エマ「あれ璃奈ちゃん、今日のボードはどうしたの?」
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エマ「おはよー」
璃奈『あ、エマさん。今日もおはようございます』
エマ「…ん?」
エマ「あ、璃奈ちゃんいたんだ」
璃奈『ちょっと今やりたいことがあったから』 エマ「えっと…ライブ用の璃奈ちゃんボードつけて練習中?」
璃奈『今はまだ練習してるわけじゃない』
璃奈『このボード、新しい機能の実験中』
エマ「実験?」
エマ「その…璃奈ちゃんボードにさっきから言葉が出てるけどそれのこと?」
璃奈『その通り。文字の出力試してる』 エマ「そういえば璃奈ちゃん一言もしゃべってない…」
エマ「え、もしかして璃奈ちゃんしゃべれない状態なの!?」
璃奈『大丈夫。私はいつもと変わらない』
璃奈『話そうと思えば普通に話せるよ』
エマ「あ、そうなんだ。よかった~」 エマ「えっと…璃奈ちゃんはそのボードに表情じゃなくてセリフを表示する実験をしてるってこと?」
璃奈『その通り。エマさんさすが話早い』
エマ「でもなんでわざわざボードにセリフを?」
璃奈『ライブでのいろんなパターン考えて』
エマ「ライブで…」 エマ「あ、もしかしてライブで急にしゃべれなくなっちゃったときのためとか?」
璃奈『そこまではさすがに想定していない』
璃奈『それにもししゃべれなければ歌えない』
璃奈『そうなればライブの方を中止する』
エマ「そっか…それもそうだね」 エマ「じゃあ…何のために?」
璃奈『私はね、あんまり声が大きくない』
璃奈『そのせいでMCが聞こえなかったり』
璃奈『もしかして耳が不自由な人いたり』
璃奈『この機能、そういうときに伝わるよう』
エマ「なるほど~…」 エマ「音じゃなくて文字でもMCができるようにか」
エマ「そのためにタイピングを…してないよね?」
エマ「え、もしかして璃奈ちゃんの心を読み取ってる!?」
エマ「すごい!そんなことまでできちゃうんだ!」
璃奈『いや待って、さすがにそれは無理だから』 璃奈『このボード、音声認識してるから』
璃奈『一応は裏で私がしゃべってる』
エマ「あ、そうなの?ごめんね聞こえなかった」
璃奈『それでいい聞こえないよう小さな声』 エマ「じゃあ璃奈ちゃんがしゃべってることをそのまま文字に変えて出してるってこと?」
璃奈『ちょっと違う。文字起こしはしてるけど』
璃奈『このモニターあまり大きくないからね』
璃奈『一回に出せる文字数制限あり』
璃奈『ある程度要約してから表示する』 エマ「なるほどね…なんかしゃべり方が変だと思ったらそういうことなんだ」
璃奈『この口調、やっぱり何か変な感じ?』
エマ「う~ん…変って言うか」
エマ「璃奈ちゃんっぽいしゃべり方だけど、いつもとは違うような?」
エマ「しゃべったことを短くしてるならそれは当たり前だとは思うけど…」
エマ「それだけじゃなくて、他に何か…」 璃奈『違和感の正体何かわかるかな?』
エマ「なんだろう…リズムがいい?」
エマ「うん、璃奈ちゃんのセリフがそう感じるんだよね…」
璃奈『リズムとは、やっぱりエマさん勘がいい』
エマ「え、そう?」 璃奈『それならば近いところだもう少し』
エマ「ん~…」
エマ「璃奈ちゃんの言ってたことを思い出して…」
エマ「このリズムどこかで見たことあるはずだ…」
璃奈『エマさんも無意識ながら使ってる?』
エマ「え、私?」 エマ「あっ、俳句だ!」
エマ「璃奈ちゃんの言葉、575になってるよね!?」
璃奈『すごく惜しい!正解あげたいとこだけど』
璃奈『私のは俳句じゃなくて川柳なの』 エマ「川柳?俳句とは違うの?」
璃奈『似てるけど俳句と川柳ちょっと違う』
璃奈『575、同じ文字数だけれども』
璃奈『俳句には季語が必要ルールあり』
エマ「きご?」
璃奈『何かしら季節に関する言葉のこと』 璃奈『例えばね、有名なのだとこの一句』
璃奈『古池や蛙飛びこむ水の音』
エマ「あ、聞いたことある!」
璃奈『かわずとはカエルのことを差すけれど』
璃奈『この言葉、春を表す季語になる』 璃奈『他にもね細かい決まりはあるけれど』
璃奈『まとめると俳句の方が文学的』
璃奈『川柳はもっと自由に作れるよ』
エマ「そうなんだ…日本の文化もいろいろあるんだね」 エマ「川柳は璃奈ちゃんボードが考えてくれてるんだよね?」
璃奈『そのために璃奈ちゃんAI作ったよ』
璃奈『協力はニジガク川柳同好会』
璃奈『AIがいろんな川柳学習し』
璃奈『その結果瞬時に川柳作ってる』
エマ「すごーい!さすが璃奈ちゃん」 璃奈『ここまでの意思の疎通に問題なし』
璃奈『エマさんのおかげでデータが集まった』
璃奈『これならば実用性はばっちりだ』
璃奈『ありがとう、実験協力感謝する』
エマ「そう?私とのお話が役に立ったならよかったよ」 エマ「でも璃奈ちゃんボードの文字とお話しするだけなのも…なんか寂しいね」
璃奈『それもそう、そろそろこれを外すかな』
エマ「うん、そうしてそうして」
エマ「璃奈ちゃんの声も直接聞きたいな」 それまでは特に意識してなかったのに575だと分かったら頭の中で575のリズム刻み始めたのすごい面白い ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています