千歌「梨子ちゃん知ってる?体育祭で告白したカップルは、永遠の両想いになれるんだって!」梨子(へっ!?/////)
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梨子「え、永遠の……?」
千歌「うん!浦女に昔から伝わってる伝説だよ!」
梨子「ふ〜ん……」
梨子(……////)
ドキドキドキドキ
梨子「で、でも……なんで??」
千歌「それだけ体育祭がすっごく盛り上がるからじゃない?特に最終種目の選抜リレーなんて、チームの一発逆転がかかってるから応援もすっごく白熱するし!」
梨子「そっか……」
梨子(……/////)ドキドキドキ 千歌「で、そこでヒーローになった曜ちゃんが〜」
梨子「う、うん」
千歌「応援席にいる梨子ちゃんのとこに駆け寄ってきて〜」
梨子「へっ!?////」
梨子(わ、私!!?)
テテテッ!
曜『好きだよ!梨子ちゃん!』
梨子『ふぇぇ!!?////』
曜『えへへ、これで私たち永遠の両想いだね!』
梨子(う、うぅぅぅ〜っ///////)ドキドキドキ
曜『梨子ちゃん梨子ちゃん!これからもずーっと一緒に……』
梨子『だ、だめっ。曜ちゃんっ。キスはまだ早いからっ………♡♡』
曜『んっ……♡♡』
梨子「〜〜っ!!?わぁぁぁ〜〜っ!!?////ち、千歌ちゃんだめっ
千歌「うっそー!」
梨子「え゛!!!!?」 千歌「にししし。梨子ちゃん騙された〜!そーんな伝説あるわけないじゃん」
梨子「うぅぅぅ〜っ……ってもうっ!!千歌ちゃんってば!!からかわないでよ〜っ!!/////」
千歌「えー?だって乙女な梨子ちゃんっていじめがいがあって面白いんだもん」ツンツン
梨子「いじめないで!!こっちは真剣に色々悩んでる立場なの〜っ!!/////」
千歌「たはは、ごめんごめん〜」
梨子「むぅぅ〜……」プクッ
千歌「でもさ、体育祭だったら誰か曜ちゃんに告白する娘が出てきたっておかしくなくない?」
梨子「えっ?」 千歌「だってどーせ曜ちゃんすっごく活躍するに決まってるし。学校にファンクラブだってあるくらいだし」
梨子「……」
梨子(確かに……)
千歌「梨子ちゃん梨子ちゃん、曜ちゃんのこと他の娘に盗られちゃってもいいの?」
梨子「それは、ダメだけど……」
千歌「けど?」
梨子「けど……よ、曜ちゃんならきっと最終的には私のこと選んでくれるはずだもんっ/////」
千歌「そうかな〜?曜ちゃんって案外単純なところあるし〜」
曜『えっ!?つ、付き合ったら私と毎日コスプレえっちさせてくれるの!?するする!付き合う付き合う!』
千歌「……って簡単に誰か彼女作っちゃったりとか
梨子「だ、だめーっ!!そんな単純な理由で恋人作っちゃダメなのーっ!!曜ちゃんただでさえ悪い女の子に騙されやすいんだからぁ〜!!!」 千歌「でも曜ちゃんが誰を恋人にするかって最終的に決めるの、曜ちゃんじゃない?梨子ちゃんじゃなくって」
梨子「うぐっ……」
千歌「だからさっさと告白しちゃいなよ〜!チカは梨子ちゃんのこと応援してあげるからさ〜!」ユサユサ
梨子「でも……」
千歌「チカの見たてだと絶対曜ちゃんも梨子ちゃんのこと好きだって〜!」
梨子「っ……やっぱりしないっ!!しませんったら絶対しません!!/////」
千歌「えぇ〜?なんでー!?もったいないじゃーん!!」
梨子「し、失敗しちゃった時の方がもったいないもん。曜ちゃんとお友達ですらいられなくなっちゃうかもしれないし」
千歌「その時はチカがなんとかしてあげるからさ〜」
梨子「だーめ。千歌ちゃんの思い通りになんて絶対動いてあげないんだからね」
千歌「えぇー?も〜っ。せっかくの体育祭なのに……」
梨子「……」
梨子(……そう。私は、今のままでいいんです) 梨子(遠くから曜ちゃんのことを眺めながら、たま〜に一緒に帰ったり、時にはおんなじ部活で頑張ったり……)
梨子「……」
梨子(だって、もしも本当のことを伝えてしまったら、私が曜ちゃんにこの溢れる想いを言ってしまったのなら……私にかけられている魔法が溶けだして)
梨子(大切にしてきた今の時間が、壊れてなくなってしまう気がするんです)
梨子(だから私は、今がすっごく幸せ。曜ちゃんへの恋に恋する乙女な自分に、満足できるようにすることこそが)
梨子(私にとっての、本当の幸せ……なのかもしれません) ***
梨子(とは言っても……)
梨子「……」
梨子(行事の時にみんなの前でいきなり曜ちゃんに告白されちゃうシチュエーションは、ちょっぴりだけど興味あるかもっ……/////)キュンキュンキュン
梨子「……/////」
梨子(だ、だって……ちょっとだけ憧れちゃわない?まるでクラス公認のカップルになれるみたいで……)
曜「あ、そうだ!ねえねえ梨子ちゃん!」
梨子「……」
梨子(クラスの公認カップル、私と曜ちゃんが……) 曜『えへへ。なんか王子様とお姫様みたいだね。私たち!』
梨子『お、お姫様……////』
曜『うん!私が梨子ちゃんの王子様で、梨子ちゃんがお姫様だよ!』
梨子(……〜〜っ//////)
曜『だからね……私!梨子ちゃんのこと、一生かけて幸せにするっ
曜「梨子ちゃ〜ん……?」
梨子「〜〜っ!!!/////」
梨子(きゃ、きゃぁぁぁぁ〜っ!!//////)
曜「梨子ちゃん!」ダンッ!!
梨子「ひぃっ!!?/////」
曜「もーっ!!私の話ぜんっぜん聞いてなかったでしょ!!」プクッ
梨子「あっ、えっと……」
曜「……」
梨子「ご、ごめん……/////」
曜「むぅ……」プクーッ 梨子「えっと……何の話だっけ?」
曜「体育祭の最終種目の選抜リレー!今年も代表に選ばれちゃってさ〜」
梨子「そ、そっか。頑張ってね、曜ちゃん」
曜「え〜?頑張れって言われてもさ〜。めんどくさいものはめんどくさいよ〜」
梨子「そんなこと言わないの。だって曜ちゃん足が速いから選ばれてるんでしょ?」
曜「うん」
梨子「だったら別にいいじゃない。全校生徒の前で活躍できるいい機会だもん」 曜「でもー、別にみんなの前で活躍したいから走るわけじゃないしー」
梨子「曜ちゃん?それ、私みたいに走るの苦手な人からしたら嫌味にしか聞こえないよ?」
曜「違うのー!そういう意味じゃないの〜!私、ただ好きな人にすごいって思ってもらえればそれで十分なのにー」
梨子「そんなこと言いながらどーせ当日はみんなにすっごくチヤホヤされて顔ゆるゆるになっちゃうの、知ってるんだからね」
曜「むぅ〜!梨子ちゃんのわからずや〜!!」
梨子「はいはい。私だってちゃーんと曜ちゃんのこと応援しといてあげるから。ねっ?頑張って」
曜「頑張れって言われても……あっ、そうだ!」
梨子「?」 曜「私ね、選抜リレー!梨子ちゃんに応援して欲しい!」
梨子「……?言われなくったってするつもりだよ?」
曜「そうじゃなくって〜……こう!とびっきりの応援!って感じの!」
梨子「……?」
曜「例えば〜……ポンポン持ってふりふりとか!」
梨子(へっ!?////)
梨子「も、もしかしてみんなの前で!?」
曜「うん!」
梨子(っ!!?////)
曜「あ、どうせだったらチアガールみたいにさ!GO FIGHT WIN!GO FIGHT WIN!みたいな感じで
梨子「ス、ストップ曜ちゃんっ!!/////」
曜「ほえ?」
梨子「も、もしかして私に応援席でチアガールの格好させようとしてる……?/////」
曜「うん!」
梨子(え、えぇぇぇ〜!!?////) 梨子「〜〜っ!!////」
曜「?」
梨子「うぅぅぅ………/////いや!!絶対にいやっ!!だいたい体育祭で一人だけチアガールの格好してるなんて絶対変だもん!!//////」
曜「いいのいいの!お祭りなんだし!!」
梨子「お祭りじゃなくって学校の行事なのーっ!!/////」
曜「でも名前に『祭』ってついてる方が悪くない?だからなんでも許されるって!」
梨子(ううっ、曜ちゃんってばまたそうやって適当言ってる……/////)
曜「梨子ちゃんお願いっ!私ね、梨子ちゃんチアガールの応援があれば頑張れそうな気がするの!」
梨子「うぅぅぅ〜………/////」
曜「私、梨子ちゃんのために頑張るからっ!」 >>6
千歌ちゃんの曜ちゃんに対する評価酷すぎて草 梨子「っ………ほ、ほんとに?ほんとに私のため……?」
梨子「私だけのためなのっ……?」ウルウル
曜「うん!」
梨子「……」
梨子(うぅぅ、こういう時にとびっきりの笑顔見せてくるのズルいよぉ……)
曜「とりあえず試しに一回着てみるだけでもさ!ねっ、ねっ?」
梨子「はぅぅぅ………/////」 〜間〜
曜「おぉ〜!」
梨子「……/////」
梨子(は、恥ずかしい……って言うかスカート短すぎじゃない……?/////)
梨子(はぁぁ。運動苦手だし、体育祭は普通に大人しくしてようと思ってたんだけどなぁ……)
梨子(なんで、私がこんなにも目立つ格好を……)ウルウル
曜「可愛いよ、梨子ちゃん!」
梨子「そ、そうかなぁ……?/////」ヒラヒラ
梨子(ちょっと動くだけでスカートの中見えそうだし………/////)
曜「うん!すっごく可愛い!」
梨子「……/////」
梨子(もうっ。曜ちゃんってばほんと調子いいんだから。だって絶対周りの女の子みーんなに可愛いって言ってるもん……)
梨子「はぁ……」
ガラガラ
千歌「たっだいま〜……って梨子ちゃん?」
梨子「へっ!?////」
千歌「……」
梨子「あっ……/////」 千歌「……梨子ちゃん、なんでそんな不思議な格好してるの?」
梨子「えっ!?あ、いや、これは、そのっ………/////」
曜「千歌ちゃん千歌ちゃん!みてみて!梨子ちゃんすっごく可愛くない?」
梨子「へっ!?//////」
千歌「あー……」
千歌(梨子ちゃんまーた曜ちゃんのコスプレ相手にさせられてる……)
千歌「ん〜……」
曜「可愛くない!?ねえねえ千歌ちゃん!!」
梨子「うっ……/////」
千歌「ん〜、まあね。(曜ちゃんの下らないプレイにほいほい騙されて乗せられちゃう)梨子ちゃん、すっごく(チョロくて)可愛いと思うよ」
梨子(うっ!!?////)
曜「えへへ、だよねだよね!」
梨子「っ……/////」
梨子(うぅぅぅ〜!!千歌ちゃん絶対私のことバカにしてる〜っ!!!/////) 曜「梨子ちゃん梨子ちゃん!はいこれ!ポンポン持って!」
梨子「えっ……?////」
曜「それ振って『GO FIGHT WIN!GO FIGHT WIN!』ってやって!」
梨子「えぇぇぇ………」
梨子(……////)
フリフリ♡
梨子「ごー、ふぁいっ、うぃん。ごー、ふぁいっ、うぃん………/////」
曜「だめ!もっと元気よく!!」
梨子「えっ、えぇぇぇ………?/////」
曜「今の梨子ちゃんはチアガールなのっ!私に元気をあげる立場なのっ!だからせいいっぱい頑張らなくっちゃだめなのーっ!!」
梨子(いっ、意味わかんないよぉ………/////)ウルウル
曜「お願い梨子ちゃん!チアガールの梨子ちゃん見れれば私も頑張れる気がするから〜っ!!」
梨子「うっ、うぅぅぅぅ………/////」 梨子(……//////)
フリフリフリ♡
梨子「ごっ、GO FIGHT WIN!GO FIGHT WINっ!/////」
曜「おぉ〜!やっぱりすっごく可愛い!」
梨子(やだぁ、恥ずかしい………/////)
千歌「……」
梨子(ち、千歌ちゃんも見てないで助けてよーっ!!/////)
千歌(やだよ。めんどくさいじゃん)
梨子(うぇぇぇ!!?//////)
千歌(それに梨子ちゃん、『曜ちゃんとコスプレごっこできて楽しいです〜』ってお顔に書いてあるもん)
梨子(ち、違うのーっ!!私別に乗り気でやってるわけじゃないんだってばぁ〜!!!/////)フリフリ
曜「〜♪」 ***
梨子(そして……)
梨子(ついに訪れた体育祭本番の日)
千歌「……で」
梨子「?」
千歌「梨子ちゃん結局、チアガールのコスプレしてきてるんだ……」
梨子(え゛っ!!?/////)
千歌「……」
梨子「ちちちちち違うのーっ!!これは曜ちゃんがど〜してもこの格好で応援して欲しいって言うから〜っ!!//////」
千歌(うんうん。梨子ちゃん曜ちゃんのこと大好きだもんね〜)
梨子(だから違うんだってばぁ〜!!!//////)
千歌「あっ、もうすぐ選抜リレー始まるって」
梨子「えっ!?////」 曜「!」
フリフリ
梨子「……」
千歌「ほら、曜ちゃんこっちに手振ってくれてるよ!」
梨子「う〜ん、ただ愛想振り撒いてるようにしか見えないけど……」
千歌「そんなことないって。梨子ちゃんただでさえちょー目立つ格好してるんだし」
梨子「……//////」
千歌「せっかくなんだからポンポン振って応援してあげたら?」
梨子(……)
フリッ
梨子「ふれー、ふれー、曜ちゃんっ。頑張れ、頑張れ、曜ちゃんっ。頑張れ、頑張れ曜ちゃんっ……/////」
曜「〜♪」
梨子(み、見てくれているのかなぁ。私のこと……?)
梨子(きっと、あっちから見たら私たちなんてみーんなおんなじに見えてるんだろうし……)
梨子「……」フリフリフリ ◇———◇
梨子(そして、私の応援の甲斐もあって……かどうかは全然わかんないんだけど)
梨子「曜ちゃん、頑張ってー!」
梨子(最終種目の選抜リレーでは、曜ちゃんが全校生徒で一番の活躍をしてくれて)
千歌「いっけぇぇぇぇぇ!!!」
曜(っ!!)
バビューン!!
曜「はぁ、はぁ………あはは、ぴ〜す!ぶいっ!」
梨子「曜ちゃん……!」
梨子(私たちのチームは、見事、逆転優勝を飾ることが出来ました)
◇———◇ 梨子「……」
梨子(曜ちゃんすごい。あんなに離れてたのに最後逆転しちゃった……)
千歌「り〜こちゃん!」ムギュッ!
梨子「わっ!?」
千歌「曜ちゃんのとこ、行ってあげないの?」
梨子「えっ?」
千歌「ほら。あそこにみーんな集まってるよ」
梨子「でも……」
千歌「行ってあげなよ〜。梨子ちゃん、曜ちゃんの応援隊長だったんだし」
梨子「けど……」
千歌「いいのいいの!そっちの方が曜ちゃんだって喜ぶと思うよ!」
梨子「そ、そうかなぁ……?」
千歌「うん!それに曜ちゃんがあそこまで力を発揮できたのは、誰がなんと言おうとまず間違いなく梨子ちゃんのおかげだよ。私が保証するっ」
梨子「う、うん。じゃあ……」
梨子(……♪)テテテッ 梨子(……)
曜「はぁっ、はぁっ……やったー!優勝だ〜!!」
梨子(いた!)
梨子「あっ、曜ちゃ
『曜すごーい!圧巻だったよー!』
曜「あはは、ありがと……」
梨子「よ、曜ちゃ
『ん。まあ私が直々に育てた甲斐はあったかなん?』
曜「もー、そんなこと言ってさー。絶対果南ちゃんが怪我してなかったらもーっと楽に勝ててたはずだもーん」
梨子(……) 梨子「……」
梨子(やっぱり……私の出る幕はないんだよね。だって体育祭だもん)
千歌「……あれ、梨子ちゃん?」
梨子「えっ?なあに?」
千歌「曜ちゃんのとこからもう帰ってきちゃったの?」
梨子「ん〜……やっぱり曜ちゃんに会いに行くのは、もう少し後にしようかなって」
千歌「えっ?」
梨子「曜ちゃんちょこっと忙しいみたいだったし」
千歌「でもっ
梨子「いいのいいの。私はそれで大丈夫だよ」
千歌「そっか。まあ梨子ちゃんがそれでいいなら……」
梨子「ふふっ、ありがとっ。じゃあ片付け始めちゃおっ?」
千歌「……」 ***
千歌「じゃ、また明日学校でねー!」
梨子「うん。また明日ね、千歌ちゃん」
バタン!
梨子(……)
梨子「終わっちゃった……」ポツリ
梨子(……)
梨子(………学校の行事が終わった後は、不思議とちょこっと寂しい気持ちになっちゃいます)
梨子(私は特に活躍できなかった体育祭だけど、終わってみるとちょこっともったいなかったなって、もう少し全力で楽しめれば良かったのになぁ、って……今の私はそんな感覚です)
梨子(後悔、なのかなぁ……?もしももう一度朝に戻れたなら、もういちど曜ちゃんを応援することが出来たなら……)
梨子「……」
梨子(……ううん。そんなことはありません。きっと次の私が選ぶ選択肢も、今の私とおんなじです) 梨子(だって私って、こういう人間なんだもん。大事なところで勇気が出せなくて、臆病で、物怖じして)
梨子(だから、きっと曜ちゃんにもっと近づく選択肢があったとしても、好きって伝える選択肢があったとしても、やっぱりきっと選べなかったと思うんです)
梨子「……」ウルッ
梨子(ああ、やっぱり私って暗い。やっぱり私って……)
梨子(曜ちゃんのことを好きになる資格、ないのかなぁ……)
梨子「はぁ……」
梨子(……)
梨子「……た、ただいまー
曜「ま、待って!!梨子ちゃん〜っ!!!」
ドンッ!!
梨子「きゃあっ!?」
梨子(えっ!!!?) 梨子「よ、曜ちゃん!!!?」
曜「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ……ごほごほっ!!あ゛ぁぁ〜、バス速すぎて死ぬかと思ったぁぁぁ……」
梨子「え、えっと……なんで曜ちゃん?というか……大丈夫??」
曜「だ、だいじょぶだいじょぶ……」
梨子「……」
曜「……ってそれよりも!!梨子ちゃんっ!!」
梨子「な、なに?」
曜「はい!ポンポン持って!!」
梨子(えっ!?)
曜「写真!ポンポン梨子ちゃんの写真撮り忘れてたのっ!!」
梨子「えぇぇぇ〜!!?」
曜「だから撮るよー!ぴ〜す!」
梨子「ちょ、ちょっと待って曜ちゃ
パシャッ!
梨子(………//////) 梨子「も、もしかしてこのためだけに私のこと追いかけてきたの……?」
曜「うん!いや〜、バス速すぎたせいて私も人生で一番の速度で走っちゃったよ〜」
梨子「……」
曜「あ、あと〜、……い、いちおう梨子ちゃんにお礼言ってなかったな〜、って……」
曜「ほら、私が走ってる時必死にポンポン振って応援しててくれたみたいだから……」
梨子(……)
梨子「曜ちゃん、ちゃんと見ててくれてたんだ……」ポツリ 曜「そりゃ〜、梨子ちゃんすっごく目立ってたし、というか見つけやすいようにわざわざあの格好しててもらってたってのもあるし……」
梨子(……)
曜「あ〜、あと……り、梨子ちゃんっ!!すっごく可愛かったからっ!!私は一瞬で
梨子「曜ちゃんっ!」
曜「ふぇっ!?/////」
梨子「っ!!!」
ムギュッ!!!
曜「わっ!?り、梨子ちゃん!?」
梨子「……」
曜「梨子ちゃん……?」
梨子(……)
曜「……?」
梨子「ふぇっ……」ウルウル
曜「え゛!!?」 梨子「っ……!!」ウルウル
曜「り、梨子ちゃん!!?も、もしかして私また何かやっちゃって
梨子「ばかぁ!!」
曜「え゛!!?」
梨子「ばかばかばかばか!!見えてるならちゃーんと見えてるって言ってよ!!言ってくれなきゃわかなんないんだからね!!こっちはすっごく不安だったんだからね!!」ウルウル
曜「ご、ごめん……」
梨子「私、すっごく恥ずかしかった!!でも曜ちゃんのこと一生懸命応援してたのーっ!!曜ちゃんが私の応援で力が出るって言ってくれたから!!それがすっごく嬉しくて!!ほんとかどうかわかんなかったけどっ!!でも一生懸命応援してたのっ!!」
曜「うん。大丈夫だよ。ちゃんとわかってる。伝わってるよ」 梨子「じゃあ最初からそう言ってよ!!私は曜ちゃんのために頑張ってたのに!!変な格好までして頑張ったのにっ!!それなのに曜ちゃんは私じゃない他の娘のために頑張ってたもん!!みんなじゃなくってほんとは私のためだけに頑張って欲しかったんだもんっ!!!ばかばかばかばか!!」
曜「うん。ごめん。ごめんね梨子ちゃん」ポンポン
梨子「うぅぅぅ〜……!!ごめんとか言うくらいなら最初から私に会いに来てよ。頑張ったねって、ありがとうって、一言でいいから言いに来てよ。曜ちゃんみんなにチヤホヤされて鼻の下伸ばしきってたもん」
曜「ごめんね。みんながなかなか解放してくれなくってさ〜」
梨子「むぅぅぅぅ………」プクッ
曜「ごめんね、梨子ちゃん。もう二度と梨子ちゃんを悲しませたりしないって誓うから。だから許して?」ポンポン
梨子「むぅ……」
曜「ねっ?」
梨子(……)
梨子「……まだ。曜ちゃんに言えてないことまだまだあるもん」
曜「えぇ〜?」 梨子「……」グスン
曜「……」
梨子「……」ウルウル
曜「梨子ちゃん?」
梨子(……あぁ、やっぱり私ってイジワルだなぁ。悪い女の子だなぁ)
梨子(曜ちゃんに伝えたいホントの気持ちは、こんな言葉じゃないはずなのに。曜ちゃんに謝って欲しいんじゃなくて……ただ本当は、大好きだよって、感謝の言葉を伝えたいだけなのに)
梨子「……」
曜「……」
梨子(内浦に引っ越してきて……曜ちゃんに出会って。きっと、私の人生はすっごく変わった気がしてるんです) 梨子(弱気な私がイヤになりそうな時も、不器用な私を嫌いになってしまいそうな時も、それでも)
梨子(それでも曜ちゃんが、今のままの私でいいよって言ってくれるから。私が好きだよって言ってくれるから……)
梨子(だから私……ここまでスクールアイドル、ずーっと続けてこられたんだよ?)
梨子「……」
曜「梨子ちゃん?」
梨子(ふぇっ……)
曜「……?」
梨子(……ああ、やっぱり私。曜ちゃんのことが大好きです) 梨子(弱気な私を明るい笑顔で引っ張ってくれるその眩しさが、臆病な私の隣にいつも寄り添ってくれるその優しさが、とってもとっても、大好きなんです)
梨子(だから……)
梨子「……」ムギュ
曜「り、梨子ちゃん……?」
梨子「……」
梨子「……好きっ」
曜「えっ?」
梨子「私、曜ちゃんのことが、大好きです……」
曜「……」
梨子「……/////」
曜(……えっ!?)
曜(えぇぇぇぇ〜!!!!?///////) 曜「なっ……!!?/////」
梨子「……////」
曜「そ、それって……」
曜「だって、告白っ……////」
梨子「……/////」
曜(……////)
曜「……えっ!?」
曜(え、えぇぇぇ〜!!!?) 曜「な、なんで……!!?////」
梨子「……?」
曜「だ、だって!!た、体育祭の時の告白って……」
曜「永遠の両想いになれるって、やつじゃ……/////」
梨子(えっ?)
梨子「……」
千歌『梨子ちゃん知ってる?体育祭で告白したカップルは、永遠の両想いになれるんだって!』
梨子(えっ!?)
曜「……////」
梨子「ち、違うの曜ちゃんっ!!それ、千歌ちゃんが勝手に流したデマだから〜っ!!////」
曜「え゛!!?う、嘘だったの〜!!?/////」
梨子「う、うん////」
曜「そ、そんなぁ!!早く言ってよー!!私この噂のためだけに最後の選抜リレー本気出して頑張ったのに……」
梨子(えっ?)
曜「あーあ、梨子ちゃんと両想いになれるチャンスだと思って、ただそのためだけにリレー頑張っ……」
梨子「……」
曜「あっ……////」
梨子「……」 曜「い、いや、えっと……////」
梨子「曜ちゃん……私のためにリレー頑張ったの?」
曜「うぐっ」
梨子「私と両想いになりたくって、リレー頑張って走ったんだ。ふ〜ん……」
曜「あ、いやっ、違っ……」
梨子「違うの?」
曜「えっと、違わないけど……/////」
梨子「けど?」
曜「……////」
梨子「……」
曜「……////」
梨子「ふ〜ん……」
曜「うっ。だ、だからー!!そういう意味じゃないんだってばぁ〜!!/////」
梨子「でも私はまだ曜ちゃんに告白してもらってないもん」
曜(え゛!!!?) 梨子「私は好きって言ったのに、曜ちゃんには好きって言ってもらえてないもん」
曜「うっ。ま、まあ、確かに……」
梨子「……」
曜「うぅぅぅ〜……い、言うっ!!言うから少し待っててっ!!/////」
梨子「んっ♡」
ムギュッ!
曜(ひゃんっ!?/////)
梨子「……」
曜「り、梨子ちゃん!?」
梨子「……」
曜「……?/////」
梨子「…………し、してっ/////」
曜「えっ?」
梨子「ちゅー、して欲しいっ………////」
曜(えっ!?えぇぇぇ〜!!!?) 曜「こっ、このタイミングで!!?」
梨子「うん……///」ムギュ
曜「うっ、うぅぅ………」
曜(ま、まだ告白すらできていないのに……//////)
梨子「……」ムギュ!
曜「うっ!?わ、わかった!!わかったから急かさないでよ〜!!/////」
梨子「……」
曜「え、えぇぇぇぇ………/////」
梨子「……」
曜「う、うぅぅ………」
梨子「……」
ムギュ!
曜「っ!?わ、わかった!!じゃあ行くよっ!!/////」
梨子「うん……///」ムギュー 曜「……////」ドキドキ
梨子「……////」ドキドキ
曜「じゃ、じゃあ、梨子ちゃんっ……」
梨子「……?」
曜「だ、大好きだよっ……////」
梨子「うん」
曜「んっ……////」
梨子「ん……♡♡♡」
梨子(こうして、私たち二人は甘い甘いキスをしました) ***
梨子(体育祭も終わりを迎え、いよいよ秋が本格的に深まる10月)
梨子(行事が終わって少し寂しさも残ってるけど……いつもの退屈しない日常が、私たちの間にもだんだんと戻りつつありました)
梨子「で、でね!!でねでね!!その時曜ちゃんがね!!」
よしまるびぃ「………」
梨子「曜ちゃんが……って三人とも、ちゃんと私の話聞いてる?」
善子「聞いてるわよ」
善子(聞いてないけど)
花丸「聞いてるよ」
花丸(ほんとは全く聞いてないずら)
ルビィ「聞いてるよー」
ルビィ(なーんにも耳に入ってないけど)
よしまるびぃ(だっていつもとなーんも変わんないんだもん………)
梨子「むぅ〜……」プクッ よしまるびぃ「はぁ………」
ルビィ(こんなんだったらずーっと体育祭期間が続けば良かったのになぁ〜)
花丸(体育祭期間中の梨子ちゃんは、いつもより大人しくって扱いやすかったずら)
善子(こんな調子じゃ運動苦手な私でも、一年中体育祭続けばいいのにって思っちゃうわよ……)
よしまるびぃ「はぁ………」
バタン
曜「あ、梨子ちゃんこんなところに……ってあれ?」
梨子「あっ、曜ちゃん」
よしまるびぃ「………」 曜「4人で集まってお話してたの?にしては……」
よしまるびぃ「………」
曜「善子ちゃんたち、すっごいお顔してるような……」
よしまるびぃ(誰のせいだと思っとんねん………)
曜「梨子ちゃん梨子ちゃん、何話してたの?」
梨子「えっ?ん〜、強いて言うなら〜……曜ちゃんがすっごく可愛いよって話?」
曜「え゛!!?」
よしまるびぃ(は???) 曜「そ、そんなことないよ〜……/////ってか梨子ちゃんの方が絶対可愛いもんっ!!」
梨子「そんなことないですっ。曜ちゃんの方がすっごく可愛いですっ」
曜「だからそんなことないってばぁ〜!!」
よしまるびぃ「………」
よしまるびぃ(知るか………)
よしまるびぃ(というか余所でやってよ。部室じゃなくて………)
梨子「ふふっ、そういう曜ちゃんがやっぱり一番可愛いよ?」ナデナデ
曜「だ、だからーっ!!梨子ちゃんの方が私より何倍も女の子っぽくって可愛いんだってばぁ〜!!!」
よしまるびぃ「………」
よしまるびぃ(はぁ………)
よしまるびぃ(あーあ、こんなことになるならずーっと体育祭が終わらなければ良かったのになぁ………)
梨子(こうして、また一つ私の中で思い出が増えたのでした♡) 終わりです。お粗末様でした
梨子ちゃん!お誕生日おめでとう! もうスレタイだけで甘々ようりこだと分かるようになった乙 まあ冷静に考えたら女子校にそんな伝説あるわけないよな 彼女内梨子ちゃん本当すきすき
スレタイだけで特定余裕でしたわ
おつおつ >>8
梨子ちゃんが今までしてきたことを考えると笑ってしまうけど別の世界線なんだろうか 乙です
糖度高すぎて一気に読むと糖尿になりそうだったので分割して読んでた
ようりこの甘々生活供給してくれて本当に本当にありがたい
なんだかんだでちゃんと恋人らしくなってるの凄く好きメチャクチャ好き
身悶えするくらい好き ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています