可可「かのんのこと泣かせたら許しマセンからね!」 すみれ「わかってるわよ……!」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
◆
かのん「えへへー、ちぃちゃーんっ!」フラフラ
千砂都「しっかりして、かのんちゃん」ガシッ
楽しい時間はあっという間に過ぎ、だいぶ遅い時間になってしまった。
ついついお酒も進んだけど、かのんは結構いったみたいで。
可可「そろそろ帰らないとデスが……」
千砂都「かのんちゃん飲み過ぎちゃったみたいだね」
千砂都「ちゃんと帰れそう?」
かのん「えへへー」グデッ
千砂都「かのんちゃん……」アハハ
可可「こんなかのん、初めて見まシタ……」
かのん「ちぃちゃ〜ん!」エヘヘ
可可「……」
可可「仕方ありません。少し癪ですが、あのグソクムシに電話してやりましょう」
可可「一応かのんの恋人デスからね」スマホポチポチ
かのん「あ、待って可可ちゃん。大丈夫だから〜!」グイッ
かのん「電話してもすみれちゃんに迷惑だよ」
可可「でも……」
かのん「大丈夫! 私なら大丈夫だからっ!」ニヘッ
かのん「ちぃちゃん家も、ここから近いし」
千砂都「ウチで少し休んでく?」
かのん「うん、そうするーっ!」ダキッ
可可「……」 そうして、かのんは千砂都の家で休んでから帰ることになった。
私も付いていこうとしたが、大丈夫だと言われた。
店を出ても、かのんは足元がフラついていて、千砂都に支えられながら歩いていた。
かのん「えへへ、楽しいね、ちぃちゃん〜」
千砂都「そうだね〜」
可可「……」
可可「あ、あの……」
可可「本当にすみれに連絡しなくていいんデスか……?」
かのん「大丈夫だよー! すみれちゃん口うるさいし、優しいちぃちゃんの方がいいー!」エヘヘ
千砂都「すみれちゃんには後で私から連絡するから。かのんちゃんのことは責任もって帰すし!」
可可「そう、デスか……」
千砂都「それじゃまたね、可可ちゃん!」
かのん「じゃあね〜!」
可可「はい、またデスー!」 かのんの様子には驚いたけど、千砂都がついていてくれるなら安心のはず。
夜道、少し涼しい風が吹くなかで、寄り添るように歩く2人を後ろから見送る。
かのん「やったー、ちぃちゃんのお家〜♪ ちぃちゃんのお家〜♪」スリスリ
千砂都「もう、かのんちゃんったら」ナデナデ
かのん「えへへ、ちぃちゃん大好き〜っ!!」ギュッ
可可「……」
可可(え……?) ◆
すみれ「……」
すみれ(かのんったら遅いわね。電話も繋がらないし……)
着信が来ていないことを確認し、溜め息をつきながらスマホをテーブルに置く。
飲み会があったって、かのんがこんなに遅くなることは珍しい。
まあ、あの2人と会うのだから、積もる話もあるか……
すみれ(でも、あの子たまに飲み過ぎちゃうから心配なのよね)
すみれ(千砂都と可可もいるから大丈夫でしょうけど……)
スマホはいつ鳴ってもいいようにすぐ傍に。
きっと酔っ払って帰ってくるだろうから、お世話の準備も整えて。
すみれ(みんなとの飲み会、楽しかったんだろうな)
すみれ(私も行きたかったな……)
時計の針は0時を回っていた。 胃が痛くなるようなやつ終わったと思ったら胃が痛くなりそうなやつ始まるのなんなの 最近胃痛がするタイプのss流行ってるのか…?
ともあれ期待 タバコやめたらゆらゆらし始めてからのこれ
恋ちゃんの胃はボロボロ クゥ→すみか?こういうのでは中々ないからありがたい 楽しみ 昼下がり 駅前
「それじゃあね、可可ちゃん!」
可可「はい! また明日デース!」ニコッ
可可「……」テクテク
可可(さて、授業も終わりマシタし、少し買い物してから帰りマスか)
可可(確かこの先に……)
「ねぇ、お願い、すみれちゃん!」
「ダメったらダメよ」
可可「……!!」
可可(この声……)
学生「すみれちゃんが来てくれたら3人揃うのよ!」
学生「ほら、これ相手の写真! みんなめっちゃ可愛いでしょ!?」
すみれ「何度言ったって同じよ」
すみれ「だいたい私に彼女いること知ってるでしょ?」
学生「それとこれとは別だよー!」
すみれ「何が別なのよ」
学生「もうすみれちゃん来るってみんなに言っちゃってるし……!」
すみれ「知らないわよ、そんなの」
すみれ「とにかく私は行かないから。他あたってちょうだい」
学生「ぶーっだ! すみれちゃんのケチーっ!」
すみれ「……」テクテク
可可「……!」ハッ
すみれ「!! あら、可可じゃない」
可可「あ……」アハハ カフェ
すみれ「本当に偶然ね」
可可「そうデスね」
すみれ「悪かったわね、この前行けなくて」
可可「いえ……」
可可「すみれ、さっき合コン誘われてマシタ」
すみれ「聞こえてたの? しつこくて参っちゃったわ」
すみれ「こっちは彼女いるっつーの」
可可「本当デスね」
すみれ「そういえば、かのんが最近お世話になってるわね」
可可「この前の飲み会デスか? 確かにかのん酔っ払って……」
すみれ「それもそうだけど」
すみれ「昨日も会ったんでしょ、かのんと?」
可可「……」
可可「え……?」
すみれ「昨日の夜アンタと会ったって言ってたけど、違うの?」
可可「……!!」
可可「そ、そうデスね! 昨日かのんとはご飯行きマシタ……!」
咄嗟にそう答えてしまった。
もちろんかのんとは飲み会以来会っていない。
かのんがすみれに、私と会ったと嘘をついたのだろう。
でもここで正直に私が答えては、恋人である2人の何かを壊してしまう気がして、かのんに合わせてしまった。
すみれ「この前の飲み会もまさか朝帰りとはね。アンタと千砂都が付いててくれたから良かったけど」
可可「……」
かのん、なぜデスか?
なぜ、すみれに嘘をつく必要があったのデスか? ◆
すみれ「それじゃあね」
可可「はい」
すみれ「単位落とさないように頑張るのよ」クスッ
可可「っ!! 可可は大丈夫デス!」
可可「すみれこそ、留年しないように勉強しやがれデス!」
すみれ「私は完璧にこなせてるに決まってるでしょ!」ギャラッ
すみれ「久々にアンタの顔見れて良かったわ」
すみれ「またね、可可」
可可「……」
可可「あ、あの、すみれ……!」
すみれ「……?」
可可「もし困ったことがあったら、いつでも連絡くださいね」
可可「可可、話聞くことくらいはできるので……」
すみれ「どうしたのよ急に」
すみれ「そんなに悩んでるように見えた?」フフッ
可可「い、いえ、そういうわけではないのデスが……」
すみれ「何もなくたって、私と話したくなったら、いつでも会ってあげるわよ!」
すみれ「まったく寂しがり屋さんね」フッ
可可「だ、誰がそんなつもりで!」ムッ
可可「相変わらずの勘違いグソクムシデスね!」
可可「身の程わきまえろデス!!」
すみれ「はいはい」
可可「……」ムウッ
すみれ「ふふっ、でもありがと」 夜
すみれ「じゃあ消すわよ」
かのん「うん」
電気を消して、かのんと一緒のベッドに潜り込む。
一度は瞼を閉じたけど、眠いわけでもなかったし、気づけばかのんの方を見つめていた。
かのんの細くて綺麗なシルエット。
それを見て思わず喉が鳴った。
そういえばご無沙汰だ。
ついこの前誘った時は「今日は疲れてる」って言われたっけ。
今日はどうだろう。
すみれ(かのん……)
すっとかのんの方に寄って、ゆっくりとその身体を抱きしめる。
大好きな感触。
大好きな香り。
肌の上を指先で滑らせれば、「ん……」とかのんの吐息が漏れる。
かのんったら、本当に可愛い。
私のお腹のあたりが熱くなる。
すみれ「かのん……」
かのんに覆い被さり、唇を塞ぐ。
その柔らかい感触を確かめるように吸い、愛撫する。
十分に熱を交換し合ったら、唇に舌を割り込ませていき、その中に差し入れた。
ちゅ、ちゅぱ、と水音が部屋に響く。
かのんの息遣いを感じる。
かのんの鼓動を感じる。
もっともっとかのんを感じたくて、口内を夢中で貪った。 かのん「んん……っ!」
さすがに苦しくなったのか、かのんが私の肩を静かに押した。
すみれ「はぁ……はぁ……」
私とかのんの間に銀色の橋がかかる。
久々にかのんを味わったから、がっつき過ぎたかな。
呼吸を整えながら、同じく荒い息であろうかのんを見ると。
かのん「……」
かのんは私のように興奮してはいなかった。
ただ無表情で、冷ややかな目線を私に向けていた。
気怠そうな雰囲気さえあった。
すみれ「かのん……?」
かのん「すみれちゃん」
かのん「今日は、いいや」
そう言って、私と反対側の方を向いて、身を丸めてしまった。
その背中を見つめながら、何か言おうにも、すぐに言葉が出てこなかった。
見たことのないかのんの冷たさに、私は戸惑っていたんだ。
すみれ「えっと……」
やがて絞り出すように出した声は、我ながらひどく弱弱しかった。
すみれ「ごめん……」
今日はそういう気分じゃなかったかな。
高まった熱と、かのんに触れたい欲望をぎゅっと堪えて、私も目を瞑った。 翌日 大学
可可「……」ムー
(千砂都『もう、かのんちゃんったら』ナデナデ)
(かのん『えへへ、ちぃちゃん大好き〜っ!!』ギュッ)
(すみれ『昨日も会ったんでしょ、かのんと?』)
可可(飲み会後のかのんと千砂都の雰囲気、すみれについている嘘……)
可可(そんなはずないと思いたいデスが、どうしても考えてしまいマス……)
可可(かのんが千砂都と……)
可可「……」ギュッ
可可(でも仮にそうだとして、可可はどうするべきなのでしょうか?)
可可(すみれに知っていることを話す?)
可可(かのんを問いただす?)
可可(どちらにしても、その先に待っているのは……)
友達「可可ちゃん……?」
友達「可可ちゃん!!」
可可「……っ!!」ハッ
可可「あ、すみマセン。ぼーっとしてマシタ」エヘヘ
友達「何か考え事ー?」
友達「あんまり考え過ぎも良くないよ!」ニコッ
可可「あはは……」
友達「それよりさ、今度の休み遊びに行かない!?」
可可「いいデスねー!」
可可(そうデスよね……)
可可(これはすみれとかのんの2人の問題)
可可(可可が勝手なことするわけにはいかないデスよね……) 数日後
「ありがとうございましたー!」
ガラッ
すみれ「……」テクテク
すみれ(今日は授業が休講になったから、だいぶ早く帰ってこれちゃった)
すみれ(材料の買出しはこれでバッチリね)
すみれ(久しぶりにかのんの大好きなハンバーグ作ってあげようかしら)
◆
ガチャッ
すみれ「ただいま……」
すみれ(あ、靴……かのん帰ってきてるのね)
すみれ(それと見慣れない靴も……誰か来てる……?)
すみれ(かのんの友達かしら)
すみれ「……」
すみれ(この声は……?) かのん「はぁ……はぁ……はぁ……」
かのん「やっぱりすごいよ、ちぃちゃん……」
かのん「はぁ……おかしくなっちゃいそうだった……」
千砂都「ふふっ、気持ち良かった?」
かのん「すっごく……」
千砂都「すみれちゃんよりも?」
かのん「すみれちゃんと全然違うよー!」
かのん「すみれちゃんとは、何回もしたいってならないもん」
千砂都「ふーん」
かのん「ちぃちゃんが良過ぎて、最近すみれちゃんに求められるの辛いんだよね……」
かのん「適当に誤魔化してるけど」
千砂都「そうなんだ」
かのん「……」
千砂都「もう1回する?」
かのん「……うん」
かのん「来て、ちぃちゃん」 すみれのは相手を優しく気遣うようなえっちでちぃのような情熱的なのが好きなタイプとは合わないのかもしれない ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています