」
キナコ「シキちゃん……ナツミちゃん!来てくれたッスね!」ウルウル シキ「何もされてないシキ?」
キナコ「はいッス!どういう訳か全然スターズコレットを狙って来なかったお陰で無事ッスよ!」
ナツミ「そうじゃないナツ!」
ナツミ「キナコは……キナコは無事なのか聞いてるナツ!」
キナコ「ナツミ、ちゃん……」
キナコ「キナコ……」ポロッ キナコ「怖かったぁ……っ、うぅ……」ギュッ
メイ「……ごめんメイ、守れなくて……」
シキ「プリキュアも、今キナコを探してるシキ」
ナツミ「……キナコ、ごめんなさいナツ……」
ナツミ「ナツミのせいで、キナコをこんな怖い思いさせてしまったナツ。本当にごめんなさい……」
キナコ「ナツミちゃ〜んっ!」グスッ
キナコ「ナツミちゃんも、無事で良かったッスぅ……」ポロポロ ナツミ「〜っ!」キュッ
ナツミ「ううぅ……ナツミも怖かったナツぅ……」ポロポロ
シキ「レーダー。反応してるシキ」
メイ「一体何が反応して──っ!!!」ゾワワッ
シキ「強大な、絶望を感じるシキ」ゾワッ −−−−
エーデル「どうしてっ、どうしてそんなに意思が弱い人ばかりなの!」
エーデル「洗脳もすぐ解かれてしまう……っ」グッ
エーデル「もう貴女達しか居ないわ!……お願い、プリキュアを倒して!」
???「お任せください」
???「人間と妖精の絶望から生まれた私達が、必ずプリキュアを倒します」 すみません、心の中のウルサイナーが攻めてきたので今日はおサボりさせてください…… ありがとうございます。深夜になってしまいますが、今日必ず投下します 納得出来る終わり方が書けないので今日もおサボりさせてください。明日には必ず 10話
ナツミ「強大な絶望……これは一体何ナツ!?」
キナコ「キナコ、見ちゃったッス……」
キナコ「──あれは、絶望から生まれたプリキュア。ブラックプリキュアッス……っ、」
メイ「ブラック、プリキュア……?」
キナコ「……皆と似てるッス。声も、雰囲気も。……多分、戦い方も」
シキ「つまり……」
キナコ「……サークル達は、自分自身と戦うことになるッス」 メイ「自分自身……」
シキ「それなら、戦うのが苦でも分からなくは無いシキ」
ナツミ「か、勝てるナツ!?ブラックプリキュアって、一体何ナツ!?」
キナコ「分からないッス……」
キナコ「意思が弱いと自分自身の誘惑に負けてしまうッス。ブラックプリキュアが悪いことを促せば、それが最善だと思い込んでしまうッス」
メイ「ど、どういうことメイ!?」 キナコ「自分のことを一番理解しているのは当然自分自身ッス。弱みに漬け込んで、プリキュアの心を真っ黒に染め上げるッスよ」
シキ「そ、そんな……プリキュアは、勝てそうシキ?」
キナコ「……それはキナコにも分からないッス」フルフル
キナコ「キナコ達は、サークル達を信じるしかないッス……」
ナツミ「そ、そんな……」
メイ「…………信じよう。プリキュア達は絶対勝てるメイ」
キナシキナツ「「「…………うん」」」コクリ −−−−
−−−
−
キュアサターン「あっ、サークル!ディーバ!ウィッシュ!」タッ
キュアサークル「サターン!シーワン!無事だったんだね!」
キュアサターン「もう大ピンチだったわよ。シーワンがエーデルに操られて私に殴り掛かって来ようとするんだもの。ねっ、シーワン」チラッ
キュアシーワン「う、うるさいデス!ちゃんと殴らずに自力で洗脳解いたから褒めてくれたじゃないデスか!」カアァッ
キュアウィッシュ「サターンを殴らず……」
キュアディーバ「洗脳を自力で、解いたんだぁ……」
ディーバ&ウィッシュ「「…………」」チラッ
キュアサターン「何?どうかしたの?」コテリ
キュアサークル「ま、まあ……こっちも似たようなことがあってさ……」メソラシ
サークル&ディーバ&ウィッシュ「「(……お互い殴り合ってたなんて口が裂けても言えない……)」」 キュアシーワン「って、こうしちゃいられないデス!キナコを助けに行かないと!」ハッ
キュアウィッシュ「それもそうでした!それにメイさん達ともはぐれてしまいましたし……」
エーデル「その必要は無いわよ」
キュアサターン「逃げたと思ったら戻って来たり……忙しい奴ね、あんた」キッ
エーデル「そんなこと言えなくしてやるわ……っ!」ギリッ
エーデル「……っ、」ヒュウゥ…
キュアサークル「な、何あの元気玉みたいなやつ!?」
キュアウィッシュ「も、もしかしてまたあの洗脳を……っ!?」
キュアシーワン「……いえ、何か様子が違いマスよ!」 エーデル「貴女達を……バラバラにしてやるわ!」ヒュウゥ……
キュアディーバ「ば、ばらばらぁ!?ぶ、物理的に!?」
キュアサターン「何馬鹿なこと言ってんのよ!早くアレをなんとかしないと──っ!?」
エーデル「覚悟しなさい!」ヒュッ!
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
「「「「「わああああああぁっ!?!?」」」」」 −−−−−−−−−−−
−−−−−−−
−−−−
キュアディーバ「い、たた……ここは、どこ……?」キョロキョロ
キュアディーバ「皆と合流したと思ったら今度はこれ……って……」ギリッ
キュアディーバ「私達、どれだけ遊ばれてるの……」
???「──貴女が伝説の戦士、プリキュア……」ザッ
キュアディーバ「!……誰?」サッ
???「……そう、だなぁ……」
サユリ「私の名前はサユリ!よろしくね、カノンちゃん」タッ −−−
−−
−
キュアシーワン「ぅ、ぐ……っ、乱暴に飛ばさないで欲しいデス……っ」
???「あーっ!いました!」
キュアシーワン「だ、誰デスか?……ワタシは早く皆サンのところに戻って……」
???「戻って、なにですか?助ける?」
キュアシーワン「……え?」
???「会えたらいいですけど、多分サユ達は強いですから負けちゃうかもしれないですよ?」コテリ
キュアシーワン「……っ、なんでもいいデス。ワタシは貴女を倒して皆サンの所に行きマス!」グッ
???「受けて立つところです!」サッ
リーユウ「ワタシはリーユウ、覚えておいてください!」タッ −−−
−−
−
キュアサターン「もう!何なのよあれ……っ、」パッパッ…
???「あ、あんなに強そうで可愛い子と戦うのかぁ……ちょっと自信無いなぁ……」オドオド
キュアサターン「……ん、なに……?」チラッ
???「ひいぃっ……あ、ぇっと……ぺ、ペイコです!……残念なことに、貴女の相手をすることになってしまって……」アワアワ
キュアサターン「(なんか……弱そうね……)」
キュアサターン「名前なんて聞いてる暇無いわ。貴女を倒してしまえばそれでいいんですもの」サッ
ペイコ「……すぅ、……それなら」スゥ
キュアサターン「!」
キュアサターン「(な、なに……!?オーラが一瞬で変わった……)」ゾッ
ペイコ「さぁ、勝負だぁ!」タッ −−−
−−
−
キュアウィッシュ「いたた……一体ここはどこでしょう……」キョロキョロ
キュアウィッシュ「早く皆さんと合流しないとですね……」フゥ
???「おおっ、髪型おそろっちじゃ〜ん♪」
キュアウィッシュ「!」サッ
???「おおっといきなり構えないでよ〜、まだまだ話し足りないんだしさ」アワアワ
ナギサ「私の名前はナギサ、よろしく、レンちゃん」ニッ −−−
−−
−
キュアサークル「いったたた……もぉ……なにぃ?」サスサス
???「あっ、起きた?」
キュアサークル「っ!誰……?」サッ
ナコ「私はナコ。アナタの相手をすることになっとるんよ」ニッ
キュアサークル「……!……なるほど、そういうことかぁ」ハッ
ナコ「随分と勘が鋭いみたいやね。そうね、正解。他の人たちもそれぞれ違う人と戦っとるよ」
キュアサークル「あの怪物以外と戦う気は無いけど……本気で行かないと皆と合流出来ない、ってことだよね」グッ
ナコ「よーっし、かかっておいで!」タッ −−−
−−
−
キュアディーバ「はぁっ……はぁっ……」プルプル
キュアディーバ「(つ、強い……全く攻撃が効いてないっ……)」
サユリ「もう終わり?ちょっと手応え無いなぁ」
サユリ「サニパァもナイトセクシーも、何を苦戦して負けちゃったんだろ……こんなに弱いのに……」
キュアディーバ「……っ、待って……」プルプル
サユリ「……何?」チラッ キュアディーバ「……小さな頃から……ずっと思ってた。私は歌が好き。ずっと歌っていたいって……」
サユリ「はぁ?」ポカーン
キュアディーバ「歌は凄いんだよ、歌っていれば遠い空を何処までも飛んで行ける」
キュアディーバ「暗い気持ちも、荒んだ気持ちも」
キュアディーバ「全部力に変えて、前向きになれる!」ザッ
サユリ「何を言ってるんだかさっぱり分からないよ!」 サユリ「遠い空を何処までも飛んで行ける?……全部力に変えて前向きになれる?」ギュウゥッ…
サユリ「そんな訳ないじゃん……そんなの、有り得ない!」
サユリ「歌は、……歌は楽しくない!頭の中では思うように歌えているはずなのに、いざ歌おうとすると、声が出なくて……苦しいんだ!」
サユリ「歌は嫌いっ……楽しくない、好きじゃないよ!」
キュアディーバ「そう?でも私は、それを教えてくれたのは、貴女だった気がするんだ」ニコ
サユリ「……ぁ、歌……?」 −−
「やっぱり私、歌が────!」
−−
サユリ「ぅ”っ!?」ズキッ
サユリ「う、歌……っ、私は……好きだった……?」
キュアディーバ「(よし……この調子で行けば戦わずに洗脳が解ける!)」グッ
キュアディーバ「……大丈夫、歌、大好きなんでしょ?」ギュッ
サユリ「……歌……」ショワーンッ… さゆり「……ぁ、え……えっ?えっ!?ここどこぉ!?」クソデカボイス
キュアディーバ「う、うるさいなこの人……」
さゆり「なになに!?貴女すっごいかのんちゃんに雰囲気似てるけどかのんちゃん!?えーっ!?なんで!?なんでなんでぇ!?」アワアワ
さゆり「わ、分かった!夢でしょこれ!?かのんちゃんっぽい人が目の前に居る訳ないもんねぇ!?」頭抱え
キュアディーバ「えっと、お、落ち着いて?……えっとぉ……ほ、ほら!私はかのんじゃなくて、キュアディーバ!」
さゆり「キュア、ディーバ??」ポカーン キュアディーバ「そ、そうそう!正義の味方、みたいな!」
さゆり「い、いやプリキュアでしょ?日曜日の8時半にやってる……」
キュアディーバ「はぁ?」ポカーン
ディーバ&さゆり「………………」シーン
さゆり「えっと、私達、どうして戦ってたの?」
キュアディーバ「どうしてかは分からないけど…貴女はエーデルっていう強くて悪い組織のボスに操られてたみたいなの。……多分、ここまで話が通じないってことは違う世界の人なのかもしれないけど……」トオイメ
さゆり「ひえぇ……そんな夢みたいなことがあるんだねぇ……」
キュアディーバ「あの……私これから仲間を探しに行かないといけないんだけど……貴女はどうするの?」
さゆり「えっ!!絶対着いて行く!だってここ怖いし!!!」クソデカボイス
キュアディーバ「わ、分かった分かった…早く着いてきて……」 −−−
−−
−
キュアシーワン「……はぁっ……はぁ……」ボロッ
キュアシーワン「(行動が予測しずらくて攻撃が当たらないデス……っ、どうすれば……!)」ゼェゼェ
リーユウ「ぜーんぜん攻撃しないですねぇ?」コテリ
リーユウ「サユ達が居なくても倒せそうです!」グッ
キュアシーワン「(皆サンも、それぞれ頑張ってるんだ……ワタシも頑張らないと……っ)」プルプル
リーユウ「──どうして戦うんですか?」
キュアシーワン「……え?」 リーユウ「そんなにボロボロの身体なのに。もう諦めた方がいいじゃないですか」
キュアシーワン「……それは……」グッ
キュアシーワン「それは、多分皆サンが大好きだからデス。かのんサンは一番最初にワタシと話してくれた優しい人デス。千砂都サンは、何も知らないワタシに原宿の町を案内してくれマシタ」
キュアシーワン「恋サンはとにかく優しくて仲間思いで……キナコはいつも明るくワタシのことを褒めてくれマス」
キュアシーワン「メイは泣き虫で弱虫のワタシを誰よりも近くで見守ってくれマスし、シキもナツミも、まだまだ2人のことは分からないデスが、キナコやメイと同じでとても優しい子達なんデス……」ギュッ キュアシーワン「──それから、すみれサン。すみれサンは、いつも当たり前のように傍に居てくれて、お姉さんみたいで……とても、安心するんデス」
キュアシーワン「皆は、ワタシが日本で出来た初めての友達なんデス。皆サンの為なら、どこまでも強くなれる……っ!」グッ
リーユウ「──日本で出来た、初めての友達……?」
リーユウ「……さゆ……なこ……なぎ……ペイ……」ポロッ
キュアシーワン「……?」コテリ
リーユウ「私の、友達……」ショワーンッ…… りーゆう「……あぇ……、あぇ!?はえぇっ!?」アワアワ
キュアシーワン「(も、戻った!)」パアァッ
りーゆう「あっ!!プリキュアのクゥちゃん!?」ビシッ
キュアシーワン「ひいぃっ!?」ビクッ
キュアシーワン「(なななな何でバレてるデスか〜っ!!)」ピャーッ
りーゆう「ここはドコですか!?」ユサユサ
キュアシーワン「こ、ここはドントライクという悪いヤツらのアジトデス〜っ!離してぇ〜っ!」アワアワ キュアシーワン「救命啊〜っ!」ピャーッ
りーゆう「你会说中文吗!?为什么!?你也是中国人吗!?!?」ユサユサ
キュアシーワン「だ、誰かぁ〜っ!!」
りーゆう「!……こうしちゃいられないです!さゆ達もここに居るですか!?」ピタッ
キュアシーワン「た、多分……誰かは分からないデスけど、ワタシの友達と戦っているかもしれないデス……」
りーゆう「戦う!?さゆ達が!?」
キュアシーワン「はい……エーデルというボスに操られてしまっているんだと思いマス。……あの、ワタシ、今から友達を探しに行くんデスけど……貴女は……?」コテリ
りーゆう「……わ、私も行きます!連れてって、くれますか?」
キュアシーワン「勿論デス!一緒に行きまショウ!」ギュッ −−−
−−
−
キュアサターン「……くそっ……手強いわね……っ」グッ
ペイコ「どうしたの?もう限界!?」ダッ
ペイコ「たああぁっ!」ブンッ
キュアサターン「っ!」ガシッ
ペイコ「……っふふ、殴らないの?」コテリ
キュアサターン「殴らないんじゃなくて……」グッ
キュアサターン「殴りたくないのよっ!」バッ!
ペイコ「……っつ……殴れない?どういうこと……?」 ペイコ「私が、弱いから気を遣ってるの?……私が、貴女には勝てないと思ってるの?」
キュアサターン「そうじゃないわよ!」
キュアサターン「貴女から感じるの、少しだけど貴女は誰よりも優しくて真剣で真面目で……」
キュアサターン「──何より、自分としっかり向き合えてる!」
キュアサターン「悪い人じゃないっていうのは分かってるのよ!エーデルに操られてるだけの、普通の女の子なんでしょう!?違うの!?」
ペイコ「……わ、私は……」
ペイコ「私……あれ、……何で、戦ってるんだろう……?……人を、傷付けるのは、苦手なはずなのに……」ショワーンッ… ペイ子「……え、えっ!?ど、何処!?貴女誰!?」ワタフタ
ペイ子「わ、私楽屋に居たはずじゃ……っ!?す、すみれちゃん!?」
キュアサターン「は、はあ……?」ポカーン
ペイ子「えーっ!そっくり!プリキュアになったらすみれちゃんこんな感じなんだろうなって……わあぁ、可愛い……」キョロキョロ
キュアサターン「えっと、……もういい?」
ペイ子「あっ、ご、ごめんなさい……っ」ショモ キュアサターン「……私、皆を探しに行かないと行けないから」タッ
ペイ子「ま、待って!」ギュッ
ペイ子「わ、私も連れて行って!」
キュアサターン「は、はぁっ!?危険よ!?危険ったら危険なのよ!?」
ペイ子「わ、分かってるけど……ここでひとりにしないでええぇっ!」ビャーッ
ペイ子「真っ暗だし不気味だし、何よりお化け出てきそうなのおおおぉっ!!」ビャーッ
キュアサターン「は、はあ……」
キュアサターン「……仕方ないわね、ちゃんと捕まってなさいよ」
ペイ子「うん。……ね、ねぇ。貴女、すみれちゃんなの……?」
キュアサターン「……私は、貴女が何処の誰だか分からないけど……、貴女には分かるのよね」
キュアサターン「今は違う。……でも、貴女の思った通りの私よ」 −−−
−−
−
キュアウィッシュ「はああぁっ!」ブンッ
ナギサ「ちょっと、どうして殴るの?」バシッ
キュアウィッシュ「貴女を倒して、皆さんのところに行かないといけないからです!」バッ
ナギサ「ふぅん……私はただレンちゃんとお話したいだけなのになぁ……」
キュアウィッシュ「先程から思っていたのですが、どうして私の名前を知っているのですか!?」
ナギサ「……そうだなぁ。……それは内緒」 ナギサ「……私はね、貴女をもっと沢山の人に好きになってもらおうって、最初から思ってた」
ナギサ「始まりは最悪だったよ。貴女はゼロどころか、マイナスからのスタートだったんだもん。……だからこそ、私は頑張らなくちゃいけなかった」
ナギサ「でも……上手くいかなくて。また悩んでは貴女の良さを出す為に自分を追求しての繰り返し……」ギリッ
ナギサ「──私は恋ちゃんの為に、何をしたら良かったの!」ブンッ
キュアウィッシュ「……っ!」ガシッ キュアウィッシュ「貴女が私の為に、沢山苦労してきたことは痛いくらい伝わりました……」
キュアウィッシュ「本当にありがとうございます。……でも、私は貴女が私を思い続けてくれるだけで十分なのですよ」
キュアウィッシュ「だからもう、そんな顔しないでください」
ナギサ「……っ!」ハッ
ナギサ「……あ、あはは……な、なんで……泣いてるんだろう……」ポロポロ
ナギサ「おかしいな……泣かないって、思ってたのに……」ショワーンッ… キュアウィッシュ「……ナギサさん。……大丈夫、大丈夫ですよ」ギュッ
なぎさ「……っ、……うん……」ギュウゥッ…
キュアウィッシュ「一緒に皆さんを探しに行きましょう!」
なぎさ「……うんっ」コクリ −−−
−−
−
キュアサークル「たああぁっ!」
ナコ「動きが遅いんよ!」ブンッ
キュアサークル「っつ!?」ドゴォッ
キュアサークル「……ぅ、ぐ……」プルプル
ナコ「…………」ジィッ
ナコ「もう、そろそろええかな」
キュアサークル「どういう、こと……?」プルプル
ナコ「エーデル様が私達に期待してくれとるんよ。だから、私らがやらないといけない」
ナコ「皆は負けても、私が、やらないと……っ!」
キュアサークル「それは違う!」 キュアサークル「それは、違うよ……」ザッ
キュアサークル「私もずっと思ってた。私がやらないと、キナコちゃんはダメなんじゃないかって……そう思ってたの」
キュアサークル「私はダンスの大会で優勝しても、自分に満足も出来なくて、……最初プリキュアに変身した時、どうして、私なのか分からなかった」
キュアサークル「でも。プリキュアを通して可可ちゃんやすみれちゃんと出会えたし、かのんちゃんや恋ちゃんとは、もっともっと仲良くなれたの」
キュアサークル「貴女と私と同じで、……皆みたいな仲間が欲しかっただけなんじゃないの!?」 キュアサークル「私みたいに、自分自身を理解して欲しかっただけなんじゃないの!?」
ナコ「────違う」
ナコ「……っ、違う違う違う!」
ナコ「私は……っ、そんなもの……!」
さゆり「なこたん!もう辞めて!」
ナコ「あ……ぇ……」クルッ
ペイ子「私達はこんな事がしたかったんじゃないよ!」
りーゆう「エーデルに洗脳されていただけで、戦う為に来たじゃないです!」
なぎさ「なこちゃん……戻ってきてよ!」
ナコ「なっ……なんで……」プルプル キュアサークル「エーデルは洗脳をしてサニパァやナイトセクシー、……それから貴女達に戦うことを義務付けていたんでしょ?」
キュアサークル「貴女の本当にやりたいことはこれじゃない!自分自身でも分かってるんでしょ!?」
ナコ「違う……違う!」
ナコ「私は……っ、私は……」
ナコ「何でも出来て凄いねって、しっかりしてるねって……最初はその言葉が嬉しくて……」
ナコ「でも、段々それを義務付けられてるような気がして……私が、やらなきゃって……」ショワーンッ… なこ「ずっと、苦しかった気がするんよ……」ポロッ
さゆり「なこちゃん!」ギュッ
りーゆう「なこーっ!」ギュウゥッ…
ペイ子「なこちゃーんっ!」ギュウゥッ…
なこ「ごめん、ごめんね皆ぁ……迷惑掛けちゃって……」ポロポロ
なぎさ「なこちゃん……っ」ギュウゥッ…
キュアサークル「…………」
キュアサークル「(……良かった、貴女はちゃんと皆に認められてるよ)」ホッ キュアディーバ「サークル〜!」タッタッ
キュアサークル「ディーバ!それに皆も!」パアァッ
キュアサターン「良かった、サークルも無事だったのね」
キュアウィッシュ「しっかり和解出来たみたいで良かったです!」
「……えっ!?えええっ!?」
キュアシーワン「?……どうしたのデショウか?」チラ さゆり「なんか透けてるんだけど!?」スウゥ…
りーゆう「死ぬ!?死ぬこれ!?!?」スウゥ…
ペイ子「ぎゃあああっ!どうしたらいいの!?どうしたらいいのこれーっ!?!?」スウゥ…
なぎさ「あーっ!なこちゃん助けて〜!」スウゥ…
なこ「いや死なんわ。元の世界に戻るだけやろ……」スウゥ…
なこ「…………」チラ
キュアサークル「……?」コテリ
なこ「……ありがとう、ちぃ」
キュアサークル「!」ハッ
キュアサークル「……うん、こちらこそありがとう。なこちゃん、また、何処かで」 スウゥ…
キュアウィッシュ「……行ってしまいましたね」
キュアディーバ「……うん」
ポワッ… ポワポワ……
キュアサターン「な、なにこれ!?まるくてなんか小さいヤツが……っ!これ!」ハッ
キュアサークル「残りのユイガオカ王国の妖精さん!?」
キュアサークル「これが居ればスターズコレットは使える──!」
キュアシーワン「ワタシ達も急ぎまショウ!キナコ達が待ってマス!」 −−−−−−−−−
−−−−−−
−−−−
さゆり「……んぁ、あれ……寝ちゃってた……」
ペイ子「私も寝ちゃってたみたい……」
なこ「皆も……?」
なぎさ「なんか変な夢だったよね〜、あれ」
りーゆう「強いのなこがいた!強い人なこ!!」
さゆり「えー!私もそれみた〜!!!」
なこ「え〜、なんか嫌やんなぁそれ……」
さゆり「それから!……えっと、なんだっけ?」
ペイ子「え?あれだよあれ!……えーっとぉ……だ、誰か居たよね」
りーゆう「何と戦うしてた!?」
なぎさ「皆で忘れちゃった?」
なこ「まあまあ、あっ!?もうこんな時間!?急がな!」ダッ
なこ「(例えあれが夢でも、ちぃ達は頑張ってたし……私も頑張らないとなぁ……)」
なこ「(──頑張れ、ちぃ)」 −−−−−−−−−
−−−−−−
−−−−
エーデル「ぅ、……ぐっ……どうして!どうして直ぐに負けるの!?おかしいわよ!」ダンッ
エーデル「おかしい……こんなの……っ!」ギリッ
きな子「エーデル!」ダッ
メイ「おかしいのはお前の方だ!関係無い人まで巻き込んで、洗脳して戦わせるなんて間違ってる!」
四季「これが貴女の本当にしたい事とは思えない」
夏美「貴女の目的は一体なんですの!?」
エーデル「私は……っ!私は、こうしないといけないの!」 エーデル「貴女達まで口を出すのだったら、消すまでよ……っ!」ヒュウゥ…
エーデル「喰らえ!エーデル・シュタイン!!」ビュッッ
きな子「……〜っ!」ギュッ
キラーン!
「「「「「プリキュア!スターライト・プロローグ!!」」」」」ドッカーンッッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
エーデル「おのれ……っ!プリキュア!」ギリッ キュアシーワン「もう大丈夫デスよ、安全な所に隠れていてくだサイ!」ニパッ
メイ「し、シーワン!……分かった、後は頼む!」タッ
キュアサターン「……さて、ちゃっちゃと片付けるわよ!」スッ
キュアウィッシュ「勿論です!さぁ、行きますよ!」ダッ
エーデル「……このっ!」ヒュッ
キュアディーバ「だあああぁっ!」ブンッ
エーデル「っう!?」ボコォッ
エーデル「……プリキュアっ、絶対に許さない!」ヒュウゥ…
キュアウィッシュ「ディーバ!気をつけて!また洗脳を使おうと……!」
キュアディーバ「させるかあああああぁっ!」キラーン!
キュアディーバ「プリキュア!スターリズムバースト!!」ドゴォッッ
エーデル「……っぐぅ…っ!」ズザアアァッ エーデル「こ、このっ……!」プルプル
ヒュッ
エーデル「(は、背後から──!?)」バッ
キラーン!
キュアサークル「プリキュア!マンマルアターック!!」バシーンッッ
エーデル「ぅあああっ!!」ドゴォッ…
キュアサターン「今がチャンスよ!行くわよ、シーワン!」キラーン!
キュアシーワン「はいデス!」キラーン!
キュアサターン「プリキュア!ギャラクシーダイナマイトー!!」ドッカーンッッッ
キュアシーワン「プリキュア!スターダストシャワー!!」ドーンッッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!! 夏美「や、やりましたの!?」
四季「……どうだろう、分からない」
きな子「………………っ、」グッ
キュアサークル「……っ、ダメかも。皆、最後に皆でもう一度必殺技を……」
きな子「──もうやめてっ!!」 キュアサークル「……え?」
きな子「もう辞めてっす!……こんなのっ……いじめと同じじゃないっすか!」
メイ「……きな子……?」
きな子「エーデルは、ちゃんと話せば悪い人じゃないと思うっす……っ!」
夏美「な、何を言っているんですの?この人が私達の大事なユイガオカ王国を滅ぼしたんですのよ!?それなのに……ちゃんと話せば悪い人じゃない!?」
四季「……きな子ちゃん……」 キュアサターン「ちょっと、それどういう意味?……私達が、弱い者いじめしてるって言いたいの?」
きな子「……っ、っ!」ブンブン
きな子「……きな子が誘拐されて、ドントライクに置いてきぼりにされた時、エーデルは一回も攻撃してこなかったっす……!」
きな子「それどころか、きな子が楽しめるように沢山ゲームを教えてくれたり……っ、優しく、してくれたっす……」ポロッ
きな子「エーデルは、……いつも何か迷ったような顔をしていて……思い出したっす……」ポロポロ
きな子「ユイガオカ王国が滅ぼされた時、エーデルはとっても苦しそうな顔をしていたっす……」ポロポロ
きな子「まるで、自分の故郷が滅ぼされてしまったような……誰かから指示されてやったような……そんな顔……っ」ポロポロ キュアディーバ「だ、だからって倒さない理由にはならないよね!?」
キュアウィッシュ「そうです!折角ユイガオカ王国の妖精さんが全て集まったというのに──!」
メイ「それ、本当かっ!?」バッ
キュアウィッシュ「はい、ここに──」
エーデル「私に……寄越しなさい……」ザッ
エーデル「私が、私がやらないと……っ!プリキュアを、倒すのは……私だから……っ」ボロッ
キュアシーワン「……む、無茶、デス……そんなにボロボロなのに……っ」
エーデル「はぁっ……はぁ、私が……やらないといけないのよ……っ!」ガクッ キュアサークル「!」ハッ
−
ナコ「私は……っ、私は……」
ナコ「何でも出来て凄いねって、しっかりしてるねって……最初はその言葉が嬉しくて……」
ナコ「でも、段々それを義務付けられてるような気がして……私が、やらなきゃって……」ショワーンッ…
なこ「ずっと、苦しかった気がするんよ……」ポロッ
−
キュアサークル「──もしかして、」
キュアサークル「誰かが貴女を指示しているの?……やれって、言われてるの?」
エーデル「……っ、……」コクリ キュアディーバ「い、一体誰が!?」
エーデル「……私の、父親よ……私の家族は元々強い一つ組織だったの。……でも、ある日突然プリキュアに滅ぼされてしまった……」
エーデル「生き残った父親にはもう力が余り無くて、最後の力を私に託したわ……その力を使って私はサニパァやナイトセクシーを洗脳して、ユイガオカ王国を滅ぼした」
夏美「どっ、どうしてそんなこと……っ!」
エーデル「──そうすれば、プリキュアが現れるから」
エーデル「私は滅ぼされる側の気持ちが痛い程分かるの……悔しくて、痛くて、何より辛い。……でも、私はこうするしか無かった……」
エーデル「私がやらなきゃ、家族全員の未練が残ってしまう……私が、ドントライクを滅ぼしたプリキュアを、この手で滅ぼさないと──」
キュアサークル「それは違うよ」 キュアサークル「貴女のやってることは間違ってる」
エーデル「っ!何も分かってないお前が何を……っ!」ギリッ
キュアサークル「貴女は、知らず知らずのうちに自分に洗脳を掛けていたんだよ。貴女が本当にしたいのは、人を傷付けて、自分が嫌われてしまうこと?」
エーデル「……っ……」グッ
キュアディーバ「本当は自分でも分かってるんだよね。間違ったことをしているって」
キュアシーワン「今からでもやり直せマス!きっと大丈夫!」
キュアサターン「……ええ、大丈夫よ」
キュアウィッシュ「私達を信じてください!」
エーデル「わ、たしは……」
『エーデル、お前は必ず父さん達の仇を取るんだ』
エーデル「っ!!」ズキッ エーデル「ぅあああっ!!」バッ
キュアシーワン「!……洗脳が、……頭いっぱい支配してマス……っ!」
キュアサークル「どうしたらいいの!?」
エーデル「私が……プリキュアを、排除する……っ!」ギリッ
エーデル「……覚悟しなさい、プリキュア」ヒュウゥ…
ゴゴゴゴゴゴゴッ……
キュアサターン「な、何あれ!?今までのとは比べ物にならないくらいデカいわよ!!」ゾッ
キュアディーバ「あれじゃ、私達が必殺技を打ったとしても防げるかどうか……!」 メイ「あ、あれは……っ」ガクガク
四季「ユイガオカ王国を、滅ぼした……」ガタガタ
夏美「……バタフライ・ウィング…………」ガタガタ
きな子「き、きな子の、せいっす……」ゾッ
きな子「きな子が、あんなこと……っ!」
キュアウィッシュ「み、皆さんを守らないと……!まずはそこからです!」バッ
エーデル「さようなら、プリキュア」ヒュッ
ドオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォンッッ!!! −−−−−−−
−−−−
−−
千砂都「……っぅ……」
千砂都「っえ……ぁ、……へ、変身が……」
可可「解けてマス……っ、どうして!?」
キナコ「ぅぐぐ……エーデルの、あの技は……特別な力を解く能力があるッス……」
すみれ「そ、そんなこと言ったって!返信出来なきゃ私達は戦えないじゃない!」
かのん「……それだけじゃない……ここ、海だよね。ドントライクのアジトには海なんて無かった……」
恋「私達……追い出されてしまったのですか……?」 メイ「シキ!どうにか出来ないメイ!?」
シキ「……無理シキ。レーダーが壊れてるシキ」フルフル
ナツミ「一体……どうしたら……っ!キナコ!スターズコレットは!?」
キナコ「……な、無い……無くなってるッス……」ゾッ
千砂都「それじゃあ私達……もう……っ」
エーデル「プリキュアも変身が解ければどうにも出来ないのね」ヒュッ
かのん「エーデル!……スターズコレットを返して!」
エーデル「スターズコレット?……ああ、これね。大丈夫よ、ちゃぁんと私が持ってるから」
千砂都「…………」ギリッ 可可「…………っ、!」ハッ
可可「すみれサン!あれ見て!」バッ
すみれ「どうかしたの!?」
可可「エーデルの瞳、元々赤色デシタっけ!?」
すみれ「は、はぁっ!?」
可可「瞳の色!さっきと変わってる気がするんデス!」
恋「言われてみれば……薄緑色の瞳だった気がします!」
かのん「それがどうしたのさ!?」 千砂都「──操られてるんだ」ボソッ
千砂都「すみれちゃん、覚えてない!?可可ちゃんが洗脳で操られてる時、瞳の色は何色だった!?」
すみれ「え、ええぇっ!?……えっと……確か……」 −
キュアシーワン「はい、なんとか──っ!?」ズキッ
キュアシーワン「あああぁっ!!」ジタバタ
キュアサターン「シーワン!?ちょ、ちょっと!大丈夫なの!?」スッ
キュアシーワン「っ!!」ギロッ
−
すみれ「!」ハッ
すみれ「赤色!赤色だったわ!」 千砂都「エーデルは、エーデルのお父さんに意識が乗っ取られてるんだ……だからさっきとは様子が違うの」
かのん「ど、どうしたらいいの!?プリキュアにはなれないし、もう私達に戦う力は!」
キナコ「──一つだけ、方法があるッス」
キナコ「スパークルピースというものを使うッス!そうしたら、もう一度プリキュアになれるッス!」
恋「スパークルピース……それはどうすれば良いのですか!?」
シキ「……スパスタパクトだったものを、シキ達の力で一時的に再生して、変身する力を付けるシキ」
ナツミ「スパスタパクトはさっきのエーデルの攻撃で破壊されてしまったからナツミ達の力が必要になるナツ」
かのん「じゃあそれで早く変身して──」
メイ「でも……その力でプリキュアが変身できるのは一回きりなんだメイ。それ以降は変身することが出来ないし、メイ達も力を失ってしまうメイ」 すみれ「……それって、どういうこと!?」
キナコ「……変身すればスターズコレットと、エーデルは助かるッス。……でも、力を失ったキナコ達はこの世界に居続けることが出来なくなって、ユイガオカ王国の復活が出来ても出来なくても強制的に国に戻されるッス」
千砂都「……ということは……」
キナコ「……皆と、もう二度と会えないッス……」
可可「そ、そんな……っ」 かのん「キナコちゃん達ともう二度と会えないって……そんなの……」
恋「……折角、会えたのに……」
すみれ「……っ、でも!変身しないとこの国は滅ぼされるんでしょ!?」
千砂都「──私ね、運命って、あると思うんだ」
千砂都「何でかな、分かる気がするの。奇跡も絶対起こせるって。だから、大丈夫。私達は必ずまた会えるよ」ギュッ
キナコ「ち、千砂都ぉ……」ポロポロ 可可「……その通りデスね、この世界を守れるのは可可達しか居ない。ワタシ達が、守らないといけないんデス。メイ達の為にも、デスよ」キュッ
メイ「く、クゥクゥ……や、やだぁ……メイ、クゥクゥ達ともっと話したいのに……」ウルッ
すみれ「ならまた遊びに来なさいよ。この人間界に。今度は遊園地とか行って皆で遊べば良いじゃない」
メイ「すみれぇ……」ウルウル 恋「大丈夫です。心配しなくたって、私達は絶対に会えます。残酷な運命なら幾らでも変えていきましょう。今までピンチを乗り越えてきた私達なんですから!」
シキ「恋……」
千砂都「ナツミちゃん、私達に託してくれる?ナツミちゃんが精一杯国を守ろうしてた覚悟を」
ナツミ「…………ナツ」コクリ
ナツミ「キナコ、メイ、シキ……やるしかないナツ。プリキュアに、託そうナツ」
キナシキメイ「「「…………」」」コクリ
妖精さんたち「「「「プリキュアに力を──!!」」」」キラーン! エーデル「な、っ!?あれは何!?」
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
全員「「「「「プリキュア!スーパースタート!!」」」」」
キラーン!
キュアサークル「世界も笑顔もま〜んまる!キュアサークル!」
キュアディーバ「民衆を導く真実のアリア!キュアディーバ!」
キュアシーワン「キラキラ笑顔で照らす軌道!キュアシーワン!!」
キュアサターン「銀河に散らばる無数の惑星!キュアサターン!」
キュアウィッシュ「受け継ぐ願い!キュアウィッシュ!!」
全員「「「「「スーパースター!プリキュア!」」」」」バアアアアンッッ
エーデル「プリキュア!?どうして!?」 キュアサークル「私達はこんな所で諦めない!」
キュアサークル「皆、行くよ!」
キラーン!!!
キュアサークル「5つの音色に希望を託して!」
全員「「「「「プリキュア!シューティング・シンフォニー!!!」」」」」ドォォォォォォォォォォォンッッ
エーデル「このっ──バタフライ・ウィング!!!」ドォォォォォォォォォォォンッッ
エーデル「(つ、強い……!このまま押し負けてしまいそうな勢い──!)」グッ エーデル「どうして……どうしてそんなにしてまで戦おうとするの!?」グググッ
キュアディーバ「そんなの決まってる!私達はキナコちゃんが紡いでくれた絆や、想いを形にして守らないといけないの!」ゴゴゴゴッ
キュアシーワン「キナコ達の想いを繋いで、今度はワタシ達へ繋がる……そうして幸せを作り上げていくんデス!」ゴゴゴゴッ
キュアサターン「プリキュアが無ければ出会わない筈だった人と一緒に死ぬ気で戦ってるなんておかしなことだけど!」ゴゴゴゴッ キュアウィッシュ「こうして縁と縁が繋がって、幸せが繋がって、ひとつの糸を紡いでいく……結われて行く……これが一番大切なんです!」ゴゴゴゴッ
キュアサークル「最初は偽りの正義感で始めたプリキュアだけど、今は本気で戦ってる!本気でキナコちゃん達のこと、守りたいって思ってる!その気持ちは誰にも負けないんだからああああああああっ!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴッ
エーデル「っ!」ヒュッ
ドォォォォォォォォォォォォン!!! ポワッ… ポワポワ……
キュアサークル「はぁっ……はぁ……や、やったの……?」
エーデル「……どうやら、私は負けてしまったみたいね……」スゥ…
キュアディーバ「エーデル!」
エーデル「貴女達のお陰で洗脳を解くことが出来たみたい……父親の暴走を止めてくれてありがとう、プリキュア」スウゥ…
キュアシーワン「……消えちゃうんデスか……?」
エーデル「私達は元々自分自身の醜くて暗い部分から生まれたの。洗脳に掛かった貴女達も、自分自身の絶望に乗っ取られていた。それと同じよ」スウゥ… エーデル「……私ね、もし希望に満ちた人間に生まれ変われたのだったら、貴女達と友達になりたかったわ」スウゥ…
キュアサターン「…………ええ、私も。出会いが違ったら貴女と友達になれた気がするわ」
エーデル「沢山傷付けてしまってごめんなさい。……これは返すわ。ユイガオカ王国の住民は全部コレットの中へと入ったから、これであの子達の住むユイガオカ王国を蘇らせてあげて」スッ
キュアウィッシュ「……エーデルさん、本当に消えてしまうのですか……?」
エーデル「……ええ、絶望は、消えた方が良いからね」スウゥ… エーデル「希望に満ちた伝説の戦士プリキュア、まさに貴女達のことだわ。一生忘れない
勿論、良い意味で、よ。……また何処かで会いましょう」スウゥ……
ポワッ……
キュアサークル「……消えちゃったね……」ショワーンッッ…
千砂都「……はぁ……」ポフッ
恋「ち、千砂都さん!大丈夫ですか!?」
千砂都「ちょっとだけ疲れちゃった。……皆も、そうでしょ?」
かのん「……うん、私も疲れた」ポフッ
かのん「……恋ちゃんもおいで」
恋「……全く」ポフッ 可可「み、皆サン!砂の上で寝転がると汚れマスよ!」アワアワ
すみれ「いいじゃないの。ちょっとくらい」ポフッ
すみれ「可可もおいで」トントン
可可「……はぁ……」ポフッ
すみれ「可可、……よく頑張ったわね」ナデナデ
可可「!…………す、すみれ……こそ……」 千砂都「えー!ずるい!すみれちゃん、私にもなでなでして〜!」
かのん「私も私も〜!」
恋「ぇ、あ……で、では私も!」
すみれ「はぁ〜?する訳ないでしょ!私のなでなでは特別なんだから!」 −−−−−
−−−
−
千砂都「(この後一通り皆で騒いで、スターズコレットに『ユイガオカ王国を復活させて、住民全員を元気に戻して』って皆で願い事をしたの)」
千砂都「(するとスターズコレットはそのまま消えちゃった。多分、私達の願い事は叶ったんだ。ユイガオカ王国は、元に戻った)」
千砂都「(一度私達の為に力を失ってしまったキナコちゃん達が、私達のことを覚えてるのかは分からないけど……また会うと別れるのが寂しくなっちゃうし、これで良かったのかな、なんて……)」
千砂都「(私達はその後も中々帰ることが出来なくて、気分転換にそのまま海で遊んでいくことにしたの)」
千砂都「(いつも私達にはプリキュアという糸で結ばれていたから、その糸が無くなってしまった今、皆とどう距離を縮めればいいのか分からないって言うのが本音、なんだけど)」 恋「……あら。だいぶ日が傾いてきましたね」
かのん「本当だ。私達もそろそろ帰らないとだね」
千砂都「(ちょっとだけ、寂しくなっちゃったの)」
千砂都「──ねぇ」
千砂都「私達、ずっと一緒だよね?」 可可「なぁにを言っているのデスか!そんなの当たり前デスよ!可可と、千砂都サン達はずーっと一緒デス!」
すみれ「離れる理由も無いしね。プリキュアに変身出来ないから〜って理由で友達切り捨てるほど私は極悪人じゃないのよ!」
恋「そうですよ、千砂都さんは今まで通り……いえ、今までよりもずーっと仲良しになったではないですか!折角ここまで仲良くなれたんです!もっと友情を深めていきますよ!」
かのん「うんうん!私達、プリキュアじゃなくたってずっと一緒だよ!」 かのん「さ、帰ろ!ちぃちゃん!」スッ
千砂都「みんな……うんっ!」ギュッ
千砂都「さぁ、私に続け続け〜!」ダダダダッ
かのん「うわあああっ!早い早い早い!!止まってえええぇっ!!!」ダダダダッ
すみれ「私達も行くわよ!」タッ
恋「はい!」タッ
可可「あ、ま、待ってぇ!砂の上走りにくいデス〜!」タッ
千砂都「(とっても短くて、とっても不思議な私の非日常も、最初は不安ばかりでどうなるか心配ばかりしていたけど、こうして素敵な出会いと共に無事に幕を閉じたのでした。めでたしめでたしっ!)」 これでおしまいです。
またユイガオカ王国が危機に晒されたらスーパースター!プリキュアは再び皆さんの前に現れるので、続きが気になる方はまずユイガオカ王国を滅ぼしてください。
長いSSでしたが、読んで下さりありがとうございました。 乙
埼玉day2のMCキャラに説得されてて草生えた おつ!
両方の作品をリスペクトしてないと書けないSSだったと思う
楽しく読ませて頂いた 長編乙!
プリキュアあんまりよく知らないけど楽しめたで! 面白かったです乙
>>41の画像だけが心残りなので貼れたら貼って欲しいです >>476
何度も試しているのですが、どうしても画像のリンクが貼れません泣 代わりに貼ってくださる方がいらっしゃったらいいのですが…… >>477
名前欄かメールアドレス欄にURLを入れてみるのはどうでしょうか >>480
そうですか……
信用してくれるのならフリーのメモ帳作ったのでここにURL貼っていただけたら自分が代わりに貼りますよ
http://plsk.net/kinakossu イラスト可愛ええ
変身時のメンバーイラストはさすがにないよな…? >>485
変身時は考えてませんでした……
センス無いもので…… ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています